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由実 遠ざかった恋

いつの間にか4ブクマされていて感涙

 やっぱり、嫌われちゃったのかな。

 理紗に「好き」を伝えた手紙を送ってから一週間。いつもなら休み時間になるとすぐに話しかけてくれるのに、それも昨日からぱったりと途絶えた。

 ―――寂しい。

 心の中にいた理沙は急にいなくなって、大きな穴ができたみたいに、胸が締め付けられるように痛む。気がつくと、涙が溢れて止まらない。机の上に零れた雫をハンカチでぬぐって、目元に当てる。涙は枯れそうになるくらいいっぱい溢れて、心はどんどんとしおれていく。

 

 理紗はやっぱり、ただの友達だとしか思ってなかったのかな。わたしが理紗に恋してるのって、おかしいのかな。


 恋は、もっと幸せで、甘いものだと思ってた。

 でも、こんなにも辛くて、苦しいものだったなんて。


 もう、理紗とは友達に戻れないのかもしれない。楽しかったひとときも、夢のようにはかなく消えて、どうしようもないほどの絶望だけが残る。

 それだけ思いを伝えても、届くことのない言葉が、涙になって溢れていくみたいだ。

 待って。置いていかないで。あなたと一緒にいたい。――それでも、理紗は、わたしの傍から離れていく。隣にいる理紗に気づかれないように、静かに、静かに泣く。ようやく涙の洪水が収まったときには、もうハンカチはぐっしょりと濡れていた。


 抜け殻みたいになって、毎日が矢のようにあっという間に過ぎていく。携帯に表示される日付は、もう夏休みに入って一週間くらい経っていた。

 理紗からの連絡は無い。来ないって分かってるはずなのに、日課のように少しも増えない理紗のページを追う。今頃部活で汗を流してるはずだから、更新なんてあるはずないのに。


 ―――理紗。

 思えば思うほど、心の中にある大きな穴に落ちてしまいそうになる。会いたい。また、「友達」だった頃みたいに、おしゃべりしたい。笑いあいたい。思えば、どれだけの温もりを理紗からもらっていたのだろう。温もりを失った心は冷えて、氷のように固まっていく。空調も効かせても、体がアイスみたいに溶けそうなのに、心は寒くてかじかんでいく。

 今日もまた、理紗と話に花を咲かせる夢を見る。夢だとわかるのは、もう何日もずっと同じ夢だから。気がつくと、自分のベッドの中。涙が頬を伝って、枕を濡らす。もう戻ってこない日々は、たとえ嫌な思い出でも、なぜかまぶしい。よかった思い出ならなおさら。こんなことになるなら初めから逢わなきゃよかった、という考えすら頭をよぎる。


 ばらばらに砕けた恋のかけらを集める気力は、体のどこを探しても出てこなかった。

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