第692話 今回の選択肢
ふふーん! これまでサイコロで育ててきたんだから、今回もそうしようって事で、選択肢を決めていくのですよ!
「さーて、進化ポイント10で何が解放出来ますかねー?」
あんまり量がないから、大々的な解放は出来ないけど……あ、そもそもこういう選択肢もありかな?
「選択肢の1つ目は、『今回は何も解放しない』にしましょうか! 進化ポイントを無理に使わないといけない訳じゃないですし!」
なんか解放するのが決定事項みたいに考えてたけど、別に今すぐじゃなくてもいいもんね! うん、普通にありな選択肢のはず!
こんにゃく : まぁ改めて言われると、あって当然の選択肢だよな?
イガイガ : ……確かに。
咲夜 : なんか、使うのが確定事項になってた!?
ミナト : あはは、まぁそういう事もあるよねー!
富岳 : 他の選択肢の数にもよるが、使わないって選択肢の割合は高くてもいいかもな。
「あ、それもそうですね! えーと、元々言ってた『俊敏+10』と『知恵+10』は選択肢に入れるとして……6択の中で余った分は、『使用しない』の枠にしましょう!」
うん、これでいいかも? いくつ選択肢が出てくるかは分かんないし、ちょっと今回は変則的になるけど、それでも問題なーし!
ミツルギ : おし、そういう方向性だな。まぁそもそもの進化ポイントが少ないから、解放出来るものもかなり限られてくるはず。
いなり寿司 : いや、いくつか有用なやつも残ってないか?
チャガ : 第5段階なら……ふむ、確かにまだ解放してない中でも有用なスキルはあるな。
「え、有用なスキルがあるんです!? それなら、候補はその辺になるかもですね!」
サイコロで決めるとは言っても、候補自体は私が決めるんだもんね! 有用な候補がなければ選択肢も増えないけど、まだそういうのがあるのなら、意外と今回のやり方は悪くないのかも?
「それじゃ、スキルツリーを確認していきましょう! まずは生命のスキルツリーから!」
という事で、早速表示なのですよ! ふふーん、ここには何か有益なスキルはあるかなー?
「……えーと、ここは第5段階のスキルは全て解放済みなので、無しですね! 今、『生命+50』は要りませんし!」
進化ポイントがあれば増やしたいステータスではあるけど、今の状態で優先すべきとこではなーい!
神奈月 : まぁ今の状況から、生命を増やしてもなー。
G : 足りない部分の補いにはなってないからな。まぁ全くの無意味とは言えんが……。
サツキ : サクラちゃん、次へ行ってみよー!
水無月 : 行ってみよー!
紅葉 : 育成方針がサイコロって、どうなんだろうね……?
咲夜 : わっはっは! そんなものは、今更過ぎる話だな!
ミツルギ : まぁ配信初日から、サイコロで決まってきたし、本当に今更な話だ。
紅葉 : 初日からなのかい!?
「あはは、そうなりますねー! さーて、次は屈強のスキルツリーですけど……解放出来るのは『硬質化』だけですね?」
んー、これって確か牙を硬くして、硬い相手にでも攻撃が通るようにするスキルだよね? 硬い防御を突破出来るようになるなら、結果的にダメージは増やせられる事にもなるのかな? うん、ちょっと聞いてみよ!
「あのー、この『硬質化』って堅牢系統への対抗策になりますかねー?」
もしなるのなら、選択肢に入れるのもありなはず! 私の近接攻撃だと堅牢系統の硬さは厳しいし、その対策に使えないかな?
ミツルギ : 噛みつき系のスキルに限定はされるが、有効な対抗策ではある。そのスキルの本質は、堅牢のステータスをある程度だが、無視したダメージにあるからな。
富岳 : 無視出来る範囲は敵とのLv差によって変動はするし、対象のスキルに限定はあるが……まぁ噛みつく事に躊躇のないサクラちゃんなら、有益なスキルの1つではあるぞ。
真実とは何か : それが真実なのである!
「おー! そういう事なら、『硬質化』も候補に入れておきましょう!」
これ、何気にパッシブスキルだから、持ってるだけで効果は出続けるもんね! うふふ、本当に有益なスキルは残ってたよ!
「さーて、次は堅牢のスキルツリーですね! ここは……『躱し身』が解放出来そうですけど……あ、これ、自動回避のスキルでしたよね!? これ、有用そうです!」
上手く使えば、敵の溜め攻撃を確実に躱わせる気がする! もしかして、これがさっき話題に出てた有益なスキルなのかも!?
ヤツメウナギ : 実際、かなり便利だぞ?
こんにゃく : 再使用時間は長めだけど、真価を発揮するのは敵の攻撃が高火力になってくるこの辺からだな。
咲夜 : 敵の溜め攻撃の発動を『見切り』の反応で拾って、『躱し身』で避ける! これぞ、高火力攻撃の回避手段!
