次の国へは。
先日の作戦から現騎士団長が王政を担うことになった。
青の国は活気も溢れ何者かに指示を受けて王室を守っていた警備兵達に罪は無いという事で路頭に迷う人も一切いなかった。
ギルドの奥に隠れていた拠点も城内へと移し、会議室まで用意されることになった。
少し埃っぽい宿もよかったけれど、私の寝室も客間として借りることに。
これだけお部屋があっても使われないんじゃ勿体ないからね。
ただのんびりはしていられない。今いる青の国はこれだけ活発になったといえど、ここに来た時は今にも人が消滅してしまうのではないかという程、秩序が不安定だったのだ。
他の国も今そうかもしれないと思うと、そうのんびりしていられる話ではない。
今問題になっているのは、どの国へと足を運ぶかというところである。私達が青の国代表として他国から見られる以上、無礼があってはいけないということが最大の敵である。相手側の癇に障れば最悪敵対することになる、というのも視野に入れなくてはいけない。すると簡単に決めるという訳にはいかないのだ。
そこでチェシャ猫の情報を借りることにする。
赤の国は赤い薔薇に鋼鉄の茨を組んで国に近寄ることすら阻んでいるという。
緑の国はハイエルフたちは怯え森の奥へと身を隠し、国の入口には魔術的付与のされた通称迷いの森が作られているという。
ここから考えられるに、どの国も怯えており拒絶しがちな姿勢をとっていることが分かる。
迷いの森へは案内人と呼ばれる人がいないといけないので、まずは赤の国へと出向くことが消去法としてだが決まった。