8話 みぃちゃんの少し変な話
いつも読んでくださってありがとうございます。
スマホで執筆するのもいいものですね。手書きより早いです。
「占いって信じる?」
みぃちゃんに聞かれた。
「信じるかもしれないけど。でも、嘘だと思う。」
僕がそう答えると、みぃちゃんは変な話をしてきた。
「前に私のパパが、お付き合いしている人だと言って紹介してくれた女の人がいるのね。その人が言うの。『私は売れない占い師です。』って。なに言ってんの、と思って馬鹿馬鹿しくって、放っておこうとしたんだけど、かわいそうじゃない。だから、じゃあ何か占ってって頼んだわけ。そうしたら、円盤みたいな形の表みたいなのと、バチの束をごちゃごちゃして、『明日、学校で人気者になるでしょう。』だって。私、ひきこもりなのにね。それで、私ひきこもりなんだけど、って言ったの。『じゃあ、学校に行きたくなるでしょう。ついでに人気者になるでしょう。』って。そりゃあ、売れないわ。売れない占い師だわって思ったわよ。なにが、『じゃあ、』よね。『ついで』って何よ。本当、パパも変な人と知り合うんだから。」
「みぃちゃんのパパさん、モテるんだね。いいね。」
「えっ、そりゃあ、もてないよりはいいけど。だからってねえ。占い師の売れないし、なんてそうそう出会わないわよ。占いなら、おみくじでもなんでも大人気の国なのに。」
みぃちゃんは首を振ってコーラを飲む。
「でもね。その女の人、おもしろかったのよ。お笑い芸人さんよりおもしろかったわ。芸人としては売れたはずね。」
そう言ったみぃちゃんはコーラを飲み干して、売れない占い、売らないしー、と言っている。
みぃちゃんは女の人がおもしろい人だと言っていたけど、僕はみぃちゃんが一番おもしろいと思った。
みぃちゃんの変な話、を読んでくださって、本当にありがとう。とてもうれしいです。