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マッドサイエンティスト異世界で神をやる  作者: 竹馬の友
世界でたった1人の勇者 旅立ち編

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勇者、父親に逆襲される①

日向迅視点

 『ウィンドブラスター』



 エルフの男は突然オレに向けて魔法が放ってきた。オレは咄嗟に手を十字に構える。



 「ぐっ!」



 オレは風の圧により吹き飛ばされ、そのまま窓を突き破った。



 「やべー」



 マルタ様に案内された部屋は運の悪いことに二階にあった。ここでも不運を引いたらしい。オレは空中に投げ出される。



 (どうする?このまま地面に叩きつけられたらただじゃすまないぞ)



 オレは空中に放り出されて地面に落下しきるまでの時間で考える。



 「一か八かやるしかないか!」



 オレは咄嗟に異能グレーホールを発動する。



 (前のオレじゃダメだろうが能力が上がった今なら)



 オレは体勢を整えて足から着地する。



 『グレーホール:衝撃分散』



 オレは地面に足で着地する。足からだんだんと全身にくる衝撃は衝撃分散により、衝撃が体外に放出されることによって被害を最小限に抑えることができた。



 「できた・・・」



 オレはアドリブで成功させたことに感心していると、胴体に痛みがはしる。



 「うっ、あのエルフの攻撃やらその他諸々は完全には防げなかったか。肋骨いったか?」



 オレはその痛みを考えないようにする。こういうのは考えるとさらに痛みを増すのだ。それに今はそんなこと気にしている場合ではない。



 「仕留め損ねたか。殺す気で放ったのにな」



 それに魔法を放った男はオレが吹き飛ばされてできた穴から魔法を使いゆっくりと降りてくる。



 「誰だ。お前。この世界に来てまだ数時間だがお前の恨みを買った記憶はないぞ」



 オレはそういうとさっきエルフの男が出てきたオレが吹き飛ばされたときにできた穴からテオがぴょこんと現れるとオレに安否確認を取る。



 「ジン!大丈夫?」



 「ああ、大丈夫だ!」



 オレの声を聞いてテオは少し安堵したようだ。だが、安堵したのも少しだけで焦るように本題に入った。



 「生きてたならよかった!ジン聞いて!その人はアナシスって言うの!」



 アナシスというのはこのエルフの男の名前のようだ。だがそれと今の状況に何の関係があるのだろうか。オレが疑問に思っているとテオはオレが言わずともすんなりとその疑問を解消してくれた。



 「その人ね!フォルトゥナのお父さんなの!」



 オレはエルフの男アナシスを見た。フォルトゥナはオレが裸を見てしまった人物だ。オレは今の状況がどういう状況なのか察した。



 「わたしの娘がずいぶんとお世話になったようですね」



 アナシスはそう言いながら指をコキコキと鳴らしていた。完全にやる気満々だった。そんな状況の中テオはオレに向かって話し始めた。



 「ジン!僕はお母様を呼んでくるから、それまで何とかして耐えて!」



 テオはどうやらマルタ様を呼びにいくようだ。それは別にいいことなのだが、その言葉の後に不穏な言葉も残していった。



 「アナシスはエルフ屈指の魔法使いだから、全力で逃げて!」



 そう言い残し去っていった。



 (エルフ屈指の魔法使い? 詰んだかな?)



 オレは異世界にてまたもや死の危機に瀕しているらしい。



 (この世界に来てからオレを殺しにくる不運の頻度がえげつないんだけど!)



 オレは誰も聞いていない心の中で愚痴る。とりあえずは対話でもいいから時間を稼ごう。



 「あの・・・アナシスさ・・」



 『ウィンドカッター』



 オレの髪の毛を横切り髪を切る。オレはそれに青ざめた。



 (あっ!これ、対話無理なやつだ)



 アナシスは魔法を放った後、話し始めた。



 「娘の裸を覗いておいて生きて帰れるとでも思っていたのか?」



 「・・・」



 こえー。何この人!やばいよ。まじで死ぬ。これ冗談じゃなくてまじの顔だよ。これお父様の威厳だよ。



 ものすごい風格があるお父様はさらに話し始める。



 「本来なら広範囲殲滅魔法で貴様をズタズタに引き裂いてやりたいと思っていたが、ここでやったら流石に他に被害が出過ぎる。強い魔法だとマルタ様がすぐに気づいてしまうからな。土地に救われたな」



 どうやら今のでも本来の実力ではないらしい。



 「フォルトゥナがわたしの養子になってから八年。今振り返れば、寿命の長いエルフの人生の中でも一番幸せだった。フォルトゥナがわたしのことをパパって呼んだときはそれはそれは、嬉しかったな。でも今は恥ずかしがってお父さんって言うんだけど・・・。こほん!失礼。ともかく、フォルトゥナの痛みはわたしの痛みであり、娘を傷つけた貴様は当然娘を悲しませた責任を償ってもらう!」



 どうやらフォルトゥナのお父様は相当な親バカらしい。しかし、その親バカがオレの方に向けられるのは洒落にならない。そしてまた攻撃が再開する。



 「死になさい!『ウィンドブラスター』」



 お父様の逆襲が始まった。

 人物紹介② 



 名前 アナシス・テンペスタ

 種族 エルフ

 キマ教の枢機卿に実力で登り詰めたエルフ。ルドル王国へマルタとともに同行し、のちに娘となるフォルトゥナと出会う。フォルトゥナを保護した後、アナシスの養子として迎え入れられた。キマ教は原則として、淫らな行為とされるものは教義に反するため子供はいないが、養子として迎えて子供を育てるのは淫らな行為はしないため、例外である。子供好きであり、案の定、アナシスは親バカとなった。

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