110 なくて七癖
最近のまくら素材は色々と選べるのですが、私はそば殻が好きです。
でもそのそば殻を選べない「癖」があります。
私が子どもの頃は、そば殻が主流だったように思います。
パンパンに詰まったそば殻枕…
頭がひんやりとして気持ちよかったのですが、私の使う枕はぺったんこ。
なぜなら、私が指先で枕の中のそば殻を潰すから(笑)
立体的な三角錐をしているそば殻を潰してぺったんこにするという癖があったのです。
しかも大体使う指先が右手の親指と人差し指で、場所も右の耳のあたり。
ずっとその場所を使って、ザリザリとそば殻を潰していると、繊維がこすれて穴が開きます。
私が使い込んだ枕は右の耳が当たる辺りから、ぺったんこに潰されたそば殻がこぼれてくるのです(笑)
母によく怒られました。変な癖のせいで枕を潰した挙げ句に穴を開けちゃうって。
大きくなるにつれて、それなりに我慢を覚えた私はそば殻を潰さないようになりました。そしてちょうど出回り始めたパイプの粒の入った枕を購入。
私が寝ながら、枕をザリザリと弄り倒すことはなくなりました。
…が、時々旅行先でパンパンに膨らんだそば殻枕があると、ちょっと誘惑を感じます。最も最近はアレルギーの関係もあって、そば殻枕が用意されること自体がほとんど無いのですが。
プチプチシートを潰さないでは居られない人がいるように、私はそば殻に非常に心惹かれるのです。
もう長いことそば殻枕を使ってないので、今でもやってしまうかどうかは不明ですが、そば殻を潰すという私の悪癖はきっと眠りに関して繊細な夫から寝付けないからやめてくれ、と苦情が入ることだけは間違いない、と思うのです。




