表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Relay:Monsters Evolve ~ポンコツ初心者が始める初見プレイ配信録~  作者: 加部川ツトシ
第17章 色々と頑張ります!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

624/785

第624話 決まった方向性


 ふふーん! 少し前までは行き詰まってたけど、佐渡くんが出したアイデアを元に、どんどん話が進んでいった!

 具体的な内容はしっかりとは決まり切ってないけど、方向性は決まったね! まぁそれで許可が出るか次第って事だけど……。


「おし! 大雑把だけど、大枠は決まりだな! 校内に開いてしまった異次元へのゲートを探して、一定時間内に閉じれば報酬ゲット。攻撃は遠距離のみ。出す場所は壁際限定で、壁に当たりそうなら警告を出すって感じで! 日向ちゃん、報酬に関しては料理部の方に任せる! 俺はこれで、申請を出してくるから!」

「任せて、克也くん! なんか良い方法を考える!」


 バカップルの部長さん2人が〆の話をして、とりあえず今日の打ち合わせは終わりかな? これ以上は、学校から使用出来る範囲の許可がどこまで出るかが決まらないと進められないって事だから、まぁ一旦区切りだね。


「さーて、申請は部長達に任すとして……範囲が関係しないとこから作っていくか」

「櫻井さんが作ってくれた杖と火の魔法は、そのまま使えるよな? とりあえず、撃ち出すとこまで仕上げ……そういや、もう佐渡が作り始めてたか」

「まぁな。ある程度の形になったら、共有フォルダに上げとくわ」

「早いな!? あー、なら他の奴で戦う異世界部分を作るか。ARで表示はするけど、データ自体はVRのつもりでいけるだろ」

「いや、VRである必要すらないだろ。古いタイプの3Dのつもりでいけるから……いや、VRのつもりで作って、視点固定する方が楽か」

「最終的な表示は、どっちでも大差ないしな。まぁ開発環境が完全にVR用だから、旧来タイプのを作る方が面倒だし……とにかく、今は仮置きで、真っ白な空間を窓から覗き込める感じで作っとくか」

「おっし、それでいこう! 捜索部分は……校舎の使える範囲が決まってからだな」

「ですなー。あ、同時に参加出来る人数はどうする? 個別にプレイさせるか、サーバーを立てて共有するか……」

「んー、それも範囲次第じゃね? 校内全体でやるならグループ単位で動けるか、全員共通の方がいいだろうけど……」

「あー、そりゃそうか。逆に1室に限定されたら、そこまで問題にする範囲でもない――」


 具体的に何を言ってるのかよく分かんないけど、とりあえず進み始めたのだけは分かる! あれだよね! 異世界部分を作っていこうって認識で合ってるよね?


「櫻井さん、ちょっといいか?」

「はいっ!? えっと、佐渡くん、どうしたの?」

「あー、いや、異世界っぽい場所と、敵のデータを1つずつ頼めるか? あと、入り口になる部分もだな」

「あ、うん! それはやってみるけど……どんな場所とか、どんな敵がいい?」


 大雑把に異世界って言われても、色々と想像出来るもんね。作るにしても、もう少し具体性が欲しい!


「異世界と言えばあれだろ! スライムだ、スライム!」

「定番の雑魚ならゴブリンも捨てがたい……」

「なんで雑魚敵だよ!? そこはドラゴンだろ! 空から舞い降りてくる、翼のある巨体!」

「「それだ!」」

「……あー、そういう感じだから、とりあえずドラゴンでいけるか?」

「うん、分かった! ドラゴンだね!」


 翼のあるドラゴンなら、色んなゲームで出てくるもんねー! よくあるモチーフだから、参考に出来る資料は大量にありそう!


「ねぇ、美咲ちゃん? ドラゴン、作れるの?」

「んー、やってみた事はないけど、多分? 何事もチャレンジあるのみだね!」

「あっはっは! 頼もしいね、櫻井さん! 期待してるよ!」

「うん! 頑張ってみる!」

「そっか。美咲ちゃん、頑張って!」


 立花さんも結月ちゃんも応援してくれているし、姉さんが言ってたように楽しみながらやっていこー!

 後で、ドラゴンに関する参考資料を集めないと! まずは姿を作って、そこから飛んでる動きを作ってかな? ……動きを作るのが難しそうな予感! でも、可能な限り頑張ろー!


「さーて、私らは私らで、どういう報酬を用意出来るか考えないとね? どうせなら、異世界料理風って形でオリジナル料理でも作ってみるかい?」

「それなら、あれを作ろう! マンガ肉! ドラゴンの肉と称して!」

「……いきなり無茶を言うね、バカップルの片割れは。でも、それも面白いかもしれないね」

「……確か、実際に作ってみたってレシピもあったよね? それを参考にしながら、実際にやってみるのもありかも!」

「マンガ肉ってあれだよね? 骨が貫通してる、実際には構造的にあり得ない肉を焼いたやつ」

「そうそう、それ! 文化祭であれを出せば、話題になると思うよー!」

「まぁ明日にでも、少し試しにやってみようじゃないかい」

「ふふーん! それじゃ明日までにレシピは探しとく!」


 おー! マンガ肉ってあれだよね! よくアニメとか漫画で齧り付いて食べてるやつ! あれ、どこの部位の肉なのか謎なんだっけ? 


