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第十七章『ルール設定そのさん、そして…伝説へ?』

第十七章『ルール設定そのさん、そして…伝説へ?』


夜更け、仲居さんも寝てるだろうし手持ちの酒を飲むしかない。

日本酒は常温が好みだからいいとして、缶ビールを冷やす手だてを考えんといかんな。

湯のみについだパック酒をあおりながら思う。


自販機は無いし…いや、現代でもこの時間は…午後十一時以降は販売停止か。

その時間帯にしか動けない労働者は酒もタバコも気軽に手に入らない。

酒酔い運転防止はまあいい…もっとも酒をおいてるコンビニも増えたから『ざる法』

飲むやつは飲んで他人を巻き込まない限り、事故って死んで可!


少年の喫煙防止…しょーねんが夜中に表をうろつくのを許容していること自体が

問題だろーが!…とはいえ、強い方の主張が正義になるのが世の常。

『戦争』とは力を持って我が意思を相手に強要すること…いや、それは『戦闘』か。


ミッションコンプリートの条件は『史実より有利な講和を結ぶこと』である。

そうすると次の選択肢が得られる。


ゲームは終わり。『この世界の未来』ではなく、元いた現代に戻り、何事も無かったように

残りの腐った余生を送る…これを選ぶことがあるのか?


成功の度合いにより新たな能力ポイントが加算されキャンペーンモードに入る。

この場合、そのまま滞在を継続してもいいし、1945年までの任意の未来に向け

ミッションを設定した後タイムスリップすることもできる。もちろん、その未来は

改変された『この世界の未来』…まあ、普通はこのどちらかだろう。


失敗したときは?…この世界に居続けることになる。死ぬまで…死んだらゲームオーバー

後はどうでもいい。生きてる間は、違う日露戦後史を残ったポイントをちびちび

使いながら観ていくことになる。ロシア占領下で卑屈と復讐の念の入り交じる日本?

海外進出の望みを絶たれ、より小さくなった国力の範囲で未来を模索する日本?


ここで問題が出てきた。椿は国内でやること、やりたいことも多いし、満州の戦場も

自分の目で見たい…というか実質的に指揮もしたい。何より自分が楽しむための

戦争なのだから。


ここは分身に登場してもらおう。懐かしい藤子まんが『パーマン』の身代わりロボ

みたいなもの…弟の椿五十一郎ごじゅういちろう…意識を共有して

随時主体を入れ替わる。


チャリリーン

三千万ポイント………スペシャルバージョンだ、仕方ない。

残…五億とんで二百万ポイント


さて、問題とは自分が二人になったことで死んだらゲームオーバーという設定を

どうするかだ。…五十郎が死んだらそれまで!…では五十一郎の場合は?

持ちポイントが半分になる…ことに決めた。


懐かしい声が聞こえる「おお、つばきよしんでしまうとはなさけない」


椿は思う。自分のこれまでの生涯でもっとも楽しかった時期は、あの年の五月だと。

仕事先を一つ減らしてまで、アレフガルドをさまよったドラクエの日々…

今度の『旅』がそれを越せるかどうか、すべてはこれからだ。


つづく



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