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マッドサイエンティスト異世界で神をやる  作者: 竹馬の友
世界でたった1人の勇者 旅立ち編

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勇者危機一髪

日向迅視点

 「止まって!」



 巫女服を着た少女がそう言うと、その声に反応したのか花冠の少女の手が止まる。オレに向けて魔法を放とうとしていた花冠の少女は何か用かと言わんばかりに巫女服の少女に言う。



 「もう!何、マルタ?止まれって」



 「止まりなさい!ポリシア」



 その巫女服の少女、マルタは花冠の少女、ポリシアを一喝する。角の少女はマルタに向かって駆け寄った。



 「お姉ちゃん!」



 角の少女の抱擁を受けると巫女服の少女は優しく撫でる。



 「フォルトゥナも、その人は悪い人じゃないわ」



 「でも、私の水浴び覗いたよ。そんなやつがいい人なわけないじゃん」



 角の少女、フォルトゥナはマルタに事情を説明するがマルタは引かなかった。



 「それでもです。ポリシアもフォルトゥナもこの人の話を碌に聞いていないでしょ?この人にもきちんと事情があるの。スノーも!わかった?」



 マルタはフォルトゥナとポリシア、さらにエルフ少女、スノーの三人にくぎを刺す。しかし、それには反発があるようだった。



 「マルタ!それだけだと納得出来ないよ!」



 「罪人、裁くべき」



 ポリシアとスノーが反発する。それに応対するのはマルタだ。



 「その男の人・・・えっーと名前は・・・」



 「ヒナタ ジン」



 「そう、それ!えっーと、ヒナタジンには空よりも高く海よりも深い事情があるのよ」



 マルタの必死な説得にオレは涙が出てくる。オレの無罪を信じてくれるだなんて・・・これは足を向けて寝られないな。マルタ様とでも呼んだ方が良いだろうか。ポリシアはマルタが言ったその事情とやらを問いかける。



 「そんなに言うなら、この男がフォルトゥナが水浴びする場にいることの説明をしてくれるの?」



 ポリシアがそう問いかけるがマルタ様はそれを論破すらために話しだした。



 「さっきね、普段あまり喋らない世界樹がわたしに喋りかけてきたの」



 「どう言うこと?」



 フォルトゥナがその言葉の意味がわからずに疑問を投げかけた。



 「ああ、そうね!フォルトゥナの前ではこのことを話したことがなかったね。えっと・・・わたしの種族ってドライアドって種族なんだけどそれは知っているよね?」



 フォルトゥナはうんうんと頷く。それを見るとさらにマルタ様は話しだした。



 「ドライアドって、精霊の一種なんだけど、精霊の中でも少し特殊でね。樹木の声を聞くことが出来るんだ」



 樹木の声を聞く?それでいったいどうなるのだろうか。スノーはマルタに問いただした。



 「それとこれ、関係ある?」



 「それは大アリだよ」



 マルタ様は自信気に答えた。



 「それでね。世界樹がその男、ヒナタさん?の話を世界樹がしてきたの」



 「世界樹が!?」



 ポリシアはそのことに大いに驚く。



 「世界樹の役割の一つにね。神様にあの世界の情報、「あかしっくれこーど」って言うものに送ったり、色々と共有?する役割があるみたいなの。世界樹はキマ様のことをたくさん知っているの。普段はキマ様のことについて頑なに教えてくれないけど、今回は教えてくれた。ヒナタさんはキマ様によってここに飛ばされただけで決して覗こうとしたわけじゃないの!疑うようならステータスを見ればわかるわ!」



 その言葉を聞いた途端スノーが近づいてきた。オレは身動きが取れない状況なので容易に近づかれた。



 「おっ!なんだ?」



 「ステータス、見せろ」



 エルフ少女、スノーはオレに近づきステータスを見せろと言う。ステータスと言ってもオレステータスなんて知らないし・・・。もしかしたらステータスオープンとでも言ったらステータスが出るのだろうか?オレは試しに言ってみる。