「美咲ちゃん、明日はどうする? 多分、料理部は学校に行く事になりそうだけど……」

「あー、コンピュータ部も多分、明日は一旦集まるぜ。自分の家でも作業出来ない事もないけど、色々と直接話して詳細を決めていきたいしな」


 結月ちゃん達は何の料理をするかを決めていくのと、実際に作ってみる感じかな? 佐渡くん達は誰がどういう作業をするかの分担を正確に決めていくとかかも?

 うーん、正直、どっちも私が行っても邪魔になりそうな予感しかしない! コンピュータ部にある業務用のVR機器を占領しちゃうのもあれだし、多分、1日でサクッとは作れないだろうし……。


「明日、行くのはやめとくね。流石にドラゴンはすぐには出来ない気がするし、ある程度の形になってからかな?」

「そっか、それじゃまた集まるタイミングがあれば、その時に来てもらうのでいい?」

「うん、それでいいよ!」


 それが具体的にいつかは分からないけど、多分、学校のどの範囲までが使えるかが決まってからかな? それまでには、なんとかドラゴンを見せられるくらいにはしておきたいなー。

 それにしても……いきなりドラゴンって、最初に作るのがメインになりそうな敵だよね! ここが上手く作れたら、後のも自信を持って作れる気がする!


「あ、佐渡くん。最初はドラゴンだけに集中していい? 異世界の風景や入り口も同時にやろうとしたら、ちょっと混乱しちゃうかも?」

「あー、それはそうだな。そこは櫻井さんがやりやすいようにやってくれ。最悪、風景なら既存の素材もあるしな! ……何に使うのか知らないけど、学校の備品に素材集があるってのが謎だ」

「……あはは、そうなんだ?」


 そんなの授業で使った覚えはないけど、本当に何に使うんだろ? んー、まぁ別にいっか! 私の作成がもし間に合わなかったとしても、風景に関してはどうにかなるなら気楽に出来る!


「さて、今日はこの辺で解散としようかい。何か連絡があれば、グループメッセージで伝えるから確認を忘れないように! それと……全員、夏休みの課題はちゃんとやっておくように! 課題が出来てなくて、夏休み明けに部活動禁止なんて言われたら困るからね」


 うぅ……それは確かに困るけど、夏休みの課題とか嫌ー!? でも、嫌だとしても避けられない現実でもあるよね。だったら、せめて……。


「結月ちゃん!」

「わっ!? いきなりどうしたの、美咲ちゃん?」

「一緒に宿題をやろ! そして、教えて下さい!」

「え? あ、うん。1人だとサボりがちになっちゃうし、それは別にいいけど……私、教えられるほど成績良くないよ?」

「そういう事なら、私が見てやろうかい?」

「楓!? えーと、確かに楓は成績はいいけど、私としては遠慮願いたい――」

「そう言ってもいられないよね、結月? 放っておくと、いつも期限ギリギリで泣きついて――」

「わー!? それ、言わないでー!?」


 おぉ、結月ちゃんも私と一緒だったんだ! なんとなく早めに終わらせてそうなイメージがあったけど、これは予想外だった! というか、立花さんがしっかりと終わらせているっぽいのも意外といえば意外!


「ま、勉強会については後で話そうかい。とりあえず、今日はここまでで解散だよ!」


 なんというか……部長さんより、副部長の立花さんの方がちゃんと仕切ってるよねー。どっちの部長さんも……完全にバカップルで隙あらばイチャついてるから、仕方なくなのかもしれないけどさ。でも、ちょっとイチャつき過ぎじゃないですかねー!? 


「ふっふっふ! ドラゴンですよ、ドラゴン!」

「安請け合いしてるけど、ちゃんと作れる?」

「そこは意地でも作ってみせますとも!」

「……それなら、まぁいいけどさ。サクラ、随分と乗り気だよね?」

「姉さんにも言われましたけど、全力で楽しむって決めましたからね! やれる事は、全力でやります!」

「……サクラの全力、果たして文化祭で出しても大丈夫なのか?」

「え、それってどういう意味です?」

「……無自覚なら無自覚で、まぁいいか。サクラはこの高校の生徒だし、高校生なのも間違いないし、まだプロになった訳でもないし……」

「えっと……作者さん、何の心配をしてるんです?」

「なるようにしかならないし、気にしなくていいよ。さて、次回は『第625話 今日の配信の準備』です。お楽しみに!」

「気にしなくていいなら、そうしますけど……まぁ今日の配信も準備していかなきゃですね!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あっちのオンライン版は自力での電子書籍版もありますので、よろしければどうぞ。

最新巻はこちら!
電子書籍版『Monsters Evolve Online 〜生存の鍵は進化にあり〜』第20巻

これまでの第1巻〜第19巻はこちらから。
電子書籍版『Monsters Evolve Online 〜生存の鍵は進化にあり〜』シリーズ
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