合間
私が前世の夢を見てから2日たった
あの後、ソフィアを通じてヴィー様から心配しているとの手紙をもらった
直々に行けないことも謝罪していたけれど、他の姫君に目を付けられてもやだから、おもい踏みとどまっていただいてよかった
あれ以来、なにかとソフィアは過保護に近い行動を取り始めるようになってしまい
私が朝、なかなか起きないと何故か息をしているか確認したり私のおでこに手をあてて熱を計ったりとしている
私としてみれば、ただの風邪立ったわけだから其処まで心配しなくてもと思ったが、私が頭痛で動けなくなった事もあって、よりいっそうソフィアは私の体調を気にして入るみたいだ
「今日も熱はないみたいですね」
「ねぇソフィア?」
「なんですか? 頭が痛いのですか?それとも喉がいたいのですか?」
「そういうわけではないんだけれど、最近なにかと過保護すぎるきがするの、ほらこの通り」
すこし大げさに手を上下に振らして健康であることをアピールする
「ね? 大丈夫でしょう」
私にできる精一杯の笑顔でソフィアに言った
やればできる子なんだ私!!
「しかし・・・、いえ、そうですね」
そういって、ため息をこぼすようにあまり無理をしないでくださいと言われた
ソフィアの気持ちも痛いほどに分かるのでわかりましたと答えた
「では、今日は何を致しましょう?」
「そうね、今日は・・・・」
何をしようか、窓の外を見ながらのんびりと考えることにしよう
「今日は一段と太陽がまぶしいな」
「はぁ・・・どうしました殿下?」
「ん?」
「いえ、書類を見ておられているときに突然と、窓を見てもいないのに太陽がまぶしいと言われたので」
いつもならこのような仕事の時は黙って黙々と書類に目を通しておられるのに珍しいこともあるな
「俺が喋ったら可笑しいのか?」
「普段喋らないお方が喋ったら、可笑しいでしょうね。 いえ、この場合殿下だからこそなのでしょうけど」
「そうか・・・」
俺はサエルに可笑しいと思われるほど何も喋らない奴なのか
「・・・もし」
「はい?」
「もしも、もしも自分の夫が何も喋らない奴だったのなら、その何も喋らない夫の妻になった者は、夫に対してどのように思うのだろう?」
「それは、つまらない夫と思われるのではないでしょうか?」
「そうか」
この前のお茶会の光景が頭によぎる
あの時、あの時は久しぶりにたくさんのことを喋った気がした
自然と口から言葉がでて、彼女の言葉に反応するかのように沢山言葉がでた
なぜか、彼女のことを思い出したら自然と顔の表情が緩み笑顔が出た、ような気がした
実際は引きつっているか、それとも無表情なのだ
「殿下、どうかされましたか?」
「いや、そういえば彼女の体調はどうだ?」
「彼女?・・・ああ、リーナ姫ですね? 今朝の侍女長からの報告では熱は下がったそうです」
「そうか、なにか見舞いの品でも届けねばならんな」
「ええ、それがいいでしょう」
見舞いの品か、やはり果物がいいのか?
慎重に選んで贈らなければな