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狂人はいつものようにやらかす

 研究所に戻ってすぐにアカシック・レコードを確かめた。 ドライアドを見て、気になったことがあったのだ。



 「あー!やっぱりだ」



 特定の生き物が絶滅している。いや、原因はわかっているのだが。



 「捕食対象が人間である魔物が絶滅の危機に瀕しているな」



 食中植物を魔物化させた食人植物シリーズはひどいな。ほとんど全滅だ。そういえば植物を世界にリリースしたときはまだ分解者だけでろくに動物とかいなったからな。しかも植物だから移動もろくにできないからな。これはひどいw。食べなきゃ生きられない仕様なのに食べられないというかそもそも星に存在しなかったのか。食人植物シリーズの中でもヒトトリグサは生き残ったが、完全にドライアドに飼われているな。



 「こいつらは人間を創造したらまたリリースするか」



 アカシック・レコードを見ていると他にも絶滅している生物がいた。



 「他にも絶滅している生物がいるのか」



 ・マグマ草

 ・木刀魚

 ・氷虫

 ・etc.



 これって、揃いも揃って環境特化型の生物だな。



 「でもこれだけみると絶滅した理由がわからないが」



 「いなくなった理由でも見てみるか」




 マグマ草

 極寒の気候に適応できずに枯れる。


 木刀魚

 大部分が砂漠にて死亡。


 氷虫

 温暖な気候に適応できず死亡。



 etc.



〈 アカシック・レコードより〉

 一斉リリース時にランダムに排出する仕様が原因と考えます。リリース機能の改善を提案します。



・・・



 「oh」



 まさか自分のせいとは、とはいえ原因はわかった。これからは気をつけないとだな。



 「わたしのミスだし、絶滅した植物にはきちんと適した環境に投下しよう」



 『リリース』




 これで一旦は心配ごとはひと段落がついた。さて、



 「とうとう最終局面だ。生物ピラミッドを完成させに行こう」



 わたしは作業を再開した。

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