表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

掌編小説集10 (451話~最新話)

速さの時代

作者: 蹴沢缶九郎

宇宙旅行が当たり前となった時代、光よりも速く目的地に着く技術が開発された。ワープである。目的地に一瞬にして到着するワープ機能はどの宇宙船にも備え付けられ、人々はワープによって月や火星、他の惑星や銀河に出掛けていった。

ワープ機能は宇宙船のみにとどまらず、もっと身近な生活にも活用された。通勤に使う車や電車、通学の自転車、果ては出前のおかもちにまで付けられた。

ワープ機能の普及は、移動という無駄な時間をこの世から完全に排除したのだった。


ある男が、通勤で使う自家用車に乗り込んだ。目的地を設定し、さっそくワープボタンを押すが、車はうんともすんとも動かない。


「参ったな、ワープ機能が故障してしまったらしい。これは久しぶりに歩いて行くしかないようだ」


仕方なく車から降りた男は、ワープ機能の普及で整備する必要のなくなった、草木が鬱蒼うっそうと生い茂る道をゆっくりと歩いていった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