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第2話:これが恋心!?

「まぁ、部屋の案内はこんなものかな?ちゃんと智栄の部屋もあるからな。」



さすがに俺の部屋で智栄と二人で共同していくのには無理があるしな…


俺はそんなつもりで智栄に来て貰ったのではない。

家の家事とかをやって貰うためにだ。



「えー!!ということは…竜さんと一緒の部屋でそして一緒に寝るんじゃあないんですか?」



「バカ!当たり前だろ。そんなつもりはないからな」


何を言い出すんだ急に…

物凄くびっくりしたよ本当に…


「分かりました…。」



ため息をつきながらがっかりした表情で言う智栄。

そんな顔されたら一体どうすればいいんだよ!?



「そんな顔するなよ。とりあえず今は一緒に寝ることはないだけだから。」



「本当ですか!?よかったー。」



俺がそう言うと智栄は急に明るい表情になり飛び上がってそう言った。


本当に可愛らしいやつだ。

ところで年齢は一体いくつ何だろう?

ちょっと聞いてみるか。



「なぁ智栄。急に聞くけど歳はいくつだ?」



「歳ですか?18ですよ」


18歳!?

俺より一つ年下じゃん。

でも全然18に見えないよな。


「18歳なんだ。見た目より若いんだな。」



俺は少しからかってみた。


「もー竜さん!!これでもピチピチの18ですよ。ふーんだ!」



智栄は頬を膨らませながらそう言うのであった。

からかいがいのあるやつだな。



「冗談に決まってるだろ。簡単に信じるなよ。」



「そんなこと突然言われたら誰だって信じちゃいますよ。」



いやいや簡単に信じるのは多分お前くらいだろう。


俺はふと時計を見た。

もう6時か…早いな。



「もう6時だな。そろそろ夕食の時間だ。俺が作るからちょっと待ってて。」



「待って下さい。それは私の役目ですよ。竜さんが座って待ってください。ねっ?」



確かにそれは智栄の役目だよな

じゃあ智栄の言葉に甘えるとしますか。



「じゃあ、頼むよ。」



「はい。任せて下さい。」


智栄は得意気に舌をペロッと出してそう言った。


なんか初めてだよ。

家で座ってご飯を待つだなんて


智栄の料理をしている後ろ姿はあまりにも美しいものがあるよな。

結婚ってこんな感じなのかな?


って俺は一体何を考えてるだ。

俺はそんなつもりはないんだから…

「イタッ!」



俺が考え事をしていると智栄がそう言葉を発した。



「どうした?」



「いたたっ…すみません。ちょっと包丁で指を切っちゃって、えへへ。」



智栄は笑ってそう言っているが…結構指は切れているみたいだ。

血も結構出ている。



「ちょっと見せてみろ。」


俺は智栄の手をとると…

無意識に智栄の血が出ている指を口に加えていた。



「ちょ…ちょっと竜さん…恥ずかしいですよ。私は大丈夫ですから。」



智栄は少し恥ずかしそうに言う。


はっ!!

俺は一体何をしているんだ?

俺自身も恥ずかしくなってきたようだ。



「ご…ごめん。ただ放って置けなくて。」



自分でも顔が赤くなっているのがよく分かる。



「竜さん…私…ものすごく嬉しいですよ。ここまでして貰えて…本当に嬉しいです。」



智栄はニコッと笑ってそう言ってみせた。


あれ?

さっきから俺の心臓が激しく動いてるというか…

何かこうドキドキしている感じだ。

一体この気持ちは何なんだよ?

まさか!?

いやいや絶対にそれはないんだよ。

絶対にあるはずがない…

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