兄妹である以上に二人は恋人同士で
ハルとリンのいちゃいちゃ回パート2。アレな表現がどこまで良いのか分かりませんが正直不快になってしまう人もいるかもしれません……かなり描写がきわどいので読む時は自己責任でお願いします。
合宿二日目の夜。
時間はすでに十一時を回っており、もうすぐ合宿三日目になろうとしていた。
俺とリンは自然の家の屋上に出ていた。
二人で手をつないで、壁に寄りかかって星を見る。
黒く広がる空間には無数の光点が瞬いていて、今すぐにでもこちらへ向けて降って来るような星空がそこにはあった。
「流れ星、流れないかな?」
「流れるといいな」
リンは澄んだ瞳で夜空を見上げる。
「……ハル兄……私、ハル兄が山で滑落して気を失った時ね……あの夢のこと思い出しちゃったんだ」
リンは急に弱弱しく苦笑してそんなことを言った。
手を握る力が少しだけ強くなったことが分かった。
「ハル兄が本当に死んじゃうんじゃないかって……そう思ったら不安が尽きなくて……」
「リン……俺はここにいるんだぞ?」
「分かってる、分かってるよ……でも……やっぱり不安で仕方がなかった……」
リンが肩に頭を乗せてくる。
そういえば、ゆっくり話す時間があんまり出来なかったな……。
ここへ戻ってきて先輩達が泣いたり安堵したりして忙しかったし、今日の活動も皆ずっと一緒だったのでリンと二人きりになる機会がなかった。
「ハル兄……ずっと一緒にいたいよ」
震える声で弱弱しく響いたその言葉は夜の空気に溶けて消える。
俺はリンと出会ってからずっと一緒にいたと思っている。
でも、人間はいつ離れてしまうか分からない……俺とリンもずっと一緒にいられる保証はない。
いくら願っていても、思い通りに行かないことは数多くある。
それでも、俺だってリンとずっと一緒にいたい。それだけは事実だ。
途方もない不安に駆られたリンは、心の底から願ってくれている。
「リン……」
「ハル兄……」
俺はリンにそっと顔を近づけ、口付ける。
「んっ……んむ……はむっ……っ……ちゅっ」
何度か普通のキスを繰り返した後、舌をリンの口内に差し込む。
歯に舌を這わせると、負けじとリンもやり返してくる。
お互いに舌を絡め合い、唇を貪り合う。
ぎゅっと密着した身体からリンの体温が伝わってきて、リンを欲する気持ちが強くなる。
「んんっ……はぅ……ハル兄ぃ……んちゅ……ちゅっ」
リンは夢中で俺の唇を求めてくる。
ぞくぞくするような感覚に包まれ、息が荒くなる。
そして、リンの膨らみかけの胸に手を当てる。
「ん……はぁっ……んんっ……」
艶っぽい息を漏らすリンは何も言わず、物欲しそうな目を向けてくる。
「リン……いいのか?」
「うん……ハル兄がそばにいるって思いたい……ハル兄のことを感じたいよ……」
「んっ……ひゃぅっ……」
「リン……大丈夫か?」
「大丈夫……だから……もっと触っていいんだよ?」
「あ、あぁ……」
涙目なリンに尋ねると、うっすらと笑みを浮かべて俺の手に触れてきた。
正直……もう止まれる気がしなかった。
ゆっくりと時間をかけてリンに触れていく。
恥ずかしげに甘い吐息を漏らすリンは色っぽくてとても可愛い。
それからしばらくしたところで。
「こ、今度は……私が……」
リンが何をしようとしているか、なんとなく分かった。
「リン……無理しなくても……」
「いいの、私がしたいから……ハル兄に気持ちよくなってほしいから……」
「……っ!」
可愛すぎる表情でそう答えるリンを思いっきり抱きしめてしまう。
「ひゃっ、は、ハル兄……ハル兄だって……実は……期待してるんでしょ……」
どうやら抱きついた際に気づかれてしまったらしい。
俺は何も言わずこくりと頷く。
「じゃ、じゃあ……頑張るね……?」
消え入りそうなか細い声でそう言うと、リンはそっと俺に手を伸ばしてきた。
気持ちが収まらない。まだまだ、俺はリンを欲している。
リンは壁に手をついて、小さなお尻をこちらへ向けている。
こちらをちらりと見て、まるで誘うかのように微笑む。
ここまで来て、中断するなんてことはもう出来なかった。
「じゃ、じゃあ……リン……」
「うん……いいよ……」
リンは身も心も、俺を受け入れる準備が出来ているようだった。
俺はリンに顔を近づけ、唇に軽く口付けをする。その後、そっとリンに手を添えた……。
「ふぅ……ハル兄、今日はなんか一段と元気だったよ……」
「久々だったからな……」
「えへへ……」
今はお互いにただひたすら幸福感を感じていた。
体を寄せ合い、夜のひんやりとした空気に触れる。
「ますますハル兄のことが好きになるよ……?」
「俺もだ。リンのことがどんどん好きになってる」
「そうなんだ……」
「どうかしたか?」
「ううん、ただ凄く幸せだなって思って……本当にハル兄が私の隣にいる。あんなに可愛くて美人な人達じゃなくて、私を選んでくれたんだもん……こんな幸せ、他にはないよ」
「リンがダントツで一番可愛いと思ってるぞ、俺は」
「なっ……も、もう……恥ずかしいよぉ」
さっきよりも顔を真っ赤にして恥ずかしがるリン。
そんな表情さえも、どうしようもないほど可愛くて……。
「ハル兄は……世界で一番優しくてカッコいいお兄ちゃんで大事な恋人だよ」
幸せに満ちた声でリンが囁く。
こちらもかなり照れてしまう。
「……やっぱり、ハル兄と一緒に暮らしたいな」
「もう暮らしてるだろ?」
「んん、そうじゃなくて……将来、二人で一緒に暮らしたいと思って」
「そうだな……お互いにもうちょい成長したら、俺もリンと一緒に暮らしたい」
リンを見つめて俺は言う。
冗談などは一切混じっていない、真剣な声と眼差しで。
「ん……嬉しいっ」
首に手を回して抱きついてくる。
もう、言葉はいらない。
こうして、お互いの温もりを感じ合えている時間がいつまでも続いて欲しいと思った。
そろそろリンルートも終わりに近づいてますね




