ソフィア
「で、何故母上はそのような奇怪な恰好でパーティーに出席しているのでしょうか?」
「こらこらヴェーちゃん、起こっている風なのに表情がまるでないから怖いぞ」
「いえ、正直なところ驚きで一杯です。 まさかウエディングドレスでこのパーティーに出ようだなんて」
「私なりの体を張ったぼけだったんだけど、だれも突っ込んでくれないくれなかったの!!」
歓迎パーティーにウエディングドレスを着てくるものに話しかける物好きはまず居ないだろう
「よく父上が止めにならなかったですね」
「うん!! がんばって隠れて来たからね」
親指立ててキラキラした目で見てくる母上、まるで子供のような方でたまに困ることもあるが今回のこれは非常にまずいだろう
「もし誰かに見られた場合、どうしたんです」
「簡単だよヴェーちゃん!! 逃げればいいじゃない」
「そうですか・・・・」
根本的にこの人はバカなんだろうな
自分の母親だが、俺の感覚としては手のかかる妹だ
今年50になったばかりだというのに、息子の俺がビックリするほどにいい体系をしていて肌も艶々、たまに20代と間違えられるのだとか
いったいどこで間違えられるのか教えてほしい
「でぇ? ヴェーイちゃん!!」
「なんです?」
「気になる子とか見つけましたかな?」
「気になる子? いえ居ませんでした」
「なんだ、つまんないの」
本当につまんなそうに言いながら母上は自室に戻っていく
気になる子っていうか、胸が熱くなって見つめていたい人ならいたけど
「本当に子供っぽい方だな」
~SIDE リーナ&ソフィア~
自室に入ると、久しぶりだったパーティーと言うこともあって私の予想以上に疲れていた
足は痛いし、帰っている時には眠らないようにがんばっていた位だ
「ねむい~」
「パーティーなんて久しぶりだったものね、夜会だって最近は出ていなかったから体力も限界?」
「まぁね~だから寝るね、わた・・・ぐぅ」
「はいはい、おやすみなさいがんばったわね」
やはり緊張していたらしい主は、布団に入ると緊張が解けて同時に疲れがドッと出てきたみたいだ
リーナは、始めて夜会に出た時も出ているときはハキハキとしていて王族らしく振る舞うことが出来ていたけれど、いったん会場を出てしまうと緊張が解けて疲れがどっと出てしまう
あまり大勢の前に出るのが好きでないし得意でもない子なのだ
私は元々王宮の侍女になどなる身分ではなかった
王宮の侍女とは、大抵男爵家以上の身分をもった未婚の女性が花嫁修行として行うもので一般の平民風情がなれる職業ではない
なのに何故私がこのリーナ様の侍女をしているのかと言うと結果的に言ってしまえば勘違いからであった
私が彼女の侍女となったきっかけは4歳の誘拐騒動があって救出されたすぐ後の事
私の親が王族お抱えの魔法具職人であって、誘拐騒動があったことで守護道具を作ってほしいとの申し出で王宮に行った時のことだった
当時5歳だった私は父が国王との商談の最中、無理行って連れてきてもらった王宮内部を散策していた
得にめずらしいものも無く、軽く珍しいものがないのか期待していた私が落ち込んでいる時にちょうど通りかかった大きな庭園
そこに寝るようにして芝生の地面に寝そべっているリーナ様を見かけたのがきっかけだった
初めは私は驚きでいっぱいだった、目の前にいたのは銀髪をなびかせ丸で女神様のような神々しさを放っている女の子だったのだから
しかも、まだ小さい女の子
呆気にとられている私に気がついた彼女リーナ様は、地面から起き上がり「あなただれ?」とお聞きになりました
その時、リーナ様の姿は黒髪で平凡な顔立ちだと父から聞いていた私は、彼女が王女だと知らず「ソフィアよ、父が国王様と商談するって言うから連れてきてもらったの」と答えた
そうするとへぇとあまり興味のなさそうな声を上げ「父様とねぇ」と独り言のように小さく喋って私は怪訝になった
「父上? 国王様のお子はリーナ様ただ一人でしょう?」
そんな疑問をぶつけると「え? 私リーナだよ?」ととんでもない回答をされたので今度はこっちがビックリとしてしまった
私が知っているリーナ様のお姿とその時私の目の前にいた子とすべてが一致しなかったからだ
「リーナ様は黒髪でしょう? あなたは銀の髪じゃない」
