表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
114/130

12-4 種苗



「カモちゃんのその努力、成功する人と同じだな!その調子で精進なさい!」


「まぁ、よく出来たわねぇ!カモちゃんが使う魔法にママもかかりたいわぁ!」







「パパ、ママ、僕、もっともっと頑張るね!!!それでね、魔法でみんなを幸せにするんだ〜」










ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー








配られたカードで勝負するっきゃないのさ、それがどうゆう意味であれ



スヌーピー

























「マタイ!おい、マタイ!!」


「あ?聞こえてるよ?!」





ああ、イライラするな








「や、やりすぎじゃねぇか?」


「あ?この人が絡んで来たんでしょ!!」





なんだよ?その魔法!イライラするな






「て、てかさっき、めちゃくちゃ可愛い子通ったからナンパ行こうぜ!」



「ま?行こう!すぐ行こう!!」






「助けて…助け…」



「あ?まだ生きてんの?なんかさ、天は二物を与えないってほんとみたいだね!この人は何一つ持ってない!」



ったく、ボクより魔力ある癖に、そんな陳腐な魔法使うなよ!魔力の無駄遣い!ムカつくな








ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





クエスト名:館長の備忘録



逐次に記載するよりも、抄訳した方がより露呈されると信じ、ある彙報から一部抜粋いたします。



⁂以下一部抜粋







この依頼を読んでくれているあなたに、子ども達への魔法の指導をお願いしたい。


非常に緊要性のある内容である。筆を取っている今はまだ尚早な時期ではあるが、私が亡くなった頃にはきっと必要になってくるだろう。だが、陰に陽に慣行が崩れていると感じている。あなたがこれを読んでいる時に存在しているか定かではないが、そう、スリッポ流魔術派の影響だ。


流派というのは、貴賤は無くても周りからの偏見はある。それはこの剛直な館も同じ。組織というのはそういうものだ。


子は鎹。と言いますが、私をこの世に繋ぎ止めておくにはもう抗力が足りない。


そういえば、今日は娘の誕生日であり、私が父になった誕生日でもある。あ……いや、年寄りの憂愁なざわごとを書くのはやめよう。



喧々囂々な子ども達ですが、何卒、よろしくお願い申し上げまする。



この依頼書は私が償還に狂奔してた、周旋屋時代に出会った秀逸な妻に渡しておこう。きっと惚れるぞよ?









以上が今回の依頼となります。

子ども達の為、毅然たる指導をお願い致します。





館長の嫡子より








成功報酬:


ハデスの誓約書レプリカ

館長の定款

館の童歌

館の産着

繭玉獣の餅花剣


音魔法:インフラウェイブ

光魔法:ウルトラマフラッシュ

防御魔法:セイントシールド












ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




〜町の斎場〜





「え、ほんとに30分しか遊んでくれないの?って絶対お前俺達に言ってるぜ?頬肉に眼鏡が乗っといて何だけどな!」


「というか、あの人に似てない?あー、名前出てこないなー!でもめっちゃ似てる!名前出てこないけど!笑」


「え、気になる!(笑)」


「逆に誰に似てるって言われる?」


「えー、ナイトレクス•キャパレイとか?」


「あー、それ、友達が似てる!笑」


「ほんとに?ほんとに似てるか気になるから、その人も誘ってみんなで飲みに行こうよ!」






















「いや〜、マタイ!豊作だな!」


「あー、だるいな〜、依頼行かなきゃ」






何が、子供に魔法を教えるだ…怠いな!






「そういえば、ヤキパ?そっちの依頼は大丈夫なの?」


「いやさ、どうせ今回も無理だろうと思ってさ!!!!単身討伐に向かうソンと、ボロボロのカシワだぜ?うちのチーム無理ゲーだわ!」





「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


「っ?」

「っ!?」




女の声?





