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Relay:Monsters Evolve ~ポンコツ初心者が始める初見プレイ配信録~  作者: 加部川ツトシ
第17章 色々と頑張ります!

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第662話 サクラの呟き その17


 今日の晩御飯は鶏の唐揚げ! うん、美味しかった! どこかで揚げ物もチャレンジしたいし、自分で唐揚げも作ってみたいよねー!

 とりあえず、今日の晩御飯も写真はしっかり撮ってきたから、載せておこー!



サクラ☆モンエボ実況配信中! #***

 本日の晩御飯は鶏の唐揚げ!

 そのうち、自分で作るのもチャレンジしたいですねー!


 唐揚げ.jpg

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 明日のお昼は雑炊にする事にしたから、今日みたいにご飯の炊き忘れとかしないように要注意!


 あっ! 自分の部屋に戻ろうとしたら、兄さんがタイミングを見計らったように出てきた! 今日は外で食べてきたって話だったけど、兄さんはトイレかな?


「おい、美咲」

「兄さん、どうしたの?」

「どうしたも何もあるか。昼間に言ってきてた、VR空間で使える衣料品のダウンロードコードはまとめておいたからな。ほれ」

「あっ! そういえば、それがあった! 兄さん、ありがと!」


 わー! メッセージで一覧を送ってきてくれたー! うふふ、これさえあれば文化祭の打ち合わせの時に来ていく服に困る事は……あれ? 更にメッセージが届いたよ? 兄さんがもう一通……あ、姉さんからだ! ……うん、これの確認はちょっと後にしよっっと。


「兄さん、明日は夕方、時間は空いてる?」

「ん? まぁ明日はバイトは休みだし、どこかに行く予定もないが……何か用事があるのか?」

「配信用の和室、改造中!」

「……なるほど、実際に使う時にチェックと反映を俺にやれと……。それ自体は構わんが、流石に金は貰うぞ?」

「うん、それでいいよ!」


 うふふ、今は宣伝の件で過去最高に懐具合は暖かいもんねー! 兄さんの手を借りるからには、それ相応の対価はちゃんと出すべき!


「割とあっさり条件を飲んだな?」

「今は、それなりにお金はあるもんねー!」

「……まぁ高校生のアルバイトと比較すれば、稼ぎ過ぎているか。そういえば、残ってる団子の宣伝はいつやるんだ?」

「あ、それなら明日やろうかなーって思ってるとこ!」

「なら、そっちの準備も済ませておくか」

「そうしてもらえると、助かります!」


 そっちの件も兄さんに手数料は抜かれているけど、自分じゃちゃんと処理し切れないんだから、任せるのが一番安全! ……まぁずっと兄さんに頼りっぱなしって訳にもいかないんだろうけど――


「それはそうとして、『美咲ちゃんに春が来た!』とか……美咲の様子を確認してくる姉さんからのメッセージが鬱陶しいんだが……文化祭の手伝いで何かあったのか?」

「わー! 何もないから!? ただ、文化祭の手伝いをしてるだけ! というか、姉さんは何やってるの!?」

「なんだか、どこかで見た反応……あぁ、聡さんと知り合ったばかりの頃の姉さんか。……なるほど、あながち姉さんの思い過ごしという訳でもないのか」

「えっ!? えっ!? 兄さん、何を納得してるの!?」


 待って、待って、待って!? 一体何を、どういう風に納得されちゃったの!?


「まぁそれは置いておくとして……文化祭を手伝うのはいいが、やるべき事はちゃんとやっておけよ。特に、夏休みの課題とかな?」

「……はーい」


 ぐぬぬ! 忌まわしき、夏休みの課題! でも、ちゃんとやっておかないと駄目な部分でもあるよね……。あ、結月ちゃんからもメッセージが届いた! うん、姉さんからのメッセージを確認した後、そっちも確認していこー!


「さて、俺からの話はこんなもんだが……他に何かあるか?」

「他には特に……あっ! そういえば、椅子!」

「……椅子? あの和室に椅子が必要か? まぁ座椅子くらいなら作ってもいいとは思うが――」

「そうじゃなくて、兄さんの部屋にある椅子! ああいう椅子って、良いの?」

「あぁ、あれか。……いきなりな話だが、何かあったのか?」

「似たような椅子にちょっと座る機会があって、座り心地がよかったなーって? 作業時間が増えそうだし、自分用に買うのもいいかなーって思ったの!」


 フルダイブには時間制限があるから、リアルで座りながら、携帯端末の方で作っていく事も多そうだもんね! 短時間なら兄さんの椅子でも座った事はあるけど、何時間か座ったのは今日の打ち合わせが初めて!


「なるほどな。たしかに長時間の作業でも疲れにくくはなってはいるが……その分だけ、あの手の椅子は高いぞ? そのまま背を倒して、フルダイブも可能になっているからな」

「ふふーん! お金なら、今はあるもんね!」

「……金が手に入ったからって、浪費癖を作るなよ」

「えー! でも、使ってこそのお金だよ!」

「変に使い過ぎれば、後々の金銭感覚が狂うから言っている。ゲームに金を使い過ぎて、金欠になってた一時期の姉さんみたいになるぞ。あれは姉さんが自分で稼ぎ始めて、浪費癖が付いてたからな」

「……それは嫌かも!?」


 私は小さかったからよく覚えてないけど、どこかの配信の最中でそういう話も出てたよね!? ぐぬぬ、あれは本当になりたくないよ! お金の使い方、気を付けないと!?


