第763話 次に向かうエリア
今日の育成の成果、確認完了! さーて、それじゃ和室に切り替えていこー!
「あ、浴衣のリクエストとサイコロタイム、どっちを先にやりましょうかねー?」
切り替えたものの、どっちを先にやるのか考えてなかった!?
ミツルギ : 時間に余裕がある訳でもないし……即座に影響が出そうなサイコロタイムを先がいいんじゃね?
神奈月 : あー、そうかも? 最悪、浴衣のリクエストは明日でも可能な訳だし……実況外のプレイで行き先に影響が出るから、サイコロタイムが優先か!
咲夜 : あ、そうなるのか!
金金金 : くっ! 待ちに待ったリクエストの時間が来たが、サイコロタイムが優先なのは仕方ないか……。
G : リクエスト……採用されるのは1枠だ。あえて、今日は外して後日という手もあるな。
「わっ!? 確かにそんなに時間の余裕はないですね!?」
そういう状況なら、実況外のプレイに影響するサイコロタイムの方が先かも! でも、少しでも浴衣のリクエストを受ける時間は作るのです!
サツキ : ふふーん! 浴衣のリクエストに関しては、他にも手段があるからね!
水無月 : おー! 他の手段!
いなり寿司 : ……サクラちゃんのSNSか?
サツキ : そう、それ! 返事はいらないけど、まぁサクラちゃんにチェック作業が出来ちゃうのが欠点……でも、受け付けはいつでも可能!
「時間が取れなかった場合の最終手段ですね、それ!」
そっか、SNSを使うって手段もあったんだ! でも、出来れば配信中にやっておきたい気もする!
咲夜 : SNSでリクエストの受け付け……普段はアーカイブでしか見れてない人でも、リクエストするチャンス?
こんにゃく : あ、そういやそうか。
ヤツメウナギ : 確かに、リアルタイムで見れる人ばっかじゃないからなー。
「言われてみれば、確かにそうでした!? むぅ……ちょっとややこしいですね?」
リアルタイムで見れない人がいるのは分かるし、そういう人も参加出来るようにはしたいけど……正直、なんかSNSでリクエストを受け付けると、とんでもない事になりそうな予感がする!
絶対、姉さんが拡散しそうだもん! もう正体が判明した今なら、『サツキ』名義じゃなくて『立花サナ』名義でやりそうだもん! 他のプロの人達も乗っかってきそう!?
金金金 : 慌て顔の狐っ娘アバター。まぁSNSでリクエストを受け付けるのは……サクラちゃんにリスクが出てくるか。
サツキ : ……え? リスクって……あー!? 私がリスクなの!?
いなり寿司 : 絶対に拡散するよな、サツキさんは。
ミナト : まず間違いなく、やるだろうねー。
咲夜 : あっ、それは確かにリスクだ!?
ミツルギ : 色々と注目を集めてる時だしな。宣伝にはなるだろうが……それ以上に、対応の手間が激増するか。
こんにゃく : 気軽に出来る話じゃなかった!?
ヤツメウナギ : すまん、ちょっと軽いつもりで言ったが……確かに大事になりそうだな。
「……あはは、まぁそうなったら、そうなった時ですけどねー。というか、こうやって喋ってる間にもどんどん時間が減ってますし、サクッと進めた方がよさそうな気がします!」
話す時間を減らして、浴衣のリクエストの時間を確保すればいいだけ! SNSでリクエストを受け付けるかどうかは、この場で即決する必要もないよね!
ともかく今は、サイコロタイムをする為にサイコロを取りに……って、片付けてなかったから、横に置いてたままだった!
富岳 : ササっとサイコロタイムを終わらせるのが、状況的には手っ取り早いか。2択だから丁半でいけるな。丁……偶数で北に進む、半……奇数で南に進むでいいか?
「あ、はい! それで問題ないです! いつもありがとうございます、富岳さん!」
ふふーん! 今回のサイコロタイムでは、次に進むべきエリアを決めるのさー!
「さーて、海岸を北に進むか、南に進むかの分かれ目ですね! えいや!」
という事で、サイコロを笊に放り込んで……振る、振る、振る! それで、ドンと置いて……カランコロンと転がる音が消えるのを待つのです!
咲夜 : 今回の結果は、どっちだ!?
サツキ : 北と南、どっちだー!?
水無月 : どっちだー!?
「出目は1なので……半ですね! 南に進むので決定です! あれ? 南側って、確か河口域でしたっけ?」
河川域から北に行って荒野に出て、そこから東に進んで平原に出て、更に東でここの海岸に出たんだよね? だから、ここから南に進めば川に戻るはず!
