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帰る準備と帰る2人

 「トキヒサ?どうだった?」

 「そうだなぁ、出来ることはやったかな。」

 「そう。良かったね。」

 良かったのか?あんまり響いていない気もするんだよな。

 「大丈夫?」

 「うん。大丈夫。もうやることもないし、家に帰ろうか。」

 そして帰ったらアリシアに慰めてもらおう。それなら大丈夫だ。

さて、そうと決まったら代表に挨拶して午後には帰りたいな。

やっぱり自分の家が一番落ち着くからな。

っとちょうどいいタイミングで代表が。

 「トキヒサ様。どうもありがとうございました。」

 「いえいえ。俺から言い出したことなんで。

それはそうと、今日の午後には帰ろうと思います。」

 「左様ですか。この度は何から何までありがとうございました。」

 それでよくある社交辞令を繰り返して、やっと終わったよ。

荷物は代表の使用人がまとめておいてくれるって言うから、お言葉に甘えまして。

アリシアと観光する余裕くらいはできそうだな。

っとその前にテルペリオンに言っておかなくては。


 「トキヒサ。これ似合うかな?」

 似合ってます。とても似合ってますよ。

でもね、買いすぎじゃないですか?

もう両手いっぱいに袋を持っているんですが?

こうやって服が増えていったのか。持ってきたお金がほとんどないぞ。

 おかしいなぁ。普段はここまで買ったりしないんだけど。

アリシアが嬉しそうにする様子に癒されて、ついね。

なんやかんやで、あいつらの事気になってストレスになっているのか?

それで、癒しを求めているのか?

 「トキヒサ?どうかした?」

 「ん?何でもない。似合ってるよ。」

 「そう?う~ん、でも、ちょっと多いね。」

 ちょっと、なのか?でも満足してくれたようでなによりですよ。

 「そろそろ時間?」

 「そうだね。荷造りは終わってるだろうし、テルペリオンを待たせすぎるのも悪いし。」

 「そっか。じゃぁ最後にあれを食べて行こ。」

 アリシアが指さしたのは、セセムか。クレープみたいな食べ物で、よく屋台で売っているな。

地域の特色がけっこう出るから、観光の定番みたいなところはあるな。

 「買ってきたよ。・・・でもそれじゃ食べられないね。」

 そりゃ両手がふさがっていますからね。

そのへんにベンチがあるから、そこで座って食べよう、

ってアリシアさん?

 「はい。口開けて。」

 「う、うん。」

 いやー、そう来るとは思いませんでした。おいしい、おいしい。

こんな街のど真ん中で、立ったまま食べさせてもらえるとは。

でもな、俺ってけっこう有名人なんだよな。

すごい注目されている気がするんですが。

 「おいしい?」

 「おいしいよ。」

 「良かった。じゃぁ私も。」

 とか言いながら、アリシアもセセムを食べだすし。

俺に食べさせながらだから、近いんだよな。

周りの視線が、

・・・っまいっか、おいしい、おいしい。


挿絵(By みてみん)


 「テルペリオン。待たせたな。」

 「構わんぞ。朝より清々しい顔になったではないか。良いことでもあったのか。」

 「まぁね。」

 あのあとちょっと恥ずかしかったけどね。

 「しかし、荷物が増えていないか?」

 「それは、えーっと、特産物をいろいろとね。」

 「特産物?」

 「そうそう。そんじゃ準備するな。」

 まったく、余計なこと言うなよな。

またアリシアが申し訳なさそうにしちゃってるじゃないか。あとで励まさないと。

ん?俺が慰めてもらう予定だったっけ?おかしいな。

 「まあいい。トキヒサ、ブレスレットが出来たぞ。持っておけ。」

 おっ新しいのが出来たのか。形は、前と何も変わらないな。

お礼を言いながら、荷物を固定して、よし終わった。

 「終わったぞ。それじゃ帰ろうか。アリシア、捕まって。」



 3日後・・・


 「子爵様。トキヒサです。」

 「入りたまえ。」

 話があると言われて子爵様の執務室に来たんだが、なんとなく内容はわかるんだよな。

 「転移者3名の処分の件だが、明後日に執り行われることになった。立ち合うか?」

 立ち合い、ねぇ。見てどうするんだ?もう伝えたいことは伝えてあるしな。

というか、わざわざ見に行くのは悪趣味じゃないか?

 「立ち合いは結構です。もう話すべきことは話していますので。」

 「そうか。転移者については、わかっていないことが多くてな。

遺体がどうなるかによって君の立場が変わるかもしれない。

そのことは覚えておいてくれ。」

 「わかりました。」

 と言っても、何がどう変わるんだ?あとでテルペリオンに教えてもらおうかな。

 「話は以上だ。」

 「はい。では失礼します。」

 ってそれだけかい。そんなに重要な話だったか?うーむ。まっ、なるようになるかな。


お読みいただきありがとうございます。

本作は私の書きたいように書かせていただいていますので、

お付き合いいただき感謝しております。


これにて1章は終了となりますが、

引き続き2章もよろしくお願いします。


特殊な設定や戦闘シーンがありますので、

もしわかりにくい場合、

ご意見いただければ幸いです。


さて、ブックマークも増えてきており、

大変励みになっております。

引き続き作品をお楽しみいただくとともに

☆☆☆☆☆で評価をいただければ幸いです。


今後ともよろしくお願いします。

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