「おい、今のって?」


「ああ、向こうからだ!」



「まぁ、誰かが助けに行くっしょ?あ、おい!マタイ?おい!…………ったく、お前はほんと…悪になりきれないよな……」














〜町の涵養域〜




ボクは、若い女の拷問現場に遭遇する。





敵は二人。

女剣士と男魔法使い。


剣士はわからないが、あの魔法使いの魔力は雑魚レベル。ボクならやれる。





「っ?」

「気をつけて!攻撃されてる」





まずは先手煙幕玉。


からの火打ち石で………





「闇魔法:ホーンデッドランス」


「がっ、、…」






「隠密性は高い…魔力コントロールはなかなかのものだが、実戦は皆無か?せいぜいE級か…」


「お?なかなか良い顔してんじゃん!あたしに殺させてよ?」





「悪い!遅くなった!喰らえ!連結剣!!」


「防御魔法:トライアングルシールド」

「剣スキル:横斬り」






「おい、大丈夫か?マタイ?すぐここから…」


「剣スキル:縦斬り」


「させるか!喰らえ!連結剣!!」


「闇魔法:蚊柱」


「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」







「無駄…動きに無駄が多すぎる…実践を舐めてるのか?」










〝だってみんな言ってたよ!!!そんな無駄なことするなって!!!〟


〝たしかに…無駄や手間を出来るだけ省き、実践に対応する魔術…それが主流だ!でも、パパを誰だと思ってる?あの、大魔法使いだぞ?〟


〝でも、実戦で手間なものは省けって!先生が…〟


〝カモちゃん、いいか?手間は省くんじゃない!!積み上げるんだ!!〟











「何が…積み上げるだよ…全然意味がわからないよ…パパ…」





「拳スキル:ソニックパンチ!!」


「レオスキル:ジュラシックバイト!」



「ぐっ!?」

「ばがぁぁばぁ」









「おいおい、なんだこの状況は?雨降るなら、傘をさせってか?」


「闇魔法:経年劣化「レオスキル:トルネードバイト「がぁぁぁぁ…なんだこの速さは…」





「邪魔しないでよ!剣スキル:Zスラッシュ」



「蓋を見ても開けるなってか?それは無理な相談だな!拳スキル:梅拳!!」














ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



想像出来るなら、それは創造出来る。



トム•フィッツジェラルド











「おい、ヤパキ!何サボってんだ?行くぞ?」「い、痛い痛い痛い痛い!耳はやめて、耳は…」




おいおい、こいつほんとにボクと同じE級かよ……それよりも、






「大丈夫か?」


「ああ…助かった!この身体にもだいぶ慣れてきたところだ…」



青左髪に黄右髪。

多分、トロット地方出身か?演歌や馬術が盛んか地方だ。あと、愛猫家が多い。




「ジム•ヒッコリー!私の名だ!」


「カモボ•マタイ!」



お?こいつも魔力ないじゃないか!!

よし、優しくしてやろう!!






「マタイ…?どこかで聞いた名だな…?まぁ良い!幸甚なひと時をどうもありがとう…何か御礼を…む?お前さん、魔力が〝無いな?〟」



「な」



「だが、お前さんのような〝剣士〟も魔法の基礎を習えば立派な魔法使いになれる可能性だってある!そう、魔法は無限d……」




「うっせぇよ!うるせぇぇぇぇぇ!語るな!語るんじゃねぇ!何が魔法は無限だ!無限大だ!、黙れ黙れ黙れ!しね!かす!ぼけ!黙れ!だま!!だまーだらさしねぇねでねねてめねゆけよれ!、だま!!」



「おい、落ち着くのだ!おい!」



「ふざけよ!お前に何が湧かんだ?らぁ?しね?黙れ!!!!だま!!ね!おかしいか?ボクが魔法使いじゃ?魔法が使えなきゃダメなのか?やっちゃいけないのか??なんだ?なんのか?こいよ?こよいよ?かかってこいよ?しね!やるのか?カス!こら!あ?あ?こい!こいってば!!こい!」



「べ、別にダメだとは言っておらん!それに、魔法使いという職業は、魔法の得意不得意だけで務まる仕事なのか?今一度考えるといい…」




「黙れ?黙れよ!やったさ!やったさ!できることは全部やった!!!魔法の基礎だと??何年もかけてやったさ!何さ?やるのか?ふざけんなよ?向いてる向いてないの話じゃない!才能の話じゃない!!!魔力が魔力機関が、魔術回路が、ねぇんだよ!!!精霊もダメ、媒体もダメ!!移植もダメ、魔道具もダメ!!せめて下級のスキルホルダぐらいだ!黙れよ!ひね!いね!だまね!どけ!うせろ!出ろ!!消えろ!何なんだよ?お前は?きもいんだよ!いなくなれ!なれよぁぉぉぉぉ!」







「何故そこまで、魔法にこだわる?」




「は?それはなぁ…ざけんな!黙れよ!!うるせぇんだよ!わかってんだよ」




「魔法で何を為したい?」



「は?そんなの、、、、、、、」






「お前さんにとって魔法は何だ?」


〝魔法はアートだ!〟




「魔法ってのはアートじゃなく、ビジネスだ!!!魔法で金を儲けるんだ!!!そうだろ?」





「では、今一度聞く、魔法で何を為したい?」




〝パパ、ママ、僕、もっともっと頑張るね!!!それでね、魔法でみんなを幸せにするんだ〜〟




「は?金儲けだよ!!!だって冒険者だからな!!!!、生きる為だよ!金だろ?かね!人を助けて金を儲ける!そういう仕事をしてんだ!!!」






「何で助けるかじゃなく、誰を助けるか?ではないか?魔法にこだわらんでも良かろうに…」







「いや、魔法だ!それでもボクは……………………ボクは…魔法使いだ!」







「悪振りよって…素直になれぬか…良き…着いてこい!!魔法の真髄を教えよう…」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