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暇潰し



私が思っていたのとまったく違う性格だったヴェー様との庭園のお茶会を終えて、のんびりと部屋に帰ると案の定ソフィアの質問攻めにあった

根掘り葉掘りきかれた私は、なんだか恥ずかしくなってベットに隠れるようにして寝るとソフィアから「いいムードにはなった理由ですね、いい進展ではあるので安心しましたし、ヴェザイン殿下の性格も分かったので安心しましたよ」と丸で妹の婚約相手を見定めるような言葉で話すからさらに恥ずかしくなりました


次の日になり、ソフィアの提案で離宮を散策することになりました

離宮は、帝都にある皇帝の城、王宮とするならばその後ろに離宮がある

離宮には、皇帝を初め皇子と皇帝に連なるものが住まう場所である


その規模は直径3キロにも及ぶ建物のため、設備も充実していて庭園のようなフラワーガーデンやちょっとしたプールに、図書館やアクセサリーのお店まである

しかし、入れるのは皇帝に連なる物と貴族の子爵家以上(しかし貴族は入るのに皇帝からの許可証が必要)そして四大公爵家だけだ

離宮といっても側室制度はないため男子禁制というわけではない


そんな離宮をこれから散策しにいくのだ

人前に出ることは好きではないが、活発な面もあるリーナはどんなものがあるのか楽しみでしかたがなかった



「さっきのフラワーガーデンすごかったねぇ、昨日の庭園もリラックスできてよかったけれど、あそこはもう芸術だと私は思ったよ」


「そうですね、私の侍女という身分では皇帝様所有の庭園には入れませんでしたから、さきほどのあれは感動いたしました」


私が部屋を出たのがお昼過ぎで、それから一時間近く離宮のまわりをうろうろと歩き回っています

私の想像以上にここでの設備がしっかりしていて、飽きない、多分一生いても飽きない場所だと思いました


特にすごかったのが、フラワーガーデンとよばれる場所で庭園とはまた違ったイメージの花がいくつも植えられていて、定期的に噴水が吹き出して物語の世界に居るのでないかと思うくらい幻想的な景色となる場所で、私はもちろんソフィアも圧倒されました

後から聞いて見たところ、あの場所は先代の后妃様が作られた場所だそうで、有名な場所なんだそうです


さて、そんな私たちでしたが、先ほど他の国の姫様達が走ってどこかに行くのが見えたので、ソフィアに頼みどうしたのかを調べてもらった結果、ヴェザイン皇子が皇帝の城たしかデール城だったと思うけど、そこにある軍の演習場で剣術の稽古をしているらしく姫様達は見学オッケーと聞いて一目散に向かっているんだとか


ヴェー様が剣の稽古かぁ

あのしなやかな銀の髪で汗をかきながら頑張っている姿、想像すると絵になるわぁ

見てみたい気も・・・・


「見に行って見ますか?」


まるで私の心を見透かすようにタイミングよくソフィアしゃべる


「そうね、見に行ってみ見ましょうか」


どうせ暇なのだからね



城の中にある大きな軍の施設は、演習場と武器庫があって軍の本部ではない

このアデイル帝国は、軍のトップが皇帝であり皇帝の言葉でしか軍事力を行使してはならない決まりとなっているらしい

軍本部は、帝都の東に巨大な敷地面積を誇る要塞構造の施設である

各地にもそれぞれ小規模から大規模な軍施設が展開していて広大な面積のアデイル帝国の防衛を担っている


でも今はそんなはなしではないのでそこまで話はしない


離宮を出るためには、検問を一時抜けなければいけないので、ちょっとした検査を終えたリーナとソフィアは城にある軍施設、演習場へと向かった

貴族の見学もあるらしく、危険をを回避する為に見学用通路がある

施設は、学校の体育館ふたつほどの面積、長方形の形をしている

扉をあけると、階段があって見学者は階段を上り二階で見れる用になっている


入ると、鉄と鉄が擦れる音が響き渡っていてうるさかった

みると、数人に分かれて剣を振りかぶっている兵士さんたちの姿が見えた

でも、城の内部に軍の施設があるって危なくないのだろうか? 

ほら、反乱とかクーデターとか


「軍の施設が何故城の内部にあるか疑問ですか?」


「しってるのソフィア? 母国では軍の施設は王宮の中にはなかったじゃない、だから大丈夫なのかなぁとかさ」


私の国では、別に軍と中が悪かったという分けではなかったし、逆に他国と比べ中が良すぎるくらいだった

しかし、そんな私の国であっても王宮に軍の施設をつくろうなんて動きすらなかったのだ


「帝国と我が国の軍と呼ばれる集団の有り様は違うと言っておきましょう」


「違う? どのように違うの?」


「王宮には軍の施設はありません、それは軍が王族を守る為の集団ではなく国を守る集団だからです、ですから王宮には騎士団が存在し王族を守る集団がありました。 しかしこの帝国の軍とは皇族を守る為の軍なのです、皇族を守ることは国を守ることと直結していると言う考えなのです」


「つまり帝国の軍は国ではなく皇族を守る軍なの?」


「そうです、しかし国を守る軍も存在していて各地方にある軍が防衛の軍隊、帝都に存在するのが皇族を守る軍隊と言うことです」


「へぇ、なんだか複雑なので分かりません」


「そこまで複雑ではないですけどね」


国によって本当に形が違うと言うことは分かっていたけれど、直接見て聞いて考えなければ頭に入らない

もし私がこの国の妃になれたとき、私はこの国の事をより多くしらなければならない

多分今の私では知らないことが数多く存在しているだろう、だから知れる、知ることが出来る時に学んでおかないといけないのだ


ソフィアの説明が終わり、下を見る

見る限りでは、100人以上は居るだろう

この中からヴェー様を見つけるのは至難の技かもしれない


「見つけました、一番左端にいる部隊です」


「はや!?」


「視力2・5ですから」


「嘘、すごいじゃん!!」


「はい、嘘ですから」


「・・・・・」


なんだ、タダの偶然か



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