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1-1 〝道〟との遭遇

短く、数で投稿することを意識してます。




アクシデントは起きるときに起こるものだ。





昔、学校の防災訓練でだれかがそう言っていたけど、

少しはこちらのTPOも考えてほしい。



よく作品などや物語などで、異世界転移がテーマになったりするが、

インフルエンザやサルモネラ、ホットフラシュ、二日酔いなどなど、体調がすぐれない状態で転移させられる主人公はそうそういないはず。異世界転移することで体調が優れるのなら、それはもうオートファジーでも活性化されてるとしか思えない。


この世界に来る前から換算して僕は今、二徹夜中だ。しかも二日間水しか飲んでない。

写経写仏に、筑豊弁ラーニング、ボトルアクアリウムと、ここのところ趣味に勤しんでいたのである。

いやなに、福岡から引っ越してきた仏教徒で、隣人の気になるあの子に告白しようと奮起していただけだ。



そんなクソリプマウントを頭に浮かべながら、僕は原色で彩られた景色を見回す。


青い空、青い海、レフ板効果でまぶしい、浜辺を光り輝く砂漠。

皮膚に熱のある光がが沈み込む。



とりあえず、この島?みたいなところを海岸沿いに探索してみたが、あの謎に満ちた緑の球以外、何も情報源が見つからない。かれこれ三時間は歩き続けているはずだ。




「暑つ。…もうだめ…限界かも…どこまで歩けばいいんだこれ…」



喉はカラカラ、口はパサパサ、歯はカピカピ、やべ!汗がでなくなってきた。


痛い。朦朧とする。



「ああ…あ…あ…まずい…」



僕はそのまま深い眠りに落ちた。







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懐かしい…とても懐かしい夢を見た。




そう、確かあれは…中3の夏。

透き通る青空が澄み渡り、煌びやかな日差しが照り付ける、そんな晴天の朝。

君と初めて出会った日。



いつも明るくて元気に溢れてて、周りを笑顔にさせる、そんな君を好きになった。



演劇部の倉庫で、白被衣をぱたぱたとはためかせながら、君はこう言った。



「ふーん、私のこと好きなんだ?…

というかさ、好きな女くらい自分で口説いて惚れさせなよ!

そんなことすら相手に頼るような男をだれが好きになるの?」




そう悪戯っぽく笑う彼女と僕の大恋愛が始まった。


















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どれくらい眠っていたのだろうか。

薄々感じていたが、あの謎の音声から判断するにここはゲームの中、

もしくは異世界であると断定して良い気がする。解釈一致だ。



まぁ、トラフィッキングやテレポート、ワープなどの転移も考えられるが…



人が存在する世界かどうかも分からないが、なにぶん情報が欲しい。

せめて地図とか。地図とか。地図とか!




あるのは、見事なサンセットを背景とした焚火と毛布……焚火と毛布!?




僕「人工物、まずい!?」




僕は、警戒心のギアを二段階上げて周囲を見渡す。



静かな風と火花とメイラードな肉の固まり。

誰かの足跡。







…大丈夫。人や動物、生き物の影は見当たらない。






あるのはヤシの木ばっかり…木!?


どうやら、意識が途切れた地点とは別の場所にいるようだ。





謎の男「おおお!!、やっと目覚めたか!」




人の声!?背後から?




僕「誰だ!!」






振り返るとそこには、タンクトップに淡いジーパンの大男が立っていた。





「どした?腹減ってるなら、床でも舐めてろ!」







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