富岳 : まぁ乱戦ではタイミングがズレやすいから、難易度が上がればどんどん使い勝手は悪くもなるがな。
ミナト : 私としては、任意の方向へ回避が出来ないから、そのスキルは好きじゃないんだよねー。
神奈月 : 自力で回避し切れる人には不要なだけで、そうでなければ有用なのは間違いないから!
真実とは何か : それが真実なのである!
「あはは、私には便利って事ですね! よし、それじゃ『躱し身』も選択肢に入れておきましょう!」
うふふ、なんだかんだでまだまだ有益なスキルって残ってるじゃないですか! 再使用時間が長いのが欠点だとしても、相手の溜め攻撃の再使用時間も長いから、大したデメリットにはならないんだろうねー。
あのタヌキに私の『破壊の咆哮』を躱されたのも似たような手段だろうし! あれ、丸太と入れ替わってたけど、同じような効果だよね!
富岳 : これで、『使わない』『硬質化』『躱し身』『俊敏+10』『知恵+10』の5つになったか。意外と選択肢が出ているな?
「確かに、思ったよりも色々ありますねー? まぁ選択肢が多い事はいい事ですよ!」
でも、こうなってくると『使わない』って選択肢は意味がない気もしてきたけど……うん、まぁそれはサイコロ様が決める事! 私はその出目に従って、解放していくだけなのです!
「えーと、俊敏のスキルツリーはもう見ているのでスルーして……あ、器用のスキルツリーもスルーですね! 知恵のスキルツリーは……あ、これが残ってます! 『状態異常防止』! ……アクティブスキルですけど、これって使えます?」
ミツルギ : 前にも説明した覚えがあるけど、それは再使用時間が長いからな。知恵系統の敵相手に、短期決戦を挑む時用だ。
富岳 : まぁ便利は便利だぞ。今回、出てきている選択肢のスキルは、どれも特定条件下で活きるタイプのスキルだしな。
いなり寿司 : 完全体になってくると、その特定条件を乗り越える為の手段がないと厳しい場合も出てくるから、持っておくのはありだぞ。
チャガ : まぁこれに関しては、素の知恵のステータスも欲しいとこではあるがな。ある程度の知恵がないと、低確率ではあるが……スキル効果を貫通してくる事もあるぞ。
「それ、恐ろしいですね!? でもまぁ、持っておいて損はなさそうですし、今回の選択肢に入れておきましょうか。丁度、これで6択になりますし!」
ふふーん! 完全体が相手だと、相手の得意分野に対する対抗策を持ってないと、これまで以上に危険って事は分かった!
「あのー、欲を言えば、今回の選択肢に出たもの……全部解放していった方がいい感じです?」
こんにゃく : まぁそうなるなー。低いステータスを補うのも大事だが……対抗策は持っておいた方が確実にいい。
ヤツメウナギ : その中で、何を先に解放するかが今回のサイコロタイムの意義だな。
富岳 : 完全体を相手にするには、最低限持っておきたいスキル群ではあるぞ。
咲夜 : ぶっちゃけ、『破壊の咆哮』よりもこの手のスキルの解放の優先度の方が高い!
イガイガ : あっ!?
G : それ、言っちまうのか。
「……え? これらのスキルの方が優先って……わー!? よく考えたら、確かにそうですよ!? 私の攻撃の威力ばっか上がっても、回避されたり、私が敵の攻撃を避け切れなきゃ意味がないですよね!?」
ぎゃー! 完全体から解放出来るスキルツリーの方に気を取られてたけど、完全に優先順位を間違えちゃってるー!?
ぐぬぬ!? あのタヌキとか、まさにそういう部分の重要さを体現してたようなものなのに!?
金金金 : 頭を抱える狐っ娘アバター。まぁこれから挽回すればいいだろ。幸い、必要な進化ポイントは少なめな部分だしな。
ミツルギ : まぁそういう事になるな。
サツキ : サクラちゃん、進化ポイント稼ぎを頑張って!
水無月 : 頑張って!
「……うぅ、まぁ頑張るしかないですよねー。とりあえず、選択肢も出揃ったので、サイコロタイムを始めましょうか」
『使わない』って選択肢、本当に無意味になった気もするけど……まぁいいや! もしそこになったら、第6段階以上のスキルも含めて、どう解放していくか考えるって事にしよー!
「いやー、案外、選択肢が出たものですね!」
「それだけ、未解放な部分があるって事だけどね」
「そりゃサイコロで決めてますからねー! 偏りも出ますよ!」
「分かった上でやってるんだからなぁ……。足らずの補いにはなってないよ?」
「ふふーん! これが私のやり方なので、問題ないのです!」
「……まぁサクラがそれでいいなら、別にいいけどさ」
「納得してやっているので、問題なしですね!」
「優柔不断が要因なのに、そう言い切るのもどうなのか……。さて、次回は『第693話 今回のサイコロタイム』です。お楽しみに!」
「どの結果になりますかねー?」




