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精霊ピエロと迷宮な日々  作者: なお☆プリン
プロローグ:精霊が来た夜
1/117

~ユウとタルトの出会い~(ユウ)


「ヤッホォー!」


そいつは、突然僕の部屋のベランダに現れた。

カラフルな帽子、白と黒が真ん中で別れた仮面。

いうならばピエロ……だろうか?

僕は驚いたけど、叫べなかった。叫べるわけない。これ以上迷惑かけるわけには……。


というか、今何時だと思ってるんだ。もう夜中の2時になるんだぞ。

僕はまだ中学生だぞ。ぐっすり寝てたのに……。

でも、そいつは何かを気にする素振りも見せずに、


「ボクはヒトリボッチなの、キミのナマエハ?」


なんだ、突然来ておいて。

まぁ、それぐらいなら教えても……いやいやダメだろ。

見ず知らずの怪しいやつに……でも……


「ボクはジブンのナマエダケしかオボエテナイの……トモダチもイナイの……」


ひとりぼっちじゃない、友達がいるだけ僕のほうが恵まれているだろう。

だからだろうか、放っておけない。


「僕はユウ、水森ユウだ。」


そいつの顔は花が咲いたようになり、


「ボクは……タルト……タルトだよォ!」


タルトは嬉しそうに答えた。


「ヤッタ!トモダチだ!ハジメテのトモダチダァ!」


声がでかい。喜んでくれるのは嬉しいけど、今は深夜だ。

僕はタルトに帰るよういった……んだけど、タルトは精霊らしく、

契約を結んだら契約主と一緒にいないといけないらしい……

っておい!


「契約!?」


僕は思わず声を上げた。しまった、叔父さん達を起こしてしまう。


「タルト!契約ってなんだよ!」


僕は声をひそめてきいた。契約なんてした覚えがないぞ。


「……?」


タルトは首をかしげ、その後、


「ダッテトモダチでしょ?」


いやまあ、友達にはなったけどタルトにとっての友達は契約なのか?


「えっと……タルトのいう友達っていうのは……どういう……」

「トモダチってイウのはーナカヨシでーイツモイッショってコトダヨ。」


……うん、あー、そっか。


「わかった!タルトはこれから僕の友達だ!」


もはや半分自分に言い聞かせるようにしていった。


とりあえず……寝よう。明日も学校だ。


「あ、ボク、ユウくんとイッショにネタイ。」


……しょうがないな。

僕は無言で布団の中で半分ずれた。布団は1枚なんだ二人で分けることになる。

正直さみしかったからちょっと嬉し……

何を考えてるんだ僕は。


「~♪」


タルトが喜んでるからいいか。


「おやすみ……」


僕はタルトにきこえているかも分からないくらいの声で……

すぅ……

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