真実とは何か : それが真実だ!
ミツルギ : まぁサクラちゃんの考えてる通りだな。そこの南側は、河口域エリアだ。
ミナト : どういう特徴があるかは、まぁ行ってのお楽しみだね!
富岳 : 河口は河口で、色々と独特ではあるからな。まぁ河口の場所によっても、種類は変わってくるが……。
咲夜 : 何本か川はあるしなー。ここの河口は……おっと、これ以上は言ったらいけないヤツ!
「河口の種類ですか? んー、あ、砂地だったり、干潟だったりですか!?」
これ、大きく違う特徴だよね!? 進出のしやすさも、かなり違いそう!
神奈月 : まぁそんなとこだな! マングローブとかは、オフライン版にはないし……。
金金金 : ん? あの手の河口は、オフライン版にはないのか?
ミナト : 残念ながら、熱帯雨林系の地形は用意されてないんだよねー。あれはオンライン版からの追加要素になるよ。
金金金 : なるほど、そうなのか。
「マングローブってあれですよね? 海水と淡水が混ざるような場所に生えてる木々! あれ、オフライン版にはないんですか」
そういうのがあったのなら、ちょっと見てみたかったけど……ないのはちょっと残念。あ、でも、そこってライオンだともの凄く戦いにくそうな気がする!?
富岳 : まぁ砂地や干潟があるのは、確定だと言っておこうか。そこの南側が、どっちなのかは伏せておくがな。
ミナト : そこまで教えちゃうと、ちょっと楽しみが減っちゃうしねー。
イガイガ : あー、サクラちゃんが『移動守護』を解放してしまったのが悔やまれる……。
G : そうなんだよな……。砂地にしろ、干潟にしろ、ライオンでは動きにくい場所なのは違いないのが、既に動きやすくなるのが確定してしまっている!?
「あ、どっちでも『移動守護』の恩恵はあるんですね! そういう期待には応えられそうにないですけど、まぁ問題ないですね!」
むしろ、そういう期待には応える気はないもんね! ふふーん! 『移動守護』は、偉大なのですよ! 今日のMVPだけじゃなく、明日のMVPまで持っていきそうな予感!
金金金 : ドヤ顔の狐っ娘アバター。てか、海沿いはどこも足場は悪いのか。
ミツルギ : そりゃなー。どうしても独特の地形にはなってくるし、生態系自体も大きく変わるから、動きにくさは出てくるもんだ。
富岳 : そういう意味では、『移動守護』はこの辺への進出には必須レベルのスキルになるぞ。解放まで進化階位が足りない場合は、水への適応進化が代用になるんだがな。
神奈月 : そうそう、そうなるんだよなー! 陸の種族で海岸沿いは、どうしても対策が必要になってくる!
いなり寿司 : そういう意味では、ここらに来るまでに完全体に到達してたのはラッキーだったかもしれん。
「おー、そうなるんですね!」
うふふ、狙ってやってた訳じゃないけど、完全体への到達って結構良いタイミングだったのかも! そうじゃなきゃ、雷の適応進化から水への適応進化に切り替える必要があったみたいだし!
あ、こうやって話してる場合じゃなかった!? でも、思ったよりあっさりとサイコロタイムが終わったから、少しは浴衣のリクエストを受け付ける時間は取れそう!
「さてと、そんなに長時間は確保出来なかったですけど、浴衣のリクエスト、受け付けていきますよー!」
多分、何件かはあると思うから、その中で明日の分は決めちゃえばいいよね! 明後日以降の分をどうするかは、また後で考えるって事で!
「SNSでの宣伝は、リスクがありますね!?」
「まぁサツキだしね」
「……それであっさり納得出来ちゃうのは、なんでですかねー?」
「これまでの実績があるからだと思うよ」
「そうなりますよね!? 姉さんには、色々と注意しないと!」
「サクラ自身も、変にやらかさないようにね?」
「やらかしませんよ!?」
「自分は大丈夫と思ってる時こそ、やらかすって事も――」
「いえいえ、大丈夫ですから! そういう作者さんこそ、大丈夫なんですか?」
「あー、うん。まぁそれほど目立つ程の存在でもないからね。変な事にはならないよ」
「なんか作者さん、自虐的じゃないです?」
「所詮、アマチュア作家に過ぎないからね。さて、次回は『第764話 今回の配信はここまで!』です。お楽しみに!」
「……なんだか、反応に困るんですけど!?」




