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五人組といえば、TRFだが、
今、パームスネークを圧倒している五人組はそんなポップな感じではない。
「レガーロ、右だ!」
「おうよ!」
「ロゼリア、支援魔法を!」
なんか、ロメスとか言うサイクルジャージの男が司令塔となってチームを動かしている。
お、なんだその動き、エアリアルパフォーマーか?
なんだその技?スクランブルダッシュか?
辺り一面には、ベゴニアのような花が咲き誇っている。デッドスペースになりそうな場所は見当たらない。
それにしても、、、、、
「…長い……………」
なかなか互角の戦いを繰り広げている。
パームスネークが強いのか?五人組が弱いのか?全く判断がつかない、、、
お、ロメスがイースターエッグに似たスキルホルダを取り出し始めた。
「部分強化スキル:アームストロング」
「よっしゃぁぁぁぁいくぞぉぉぉ」
ゼフトとか言うハンマー持ちの男に鮮やかなエフェクトが宿る。
「今日は奮発だぁぁぁ!いけぇ!ゼフト!!」
そう、興奮しているのはエレルとい女性。
大島石のような石斧を装備している。
「どりゃゃゃゃ!槌スキル:怒りの鉄槌」
ゼフトのハンマーに複数の記号が出現する。
あれだ、底面温度200℃を限度としてアイロン仕上げができるマークだ。
「ありゃ?」
しかし、俊敏なパームスネークには当たらない。
もういい加減にしてくれよ!
何度目だよ!外すの!!
勾玉が脳内を、アースカラーに染める。
「エレベイテッドチェーン」
鎖使いのヒーロー。
デモンズ・チェーンの神技。
酷く寂れた鎖の渦が、
パームスネークを捕らえる。
「何してるんですか?早くトドメを!」
僕の応援もあり、その2時間後にパームスネークの討伐に成功した。
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キャパがないと人生楽しめない
何故なら、人生は選択の連続。
選択するってのは、その選び取った選択肢以外を全て捨てるということ。
でも、キャパがあれば違う。
キャパがあれば捨てる量を減らすことができる。選択肢だって増える。
つまり、キャパがあればあるほど、
人生が豊かになるんだ!
ヒーロー図鑑。第1章、娯楽ヒーロー、エンパイア・テラートの名言より抜粋。
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恋には二種類の物語がある。
追いかける恋か?
追いかけられる恋か?
しかし、人生は二種類ではないし、
選択肢も二種類ではない。
この状況がまさにそうだ。
「お願いします!どうか、うちのパーティに入ってください!」
僕の名前は、トラブル・シューティング。
しがないの旅人。
しかし、それは世を偲ぶ仮の姿。
本当に自分は、あの伝説の大魔導士の弟子。
……という大雑把な設定のもと、彼らと話している。
「なら、トラブルさんを僕たちのパーティに誘うわけにはいきませんね」
そう、何やら納得しながら話すのは、
このポンコツ?f級パーティのリーダー、ロメス。
僕は今、ズミ村という大規模な村にいる。
ここはギルドの食堂。
そして、ここの飯もうまい。
おお、粕漬か?
こっちはフォンダンムース?に、トムヤムクン!!
むむ、クーププレートか?
吉祥文様みたいなやつかな、、、
「ということで、僕たちは失礼させていただきます。」
ん?、あ、途中から話を聞いてなかった、、、
先払い制だから、料金については心配要らないけど、、、
「ではまた!!」
ぼくは、手を振り返す。
f級パーティ、蒼葉の約束の五人組。
おそらく、もう会うこともないだろう、、
「よし、ギルドボードでも確認しますか」
何やら大量に貼られている。
「迷うな…」
この瀬取りの仕事にしようかな…
あ、こっちはマルウエア?の除去。
え、なに?この世界にダークウェブ的なやつがあるのか?ふむふむ、、、
絵の鑑定とかあるぞ?
流石に、古美術に精通してないからわかんないや
げっ!?、ゴブリンメイジのトルソーなんて何に使うんだ、、、?
「あ、そういえば、、、」
ぼくのギルドカードは?
確か、重複はNGのはずだ…泣




