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マッドサイエンティスト異世界で神をやる  作者: 竹馬の友
神と紙の遊戯編

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狂える神は世界を恨む

ニャル視点

 オレはキマの前から消えたあと部屋に来ていた。オレはソファに腰掛ける。



 「・・・あーあ、負けちゃった。ちょっとゲームを楽しみすぎたかナ・・・」



 オレは足をばたつかせながら愚痴をこぼす。



 「あーあ!いけると思ったんだけどナー」



 オレは天井を見ながら言った。



 「あの成長速度、これは結構な有望株だったのにナぁ」



 オレは悔しさがせり上がってきた。



 「力の隠蔽を短期間で不完全ながらもやってみせた。全く、面白いヨ」



 確かに神々はある程度は全能だ。だから神々との勝負で自分ができることは相手もできると思って戦う必要がある。しかし、それには続きがあった。神々はある一定のラインを超えたものは再現できなくなる。その一定のラインというのがどのくらいなのかは神々によって差はあるが秀でた才能はコピーできないのだ。音楽家が楽譜の代わりにプログラミング言語が書かれていると言えばわかりやすいだろう。まあ、神々ではその難しさがぐっと広がるわけだが、ともかくオレにも複製できない部分はあった。まあ、場を支配するために言わなかったが。それはキマが神をしていれば気づくことだろう。もしかしたらオレを超える神になるかもしれない。オレはキマとの記録を見返して脳内でキマのやったことを振り返る。



 「やはり、ところどころでカードが生成されるのをみるに何かを創造したか。全く厄介なものだネ」



 オレはまたニャルに負けたことを後悔した。






 ・・・







オレは長い長い廊下を歩いていた。廊下の先には大きな扉がある。その廊下には眠くなるような音楽が流れている。全く忌まわしい音だ。オレは機嫌が悪くなるが大きな扉の前に着くと指で頬を持ち上げ、笑顔を作る。オレは笑顔を作ると扉を開けた。




 そこには一つのベットがあった。そのベットには一人の少女が寝ていた。寝ていても感じさせるオーラはその少女が神であると理解させられる。その少女は扉が開いた音にも反応せず眠り続けている。オレはそのお方へ歩み寄る。



 眠っている少女の頭を覆うように布が被せられている。オレは布を外した。



 「アザトース・・・君の夢は楽しいものになっただろうか」



 その少女の顔は目が抉れ、脳があるはずの場所に何も無かった。しかし、神であるからだろうか。その少女は死んでいなかった。



 元々は彼女はこんな状態では無かった。彼女はただ寝ていただけなのだ。それなのにある日誰かがここに侵入して目と頭脳を持ち去った。その日本来のアザトースは失われた。



 「オレがもっとそばに居れたら・・・」



 もしかしたら変わっていたかもしれない。オレは世界を恨んだ。アザトースは世界を作ったのにアザトースから奪うのかと。オレのアザトースへの想いがいつでもその心を燃え上がらせる。



 オレは部屋に少し滞在したあと、部屋を出ると廊下中に音楽が聞こえる。この音楽はアザトースを眠らせている元凶だ。オレは不快に感じつつも、今はいいと意気込む。



 「本当に誰が脳と目を盗ったのかナ」



 アザトースの得意とする能力はオレでは測りしれない。アザトースの目と脳も見極めるにはひよこ鑑定士のように高度な知識が必要だ。オレでは正確には見分けられない。アザトースの能力はどちらかというとキマに近い部分があった。だからキマがいれば、捜索が捗ると思ったのだ。



 「あー!キマに勝てれば全て完了したのにー!」



 やつを契約で駒にさえしてしまえれば、もうこっちのもんだったのだ。オレのやろうとしていることは思いのほか危険なことだ。力で従わせたら破綻する可能性がある。それにあの成長速度だ。もしかしたらすぐにオレレベルまでくるかもしれない。



 「もしかしたら、オレの計画に邪魔だった奴らを封殺できるほど成長できたら万々歳だけど、それは今後次第か」



 「・・・まあ何百何千年下にまた仕掛けてみようかナ。気長に計画を進めていくか。制御はできなくても誘導はしてみせるサ」



 オレはそう言うとある惑星ある人物を観察しに行った。



・・・




その人物は怪しげな儀式をしていた。




 「さあ!生け贄を捧げましたぞ」



 その言葉と共に異形の化け物が姿を現す。その姿に怪しげな人物が感動していた。



 「ああ!神よ!わたしに世界を掌握する力をくださいませ!」



 「gaaaaaaaaaa」



 しかしその言葉は聞き入れられない。ただその怪物の養分になるだけだった。



 「お、お待ちください。わたしは生け贄ではありません!い、いやややああああああたあああああ」



 「yaaaa」



 オレは人がいなくなったところを見計らい出現する。



 「ya?t」



 オレは異形を至近距離で攻撃した。



 「消え去れ!」



 「uaaaaaaaaaaaaaaaaa」



 オレの攻撃と共に異形の怪物は消え去る。そしてオレはあるものを探し出した。



 「えっーと、脳と目玉は・・・あった!」



 その異形の目玉と脳を回収する。オレは次元を開きそこに収納した。



 アザトースの部位は本人から離れてもなおその力は強力だ。その部位を得たものは大きな力を得られる。オレは機会を待つ。アザトースの部位が盗まれた時よりも前の封印された強者も含め探し回る。



 「今回はオレでも調べられる脳と目だったし、ハズレかな」



 そう言ってここから転移を発動する。転移した先は自分の部屋だった。オレはここにきたらすぐあるものを作る。



 オレの手から血が吹き出す。そしてそれは骨を形成し、神経を作り、そして肉や皮を作る。そうしてオレの分身とも言える存在を作った。オレはさらに整形していく。青みがかった髪を束ねた少女が形成された。オレはそれに赤いドレスを着せて赤いハイヒールを履かせる。本当は分身を作ることもしたくないがオレは我慢する。



 「さあ、分身、動け!」



 オレの分身は動き出す。オレはその赤いドレスの少女に殺意を乗せる。その赤いドレスの少女はオレの殺意に震える。



 「な・・・」



 少女は震えていた。だがそれでいい。オレは少女にやることを説明する。



 「貴様にアザトースにもう誰も危害を加えないように神々にアザトースの()()を演じて危害を加えるものがどうなるか知らしめろ!」



 「ひぃっ!」

 


 前のやつはキマが殺してしまったが次の分身はどうだろうか。オレはその少女を置いて複雑な気持ちで外に出るのだった。

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