狂信信者は布教したい1
マルタ視点
ドライアドのコカトリス討伐後まで遡る
わたしはマルタ。キマ教の巫女である。コカトリスによってピンチに陥っていたところを救ってもらったわたしたちドライアドはわたしたちがキマ様をもっと知るため樹木が言っている噂を頼りにキマ様を知っているという精霊女王ポリシアの元へ向かっていた。向かっている途中わたしたちを助けてくれたキマ様について考えた。
「キマ様はきっとわたしたちを哀れに思って助けてくれたんだわ」
「いえ、多分わたしたちを見初めてくださったのだわ」
「キマ様はわたしたちに施しを与えるばかりだ。きっとそこに理由などないのだろう。当たり前のことをしているという感覚なのだろうな。神の座に相応しいお人だ」
「そもそも神様って人型なのかな。わたしたちキマ様の姿知らないじゃん」
わたしたちは自分の想像するがままにキマ様の人物像を組み立てていく。そして話しているうちにあるルールが決まった。そのルールは大まかに3つある。
・神に使えるものは身体を清めるべし。
・神の布教に努めるべし。
・常に学び、成長をすべし。
その三つだ。
一つ目は単純。わたしたちは一度助けられた身。そのため身を神に捧げようということだ。
二つ目は文字通り布教だ。神の奇跡を見たわたしたちからするとキノ様以外に神という言葉に相応しいものはないと思った。そこでキノ様はこんなにも素晴らしいと広めていこうということだ。ちょうど精霊がこの先にはいるのだ。ちょうどいいだろう。
三つ目のルールが決まった理由はステータスにある。ステータスとは、生きとし生けるもの、生きてないものも何もかも全てに備わっているものである。それは自分のものだったら自分の意思でステータスを表示したり、ラクト姉のようにスキルで見たらと確かに確認できる。わたしたちはキマの加護というものがあるのならキマ様はこの星のことをましたはわたしたちのことを見守っているのではと考えた。だからわたしたちは心身共に鍛えて努力をしようという考えから作られた。
「これからはこのルールを守っていきます」
わたしは声を張って宣言する。ドライアドたちは承認する。こうして本格的にキマ教は形になっていった。
・・・
「ついた」
わたしたちは海を越え、世界樹のある大陸にたどり着いた。ここからは精霊女王がいるという世界樹までもうすぐだ。精霊たちもちらほらと見える。周りでヒソヒソと喋っている。
「見ない顔だね」
「そうだね」
「知らない顔」
「同族の香りがする」
「精霊なのに何か違う?」
どうやらわたしたちが気になっているようだ。精霊は通常の生物の構造とは違い実体を持たない。わたしたちは持っているけどそれは例外だ。魔力を見ることで見つけられるみたいだけど普通にしていたら見えない筈ならしい。しかし同族になった影響か問題なく見ることができていた。わたしたちは気になって精霊と交流してみることにした。
「こんにちは」
「「こんちは」」
「あなたたちが精霊であっているよね」
「そだよー。あなたたちは精霊だけどなんか違う感じがする」
「わたしたちはドライアドっていう精霊なんだ」
わたしたちは精霊と会話していく。
「そういえば小精霊ちゃん。わたしたち精霊女王を探しているんだけどどこにいるのかな?」
わたしは聞いてみる。
「んー。普段は言わないけど。どーぞくのよしみで教えたげる!女王様はね!すごい木のところにあるの!あっちのほう!」
小精霊ちゃんは世界樹の方に指を指す。やっぱりいく方向は間違えていないようだ。
わたしは小精霊ちゃんにお礼を言い、世界樹に向かった。
・・・
わたしたちが世界樹につくと一人の女性が小精霊と戯れていた。
白い所々にフリフリがついたワンピース、黄緑と深緑が合わさったショートヘアに花冠をかぶっている。笑顔を見たものはまさに日の光を形容すると思うくらい笑顔が似合う美人だ。
「あら、ごめんなさい。精霊たちがあなたたちの噂をしてたわよ。わたしあなたたちの目的がわたしって聞いて楽しみにしてたの。じっくりお話ししましょ。わたしのことはどうかポリシアって呼んで」
精霊女王ポリシアは朗らかな笑みを浮かべる。わたしは精霊女王とお話しをした。そして少し時間が経ったあと本題に入る。
「ポリシア様。わたしは神様。あなたの知っているキマ様の話が聞きたいのです」
わたしはこれまでの経緯を話す。
「様なんてなくていいのに。そうね。でも残念だけどわたしもそんなには知らないの。でもあれは強烈な出来事だったわ」
ポリシアは過去を回想する。
・・・
ポリシアの回想
わたしが生まれた時目の前には男性がいた。わたしは生まれながらにその男性は神だと感じた。
「特に本人は当然のことかのように神のまとう絶対的なオーラを纏っていたわ。わたしはオーラに完全に飲み込まれ言葉を発することができなかったの」
その間もキマと名乗った神様は淡々と言葉を並べていく。
「キマ様はわたしに精霊女王の任を命ぜられたわ。ただそのあとすぐにここにきたからあとはわからないわ」
・・・
そういってポリシアは自分が知っていることを話した。そしてそこにはわたしたちが求めていたものがあった。
「実際に神様にあったのですか」
「そうよ」
ドライアドたちは気持ちがわく。
「お姿はどのような」
「姿は確か・・・」
ポリシアは姿の特徴を言っていった。
「なるほど。人型で白い髪にところどころ黒が混ざった髪。すんだ顔立ち、黒いローブ」
ドライアドたちは声を上げる。
「やはり神は自身を真似てわたしたちを作ったんだ」
「これが神のお姿」
「神様神様神様神様」
ドライアドたちの反応は人それぞれだ。女王の話を聞いたあとわたしたちは精霊女王にお礼を言い精霊女王の元を去っていった。