 「ステータスオープン」



 案外言ってみるものだ。オレがステータスオープンというとステータスは姿を現した。



 名前 日向迅

 種族 ヒューマン (異世界人)

 加護 キマの加護 勇者の加護



 オレのステータスをオレを捕縛していた三人の少女が覗き込んでくる。



 「これはっ!」



 フォルトゥナはその内容に驚いていた。



 「キマの加護!? お姉ちゃんと同じ!?」



 どうやらオレのステータスのキマの加護が彼女らにとって大きな意味を持つようであった。それにしてもキマって誰だ?加護をもらっているからもしかしたらオレがここにくる前にであったあの神の名前なのかもしれない。



 「キマの加護、最上位クラス」



 「確かに、マルタの言っていることは間違いでは無さそうだね」



 そうか。ならよかった。オレは三人の警戒が少し緩むのを感じた。キマの加護とはそれほどのものらしい。ありがとう、キマ様。オレは感謝をするとぐるぐるに巻かれた拘束を解かれていった。



 「あ、ありがとうございます、マルタ様」



 「様だなんて・・・マルタでいいですよ」



 「いや、恩人には敬意を払ってばあちゃんが言ってたので」



 「・・・随分とそれにしては随分と過激な気がしますが」



 これは独り言なのだが、敬語なのはマルタ様が美人な影響も少し入っている。マルタ様にいいところを見せようとしたのだ。



 「とりあえず、一旦は落ち着いてから話をするとしましょうか。ヒナタさん、部屋を用意しているので案内しますよ」



 「は、はい!」



綺麗なオレになっているとオレはマルタに部屋を用意していると言われる。オレがここで断るわけもなく、マルタ様について行った。



 「じっーー」



 とてつもなく視線を感じる特にフォルトゥナからだ。不可抗力でも裸を見てしまった。もちろん、今までの間は殺されそうになっていたし、そもそも身動きが取れない状況だったから。謝る余裕がなかった。ばあちゃんは例え悪意が無くとも悪いことをしたなら謝れと教わったオレはマルタ様について行く前にフォルトゥナの方は向かう。



 「なっ!」



 フォルトゥナはオレの方向転換を見て身構える。オレはフォルトゥナに向かってスライディングする。



 膝はずれて痛い。フォルトゥナに近づくと両手を力一杯叩きつけた。しまいには額を思いっきり振り落とす。それを見てフォルトゥナは痛そうにする。



 「ほんっとうに!申し訳ございませんでしたああああああああああ」



 オレはフォルトゥナに向けて全力のスライディング土下座をはなった。思いっきりスライディングした影響で膝部分は擦れている。さらに手は土下座前に地面に思いっきり叩きつけたおかげで手は赤く腫れていた。しまいには土下座で全身全霊で地面に額を当てたことにより、地面には血が滴っている。そのオレの光景を見てフォルトゥナは痛そうにしていたのだ。



オレは顔を上げる。額から血が滴り顔を伝っていく感覚を如実に感じる。オレの姿を見て、みんなが引いていた。オレは満身創痍 (自傷) により膝がもたつくがなんとか立ち上がる。そして、マルタ様の元へ向かう。



 「ヒナタさん・・・大丈夫ですか?」



 マルタ様は心配そうに言うとオレに手を当てた。



 『神聖魔法』



 マルタ様はそう唱えた途端、みるみるうちに自分の傷が回復して行った。



 「これで大丈夫でしょう。さあ、行きますよ!」



 こうして一旦は一悶着が終わり、部屋に案内されるのだった。

キマの不思議な生物図鑑①



 名前 なし

 種族 邪精霊

 精霊版アンデット。普通は精霊が死ぬと魔素が分解されるのだがなんらかの理由で分解されないままでいると魔物として復活する。小精霊など、大部分の見えない精霊とは違い誰でも認識することができ、人類も襲うことがある。小精霊型はあまり強くないが、中精霊型、大精霊型とくらいが上がるにつれ強さは増していく。目撃例は少ない。


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