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世間サマ

作者:桜宮 雨

 この世には「世間サマ」という、とても有難くて偉いお方が存在しているらしい。

 なんでも、この方のお考え通りに行動すれば、皆から受け入れられ、間違えることはないそうだ。
 みんないつでも、この世間サマの意見を大切にしている。

 でも、誰もそのお姿を見たことはないそうだ。

 そんなお方が、果たしていざという時に守ってくれるのだろうか?本当に、この方の教えを守っていれば幸せなのだろうか?

 私は幼い頃、そんな疑問を、その世間サマの教えに忠実に生きている両親を見ながら抱いていた。
 だって、両親はいつもギスギスしていて、とても幸せそうには見えなかったから。

 そんなギスギスした両親は、よく私を「世間サマの教えを守っていない!」と言って責め立てた。時には、手が出ることもあった。
 私は、両親がキライだった。特に、世間サマの教えを説く時の表情なんて、見るだけで吐き気がした。


 そんな私も、大人になると世間サマのお世話になることが増えた。世間サマのご意見を伺い、その通りに動いていれば、なるほど確かに失敗はしない。

 でも、やっぱりそのお姿を見ることはなかった。


 ある日のこと、どうしても世間サマに会いに行きたくなった。

 人生を賭けて、起業するのだ。その際に、何としても直接ご意見を伺いたい。

 会えないとはわかっていてもどうしても会いたくて。何とか出会うことが出来る幸運に、恵まれた。


 しかし、実際にお会いして、愕然とした。

 そんな私の表情を見て、世間サマは嗤う。


 「世間サマ」と呼ばれるその人は、大嫌いな両親と同じ表情をした、自分の顔をしていた。


 世間サマ
 (その正体はだあれ?)

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