もっともな答えをすると、「え!!」ととても大きな声で答えてきたのでこっちがビックリとしてしまった
その時は意味が分からなかったけど「うっそ! 解けてんじゃん!?」と自らの髪を見ながら騒いでいた
驚いている彼女も絵になっていて、美しかった
だからなのか、「あなたはリーナ様なのですか?」と聞いてみてしまったのだ
「うん」
魔法なのだろうか? 目の前にいた人物が突然私が聞いていた人物の姿になってしまったのが驚きでしかたがなかった
普通は驚くし仕方ないけど、私もまた驚いて腰を抜かしてしまう
そしてなぜか彼女は語ってくれた
神さまに会ったこと、この力をくれたこと、姿を変えて生活をしていること
すべてではなかったと思うが、それでもその時のリーナ様が教えられる事のすべてを見ず知らずの私に教えてくださった
今も何故彼女が私に真実を教えてくれたのかを答えてはくれない
しかし、その後からが大変だった
彼女が突然「商談ってことは貴族の子だよね?」
そんな事をいって私の手をとると、走りだしどこかの部屋へと入れられた
せめて私に貴族かどうかの回答を言わせていただきたかったけど一度決めたら相手の違憲を聞かずに進めてしまうのがリーナ様なのだ
「チーさん、この子を私の侍女にしたい!!」
チーさんと言うのは、この王宮の侍女長であり王族の体調管理を担当している年配のおばあさんのことだ
その後、侍女になった私も大変お世話になった人だ
「まぁまぁ、で? どこの貴族の令嬢様でしょうか?」
やさしそうな表情で聞いてきたチーさんに「何か今お父様と商談している人の娘なんですって」と、うれしそうな顔でいった彼女に、逆にそのチーさんは険しい顔になった
「今、国王様と商談している方は、平民の魔法具職人のはず」
そこで漸くリーナ様も私が貴族かどうかを聞くのを忘れていたのを思い出したみたいで目を泳がせて気まずそうな表情をしていた
「えっと、国王様に贔屓にさせていただいております魔法具職人の娘です」
あえて名前は言わずに自己紹介をした
「貴族じゃなかったのか、でもいいじゃんチーさん」
「いいって、貴族が侍女となるのは伝統であり決まりごとでもあるのですよ」
「じゃぁ、・・・・そうだ!! 家庭教師とかどう? 私まだ頭悪いし、魔法具職人の娘ってことはいろいろと学んでいるだろうし」
「それならキチンとした先生を雇えばいいことですよ」
「う~、チーさんは頭固いからいけないんだよ!!」
私の話を聞いていないのに、私をリーナ様のそばに置くか置かないかでなぜか口論となっていて、その時の私は何故平民の私がこんなにリーナ様に気に入られているのか分からないでいた、というより今の自分の置かれている状況が理解できずにいたと行った方が正解だろう
口論は平行線に終わりしびれを切らせたリーナ様が「分かった!! じゃあお父様に直接お願いするわ!!」
と、私を連れてまたどこかへ無理やり連れて行った
その先というのがなんと国王陛下の目の前!! 出きるなら止めていただきたかったけど言うのは無礼に当たりそうだったので言えなかった
そしてついに今父と商談中であろう国王様がいる部屋へと入れられたのである
あの時はもう私もどうしようどうしようと頭の中でパニックになっていてやばかったなぁ
リーナ様と国王様が座っていたソファーの前に立と後ろでお父様の「そ、ソフィアお前どうしてここに・・・・」と、驚ろいた声をあげていて、国王様も「ど、どうしたのだリーナ?」と突然入ってきたリーナ様に驚いた声をあげていた
「お父様、この子を私の侍女、出来なければ世話がかりに出来ないでしょうか?」
「せ、世話がかり? どちらも同じ職業なのだが、で? そちらのお嬢さんはどこの令嬢だい?」
「はい、この子は今お父様が商談中の魔法具職人の娘さんだそうです!!」
「はい?」
結局なしくずしに、娘のお願いに負けた国王様は特別に私をリーナ様専属の侍女にしてくださり、今現在進行形で侍女をしているわけです
今ではリーナ様は私にとって世話のかかる妹という感覚で、彼女と居るとなにかとおもしろい事が起きるので毎日が飽きません
今回は妃決めに参加した主ですが、どんな事を起こしてくれるのかと密かに私は楽しみにしています