序篇
初めての作品なので変だと思いますが、
読んでいただけると嬉しいです!
『...たすけ..』
『たすけ.よ』
まただ...
また聞こえる。
あの日からずっとこの声を聞き続けてる。
奴等は必ず私の耳元で壊れたテープかのように同じことを何度も繰り返している。
あの日からそうだった。
十年前のあの出来事で私の日常がすべて変わった。
事故で両親が死に、孤児になった私はある人にひきとられた。
すごい気まぐれな人で、強いて言うなら変な人だった。
でも、悲しみの中、不幸のどん底から救い出してくれたのは、
間違いなくあの人だった。
幼稚園で初めて奴等の声が聞こえた。
先生や皆に話しても、気味が悪ガレただけで、私はその空気に耐えられなかった。
あの人に相談しようと思った。
でも、また気味が悪ガレたらどうしよう。
変な子だと思われ、捨てられるかもしれない。
それが嫌だった。
あの人を信じられない自分が嫌だった。
あの時私は何故あの人に相談しなかったのか、
相談していればあんな事にはならなかったかもしれないのに...
私は奴等をほっといた。
いつの間にか見えるようになった。
見えるようになって初めて気付いた。
これは霊感だと。
それは小学生になって後半で気付いた。
でも気づかなくても良かったかもしれない。
気づかない方が良かったかもしれない。
そんなある日事件は起こった。
今日は久しぶりにあの人と出掛けた。
案の定奴等はそこにいた。
ふとあの人の回りの空気が冷たくなった。
目線は何もないビルの屋上。
いや、私は見えた。
目深にかぶったフード。
足元まで長いコートの裾。
間違いない。
奴等だった。
「お前は、見えるんだろぅ」
ドキッとした。
何を指しての見えるのかが分からなかった。
もし奴等を指していたら...
でもその確証はない。
「お前は、嘘が下手くそだな。
見えていたんだろ。オメーの親が死んじまった時からずっと、
ずっと、隠し通して来たつもりだろうが、
俺には全部わかっちまう。」
あの人はそう言って、私の頭を撫で
タバコ吸ってくるわと言って何処かに行った。
私はドキドキが止まらなかった。
焦りと驚きと嬉しさで。
でも思いもしなかった。
次に会う時は、ないと言うかとが。
続く
初めての作品どうでしたか?
と言ってもまだ分からないですよね...
続くので見てくれると嬉しいです!