鉄の扉
永遠と続くような赤い廊下を前へ前へ進んでいく・・・
まず最初に案内されたのは鉄の扉の前だった。
鉄というか錆びていて赤茶っぽくなった扉は開くのかどうかもわからないほど、ぼろぼろだった。
あまりの鉄臭い匂いに思わず私は顔をそらした。
女の子は扉のとってを持ちゆっくりと開けそのまま中に入っていった。
私は後をついて中に入った。
部屋の中は何もなくただ一面壁があるだけだった。
変な所といえば床と天井に同じような赤いシミが付いているということだった。
「ここはどんな部屋なの?」
と聞くと
「ここはとても便利な部屋なの。お見せしてあげるわ。」そういうと私を廊下に押し出した。
「いつもは扉を閉めてから行うのだけど今日は特別に扉を開けた状態でお見せしてあげる。」
そういうと、どこからともなく一人の男の子が部屋の真ん中に現れた。
いつの間に!?私はただ見ていた。
男の子は動けないようで、恐怖の顔でこちらを見つめている。
突然、天井が下がり始めた。
徐々に降りてくる。
男の子は逃げようと必死になっている。
もうほとんど隙間がなくなり、そして・・・
「ぐしゃ」
っという音と共に頭がつぶれる音が聞こえた。
その光景は丸が楕円形になったという感じだった。私は目をそらすことができない。
それでも天井は下がりつづける。
最後は地面とピッタリついてしまった。
しばらくして、徐々にまた天井が上がり始めた。
そこにはもう人の形はなかった。
骨は潰されいろんな方向から突き出ていて粉々に砕かれていた。
軟体動物のようなゴムがそこに横たわっていた。
一面は血だらけで線を引いて流れていた。
横を見るといつの間には女の子は大きなビンを持っている。中には赤い液体。
「やっぱり、この部屋は便利よねぇ。あちこち切らなくてもこんなに簡単に血を抜くことが出来るから。短時間でできていいわ。」
私はあまりの恐怖に気を失ってしまった。




