第1話:初めての出会い
もう朝か…いつまでたっても朝は苦手だな。
俺の名前は神谷 竜
もう今は19歳になり、アルバイトや親の仕送りのおかげで一人暮らしをしている身だ。
俺はとりあえず玄関のドアに入れられている広告のチラシの束を手に取った。
ほとんどスーパーのセールの広告ばっかじゃん。
「ん?何だこれは?」
俺は一枚の広告が目についた。
貴方の家に使用人を派遣致します。
家事をするのが面倒なお方、家事をする暇がないお方など色々とあると思いますが…そんな貴方には家事など色々としてくれる使用人を派遣致します。
気になった方は下記までご連絡をお願いします。
「使用人か…」
確かに俺は家事するのはどちらかと言うと面倒だ。
でも…その使用人は家に住み込むってことだろ?
ま、俺には彼女もいなし気にすることないか
「じゃあ、使用人の派遣をお願いしてみようかな?」
俺は電話し派遣をお願いしたのだった…
そして2時間が経った頃にピーンポーン
インターホンが鳴った。
ガチャ
「はい。どなたですか?」
「初めまして。今日から貴方の家で使用人として務めさせてもらうことになった智栄です。」
「あっどうも初めまして。俺は神谷です。」
智栄と名乗った子はすごく可愛らしい顔しており背は低めであった。
「今日で初めてなんです。使用人として働くのは。」「そうなんだ…あのさ…もしかしてその服でここまで来たの?」
俺は気になってることを聞いた。
だって…メイドの服みたいな感じの服なんだぜ?
「はい。だからこうしてここに居るんですよ。」
そう笑顔で彼女は答えた。
「まっいいか。とりあえず上がって。」
彼女を家に上がらせた。
「へぇー結構広い部屋にすんでるんですねご主人様」
「ご主人様ー!?ちょっと待ってよ。」
さすがにご主人様と呼ばれのには抵抗もある…
「どうかなさったんですか?」
彼女は可愛らしい顔で不思議な表情をさせていた。
「いや…そのなんていうか…他の呼び方にして。」
「そうですねぇ…じゃあ下のお名前は何ですか?」
「竜だけど」
「じゃあこれからは竜さんって呼びますので。」
下の名前で呼ばれるのも恥ずかしいがさっきよりは全然マシだろう。
「あっ…後私のことは智栄って呼んで下さいね。」
下の名前で俺も呼ぶのかよ結構恥ずかしいな…
しかもこれからこんな可愛い子と一緒に住むことになるとはな…
「あのさ…智栄さん…」
俺がそう呼ぶと智栄さんはムッとした顔した。
「呼び捨てで呼んで下さいよ。」
「じゃあ智栄…これから部屋の案内とかさせて貰うからついて来て。」
これが俺と智栄が初めて出会った頃の話だ。
まさかこの出会いが俺の人生を大きく変えるとは俺も予想しなかった。