表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
精霊ピエロと迷宮な日々  作者: なお☆プリン
カウントアップ:1
4/117

呼び出された4人(ユウ)

~多目的室~

とりあえず、来た。

鳥越君、 石町さんの2人が来ていた。

砂川さんはまだ来ていない。先生もまだ来ていない。

……露季が来ている。


「なんで露季がいるんだよ。」


僕はつっこむ。


「いいだろ、我だって何なのか気になるんだ。隠れてるからいいだろ。」


「うん……そうだね……隠れてれば……大丈夫……。」


「いいのか?教室で柄闇がいないとまた騒がれるぞ。」


「そうだよ、露季がいないとまずくない?」


僕達は3人でつっこ……石町さんが肯定している!


「いや、隠れてもだめでしょ!バレたらまずいって!」


「……大丈夫……。」


石町さんが露季の肩に手を置いた。その瞬間、露季の体が消えた。


「ん?なんだ?我はどうなった?」


声はする。そこにいる。気配もする。だが、見えない。


「まさか、精霊の……。」


僕は思わず声を出した。


「そう……これが……私の能力……触れたものを透明にできる……本当はちょっと違うけど……」


「おおっ!これならバレない!見えない!まっちーありがと!」


「えへへ……クレープ……姿……見せられる?」


「……しかたがナイ、ミせましょう。」


その声と共に姿を現れしたのは、ベレー帽を被った金髪ツインテールで真っ白なドレスを着た女の子……


「ミーはクレープ……セイレイデス。」


「ほぇー、この子が石町さんの精霊か……。」


「我も驚いた。それに……普通に可愛いな。」


「なら、俺の精霊もみんなに紹介したい。いいかな、ワッフル。」


「アァ、リョウがイウならな。」


そう声がして現れたのは、赤いオーラのようなものを身に纏った

、赤いマントと赤いバンダナをつけた全体的に赤いヒーローのような姿をした精霊。


「オレはワッフル、モチロン、セイレイだ。」


「かっこいいね……スーパーヒーローみたい……。」


タルトも紹介して上げたいな……と思ったその時、ドアが開いて、


「ユウゥくゥゥゥゥゥゥん!!」


と、タルトが飛びついてきた。


「アノね、ムースがね、ナカヨくシマショウダッテ!」


「おおっ!良かったじゃん!」


心配だったけど、大丈夫だったならよかった。

さて、気を取り直して。


「えっと、この子がタルト。僕の友達だよ。」


「ヨロシクネェ!」


「かわいい……ふわふわしてる……。」


「なんとも可愛らしいやつだ。」


「……ずるいぞ、我だって……」


そんなこんなやっていると、ドアが開いた。


「あ、集まってる?あれ?砂川いなくない?」


松原先生が入ってきた。と、後ろから


「ごめんなさぁい!!遅れましたぁ!!」


元気な声だ。


砂川(すなかわ) (かおり)さんは一言でいえば元気。良く言えば元気。悪く言えば元気。とにかく元気で活発。どうも進先輩と馬が合うらしく、昼休みに会って情報交換してるんだとか……。

友達も多く、露季とも仲が良い。



「ごめん先生!ウチ遅れた!」


「あ……うん。いいよ。大丈夫。今から話するから落ち着け。」


思いの外松原先生は落ち着いていた。でも、少しいつもとは口調が違う気がする。


「恐らく、お前ら4人は……出てこい柄闇。」


「…………」


「柄闇……その椅子の影にいるよな。」


「……わ、我はいないぞ……」


「……なんで……?」

「柄闇さんになぜ気づいたんだ?」

「……露季は……見えないはず……だよ……?」

「えっ、えやみんいるの?」


透明な上に物陰に隠れてる。ここからでも見えないけど……。


「……はぁ。とりあえず話をするぞ。4人は昨晩、精霊に会った。だろう?」


「……うん……。」

「はい。夜ですね。」

「うん。」


僕も返事をした。


「そうだぞ!!ウチ契約した!!」


……元気すぎる。


「そうだろう。そのことについて話がある。君達が契約した精霊達は、絶対に大事にしろ。それが第一。」


……突然呼び出して、あたりまえのことを……


「当然です!」

「あたりまえだよ!ウチらはもう仲良しだし!」

「……もう……大事だよ……?」

「もちろん。」


「……よし、次だ。たぶん君達は精霊と契約して能力を得ているはずだ。その能力。決して道を外れた使い方をしないこと。」


……それは……僕は……


「先生!我のことも含めて、なぜ先生は能力を持っている4人のことがわかったのだ!我はしっかり隠れてたぞ!」


「あー……うん。フェアになるべきか。うん。」


なんのことだろう?


「いやー、あのな、先生も能力を持ってるんだよ。」


………………


「えっ!?」

「なっ!!」

「っ!!」

「……ふぇぇ……。」

「先生もなのか……」


5人とも驚いた。突然の告白。

でも、先生の傍らに精霊らしきものはいない。隠れているのだろうか?


「あー、それでな、うん。」


先生は続けた。


「簡単に言うと、先生の精霊は死んだ。うん。」


……誰も声を出さなかった。出せなかった。そんな……


「でな、つまり、精霊が死んでも能力が残るんだよ、多くの場合。それを利用して精霊と契約して殺してまた別の精霊と契約……てなことをする奴がいるわけ。お前らにはそうなってほしくないんだ。」


「……大丈夫……私達なら……。」

「そうですね。俺達の心配は無用っすよ。」

「そんな悪いことするやつのことウチ、許さない。」

「タルトを殺すなんてできないよ。」


「そうか。なら、いいんだ。良かった。うん。」


いつもの松原先生に戻った。



「さて、じゃあ石町と鳥越と砂川は教室戻れ。次はちょうど良かった柄闇に話がある。」


言われた3人は多目的室を後にする。


「我にか……?」


露季の顔には?が浮かんでいる。

……僕はいなくてもいいのではないだろうか。そんなことを考えていると、


「あー、ほらその、柄闇と水森は幼なじみだろ。」


「幼なじみっても……我は……」


「まぁ、いいから、水森もこっちに来て。」


僕は先生に呼ばれたので先生と露季のいる方へ向かう。

なぜ僕まで?という疑問はあるが、呼ばれた以上行くしかない。

タルトもいるし、大丈夫だとは思うけど……

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