第1話 幸運から不運
こんにちは、みなさん。突然ですが、みなさんは受験の合格者発表で緊張する派?緊張しない派?ちなみに私は、演劇で言葉一言発するだけで緊張する極度の緊張派です。
…なぜ、そのようなことを言ったかというと現在、私=天宮 つなぐはその高校の合格者発表の中、緊張で白目を向いて固まってる人なので…って私、誰に話してんの?!自意識過剰すぎだろ…
と、一人ツッコミはさておき、「神様、仏様お願いします。私の命と引き換えでいいので合格していますように」
と、合格表の前に祈った。
「あっ、死亡フラグ行ってしまった、ヤベ」
と思いながらも私は気にしない事にした。
そして、その時がきた。
みんな、結果を見て、喜ぶ声や泣く声がする。しかし、ただ、一人見ないでいる。
自分だった。
見ようと思っていてもいつもの悪い癖(緊張)で見れない。
もし、落ちたらどうしよう。
そんな緊張の気持ちが強くなり、頭がクラクラしてきた。
今まで頑張ってきた分、今度こそ無駄になってしまう。
そしたら、お母さん達に迷惑をかけてしまう。
そう考えてしまうと緊張よりも恐怖が高まり見ることさえできなくなった。
それから、何分か過ぎて、人が少なくなってきたところで、決心をし、見る事にした。
私は恐る恐る目を上にやると551番を探した。「100…200…300…400…500…550…次だ、お願い神様、仏様どうか合格し=〒0÷×+に。」
緊張のせいで最後何言ってるか分からないけど今はどうでもいい。
私は次の番号を見た。
結果は……あった。…551番あった。
私は嬉しさのあまり歓喜の声が漏れた。
やったーーーーー
と、大声を上げたせいでそこら辺に歩いていた人達にジロジロな視線で見られたがそんなの今は関係ない。
見るなら、見たらいい。早くお母さん達に報告しないとな。そして、私は幸せいっぱいでスキップで花笠高校を出て、信号を渡った。
すると、また違和感を感じた。でも、先程のジロジロな視線じゃなく…
「何?」と思いながら、後ろを振り返ると、みんな私を見て、顔を真っ青にしていた。
そこで、1人の男が私に向かって言った。
「避けろ」
と…私は何が何だか分からず、「何に?」と横を見ると…一瞬、目を疑った。
…目の前に大型トラックがいたから。
私は避けようと動こうとしたが、怖くて、足が動かなかった。「嘘でしょ、足がお願い動いて」
と願ったが……叶わなかった。
私はそのまま、跳ねられ宙を舞った。宙に舞ってる時、信号の色が見えた。…ちょうど赤から青に変わった瞬間だった。
「あっ、私…赤信号の時に渡ちゃったんだ。」
馬鹿だなと思ってる時に地面に当たった。地面に思いっきり当たった衝撃で頭から大量の血が流れ出て、体中が痛い。そして、だんだんと視覚と意識がなくなって来た。
………薄れていく意識の中で私の耳にはっきりとその声が聞こえた。
周りの悲鳴ではなく、誰かの
「助けて」
という声が……その声を聞いた後、私はそのまま意識を失った。
………「ここは?」
目を開けるとそこには、360度木だらけの見たことのない森だった。しかし、なんか変なんだよな?なんか違和感があるんだけど…
と、私は体を見た。服を見ると、肩が出て透き通る薄いピンクで黒色から薄い灰色のグラデーションの手がギリギリまで出ない長袖で、胸元には薄いレースと青緑色に輝く綺麗な宝石?…まぁ、簡単に言うと露出の高い服を着ていて、どこも怪我はなく、痛くなかったのだ。
「どういう事?」
と、思いながらも、私はハッとした。
「きっと転生してなんらかの原因で前世記憶が戻ったやつだ。」
とそれを言ったと同時に涙が溢れた。
「あー…私、やっぱり死んだんだ。」
そう直感した。
お母さんごめんなさい。兄さんごめんなさい。
私は、二人に対して申し訳なかった。謝っても、もう遅いのは分かっていた。
だけど私は、二人に謝り続けた。
「ごめんなさい、ごめんなさい」
と、それから、何時間か過ぎ落ち着いた頃に、私はこの森を抜けようと足を運んだ。不思議な事にこの鈍臭い=私が怖いと思っているのに対し何故か、足が前々に進んでいるのだ。
…いや、なんで動くの⁈逆にこっわ…
と、思いながらも一刻も早くこの森から離れたかったのだ。
…何故だかわからないけど
… でも、何だろう?さっきから同じ所ぐるぐる回ってる気がするのは気のせい?なんか気持ちが悪い
と、思いながら着々と歩いていると一人の男がこっちに歩いてきた。
ラッキーと思い、私はその人に近づき道を案内してもらおうと、
「すみません、道を案n」
と、いい終わっていないのに、その人は私を見た同時に顔が青ざめていったのだ。
まるでこの者じゃないような者を見るような目だった。
どうしたんだろう?
と、 その人に近づこうと一歩前に進むと、私の頬に何か当たった、頬に温かい物が伝わった。
突然の事で何が何だか分からないまま、私は恐る恐る後ろ見ながら手を頬に当てた。
…私が見たのは、木に埋まった銃弾と手に付いていた…私の血だった。
私は驚きのあまり尻餅をついてしまった。
いっ…一体何が起きてるの?
と、頭が混乱している間にその人は私に向かって、
「このバケモノ」
と言い放つと走って消えてしまった。
私はただただその人が走っている背中を見る事しか出来なかった。
それから、私はぼーとしているとガサゴソと言う音が聞こえた。
音のした方を見ると髭が特徴のあるお爺さんが立っていた。
何だろう?
と思いお爺さんに声を掛けようとしたその時、髭が特徴のあるお爺さんが驚きの言葉を私に言ったのだ。
「あんた、もう死んでるよ」
と、私は驚きのあまり唖然としてしまった。
転生したのに死んでるっどういう事⁉︎