未だ死なず
その話は、何百年も昔から伝わっているそうだ。
何百年も昔、大男がいた。
その男は山を動かし、谷を作り、そしてひっそりと暮らしていた。
この力を使いたいどこかの大名が、召し抱えるために男に会いに来た。
だが、その話が気に入らない大男は、山をひっくり返し、谷を埋め、しまいにはその大名をも殺してしまった。
殺した大名の遺児らは敵討ちとしてやってきては、その場所で男を探し回った。
しかし、幾度何度と尋ねても、その男は姿を見せない。
数百年後の今も、その男がいたというところには何か得体の知らない不気味な音が鳴り響いているんだ。と。