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みぃちゃんと僕  作者: みどりちゃん
第一章 みぃちゃんとぼく
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3話 みぃちゃんと星と

「もう帰るの?」

僕がそう聞くと、そうだよと言って、みぃちゃんは出て行った。少し遅れて僕も外に出た。寂しかったし、もうちょっとだけみぃちゃんのそばにいたかったから。


 みぃちゃんはじっと立って上を見ている。ちらちらと光る、星のいくつかがはっきりと見える。僕もじっと空を見上げてみた。星と星が寄り添ってきれいだ。みぃちゃんもきれいだけど星もきれいだ。


 星と星ってずっと遠くにいるんだよね。とみぃちゃんが言った。

「そうなんだ。仲良く集まってるように見えるのに。」

そう僕が言うと、みぃちゃんはそう見えるのにね、とぽつりととても寂しいようなかすかな声で言うのだった。


 「みんな近いと思い込んでいるだけで、ずっとずっと遠いんだよ。一度もそばにいられないくらいに。」

そう言ってみぃちゃんは僕から目を離して、また空を見上げた。


 何十分くらい経っただろうか。僕はもの思いから逃れて、みぃちゃんを見た。


 みぃちゃんは泣いていた。みぃちゃんの目から涙が流れ続け、それでも、じっと空を見上げていた。僕はみぃちゃんのすぐ隣に立ち、そっと手を握って一緒に空を眺めていた。みぃちゃんの手は冷たい氷のようだった。

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