 でも、椅子は無駄に使う訳じゃないんだし、これは道具への投資なのですよ! 何気に、椅子の背を倒せばフルダイブが可能なのもすごいよね! ベッドに移動しなくても、そのまま背を倒すだけでフルダイブでの作業環境に変更出来そう? うん、便利な気がする!


「……美咲、多少の傷は気にしないか?」

「え? 何かあったりするの!?」

「実はアルバイト先の店の展示品に、そういう椅子もあるんだが……少し傷が付いた物があってな。新商品が出るのもあって、展示処分で売る予定になってるんだが……少し目立つ位置にある傷だから、かなり割り引く必要があるんだが、それでも良ければ――」

「それ、欲しい! 機能に問題なかったら、少しの傷は気にしないよ!」

「なら、決まりだな。明日にでも話を通してくるが……まぁ社員割引もあるし、高くても1万円は超えないと思ってくれ」

「おぉ! かなりの割引な気がする!」


 そういう椅子、4〜5万円くらいって言ってたもんね! それが傷ありの展示品だとしても、1万円を切るのはお買い得だー!


「スムーズに済めば、明日にでも持って帰ってくるとして……金はその時でいいか」

「はーい!」


 やったー! 想像してなかった方向で、良い椅子が手に入りそうなのですよ!


「……それと、姉さんに返事をしてやれ。『返事が来ない』ってメッセージが何通も来て鬱陶しい……」

「何やってるの、姉さん!?」


 兄さんの事だから、私と話している最中だってのは姉さんに伝えてるはずだよね!? そんなに急ぎのメッセージだったりするの?

 もし、急ぎの返事が必要なら……えー!? 『文化祭の打ち合わせ、どうだった!?』って、この内容で急かしてくるの!? むぅ……やっぱり緊急だったからって、姉さんに来ていく服の調達を頼ったのは間違いだったかも……。


「さて、俺はもう戻るから、姉さんの相手は頼むぞ」

「……はーい」


 正直、面倒くさいだけの状態だけど、頼った以上は無視も出来ないよね……。まぁ最低限、何を作る事になったかだけを伝えて、実況外のプレイをするって事で話題を打ち切っちゃえ!


 とりあえず自分の部屋まで戻って……返事は『文化祭では敵のドラゴンを作る事になったよ!』でいいや! 実際、その通りだし、明日には作成を始めちゃいたいよねー! その上で『これから実況外のプレイもするから、詳しくはまた今度で!』とも念押ししておくのです!


「えーと、結月ちゃんからは……あ、明日の午前中に夏休みの課題を進めようってお誘いだー!? 早めに終わらせて、文化祭の方に集中したいって事みたいだね」


 確かに面倒ごとは早く済ませた方が楽かも? フルダイブの時間制限もあるんだし、どこかで済ませておかないといけない事だし……。

 このお誘い自体はフルダイブじゃなくて、携帯端末のAR表示でやるっぽいから、制限時間は減らないね。何より、勉強が出来るという副部長の立花さんが一緒なのは心強いのですよ! うん、ここはお誘いを受けちゃおう!


「午前中は課題を進めて、昼から和室の改装を済ませて……ドラゴン、明日中に始められるかな? ちょっと厳しい?」


 色々とやる事が山積みだけど、出来る事からやっていかないと! 作成の最優先は和室そのものの改装で、その次が文化祭のドラゴン、それと異世界風の場所の用意!

 そこから先は、まぁ状況に合わせて考えよー! サクラの衣装替え……うん、これはどこかのタイミングで姉さんに相談かな? でも、今からではないね! 実況外のプレイの時間、無くなっちゃうし!

 

「ふふーん! 良いタイミングで、良い椅子が手に入りそうです!」

「サクラ、その椅子は譲ってくれない?」

「嫌ですよ!? というか、どうやって譲るんです!? そもそも作者さんが欲しいんですか!?」

「……今使ってる椅子、ちょいちょい破けてきてるんだよね。かといって、完全に駄目になった訳でもなく……お金に余裕がある訳じゃないから……良いヤツ、欲しいんだけどねー」

「そう言われても私にはどうにも出来ないですし!」

「強引にサクラから奪う方法はないものか……」

「何、物騒な事を言ってるんですかねー!?」

「あ、そうそう。今の章が終わったら3週間程度、お休み期間に入ります。体力的にはそうでもないんだけど、精神的な疲れが結構あるので、ちょっと長めです」

「……まぁ色々あったみたいですしね」

「普段通りに動けない訳じゃないんだけど……まぁ喪失感がどうしてもね。さて、次回は『第663話 実況外の探検録 Part.32』です。お楽しみに!」

「さーて、実況外のプレイ、やっていきますよー!」

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