狂人はアジトを観察する④
千里眼の風景
強い光が放たれるとそこには普段の札音がいた。龍太郎は札音に近づいていく。
「札音!」
札音に向かって走っていくがうまく歩けない。龍太郎は札音の目の前に倒れる。
「ぐふっ!」
「りゅうくん!」
札音は龍太郎に駆け寄る。
「傷が・・・」
クリーチャーに付けられた傷により龍太郎の体温がどんどんと低くなっていく。龍太郎は口から血を吐きながら言う。
「札音・・・助けられて・・・よかった」
「りゅうくん!絶対に死なせないから!」
札音は目に溜まった涙を拭き、スマホから救急車を呼ぶ。
「もう大丈夫だよ!りゅうくん。もうすぐの辛抱だから・・・」
札音は龍太郎に告げる。札音は龍太郎の手を握る。
「札音・・・最後に前から伝えたかったことがあったんだ・・・聞いて・・・くれるか?」
札音の手から感じる龍太郎からの握り返す力はだんだんと弱まっていった。札音は拭いたはずの涙が目から溢れてきて止まらなかった。
「最後なんて・・・そんなこと言わないでよ・・・ほら!もうすぐに来るよ!」
札音の涙が龍太郎の顔に落ちる。龍太郎は札音に言いたかった想いを告げる。
「札音・・・俺は・・・お前が好きだ・・・」
龍太郎は札音へ自身の想いを告げた。
「りゅうくん・・・僕も一つ聞いてくれるかな」
その瞬間龍太郎と札音のくちびるが触れる。
「僕も・・・好きだよ」
札音はくちびるを合わせた後言う。そして両者はそのあとまたキスをする。そのキスは涙味のしょっぱいキスだった。
・・・
わたしはその様子を見ていた。すると突然千里眼に見てたわたしたち一行の下に穴が出現する。
「主神様危ない!」
「うわわわ!何これハミン!」
三人まとめてこの穴に落ちる。わたしはこの穴に見覚えがあった。
(これは!ゲーム開始にこの世界に飛ばされたときに通った穴か!)
わたし以外の落ちた二人は驚いていた。
「翼で飛べば・・・なんで!?飛べない!」
「わああああ。我が君ー。何これえええ」
この穴って飛べないのか。興味深いことを見つけたな。わたしはこの世界に来て新しく運命力を発見したが、もしかしたらわたしの知らない法則が成り立っているのかもしれない。わたしはもともと魔素ぐらいしか超常的な物質を知らなかったのだ。わたしは興味深く思いながら落ちていく中で一本の光が見える。わたしは二人に指示を出す。
「あの光に飛び込む!手を繋いで集まれ!」
その言葉の通りわたしたちはかたまり、光の中に入っていった。
グレートオールドワンズについて⑤
カードの効果中に『相手』と書かれているものと『自分以外のカード』と書かれているものがある。この表記の『相手』は対戦相手のことだけを示す。対して『自分以外のカード』は対戦相手とパニックカードを含めた全てのものを示す。




