間違えに気づくときはだいたい遅い
目が覚めると草っ原の上で横たわっていた
「どこ、ここ」
周りを見渡すと、そこには移動用であろうヘリとモニターで映し出されてた建物が目の前にあった
「てことは...」
「お~! 起きたようじゃな、黒沢くん」
突然背後から声をかけられ、とっさに振り向く
そこには白髪の老人が立っていた
「あんたが...今井議員?」
「そうだとも、手荒い出迎えですまないね」
「手荒すぎだろ!一服盛った相手を芝生に放置とか、護衛しに来たんだぞ?」
「あ~すまん...もうそろそろ護衛をしてもらっていいかな?」
なんだコイツ、話聞かねーな!
「護衛っていってもここを襲撃する奴らなんているのかよ」
周りを見る限りここは孤島、そこに不自然に建っているこの建物、こんなどこか分からない場所にまで襲撃するやつはいないだろう
「念には念をだよ、さあ中に入ろう」
建物の中に案内され、議員は例の部屋へ向かって行った
「それじゃあ、よろしく頼むよ」
バタンッ
静かだった、まるでこの島には自分一人しかいないんじゃないかと思えるくらい
「襲撃どころか、来客すら来ねーだろ」
窓の外を見てそう思う、海の方から人が来た痕跡もなければ、目の前は人一人いない
「ん?誰もいない.....」
目の前の光景にある疑問が湧く....
「アレ? ヘリのパイロットはどこに...」
──瞬間、黒沢は尋常じゃない速さで例の部屋まで走りドアを蹴破る.......だが時既に遅し、蹴破った先には腹部に刃物が刺さり、横たわっている議員の姿が...
「....っ! 今井議員!」
黒沢は部屋の中に議員とは別に、もう一人の人間がいる事に気づく
「オイ、テメェ誰だ!」
それは青い目をした金髪でロシア系の女だった
「答える必要、ないデス、顔を見た、アナタ、死にます。」
頑張ります、お願いします