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Relay:Monsters Evolve ~ポンコツ初心者が始める初見プレイ配信録~  作者: 加部川ツトシ
第17章 色々と頑張ります!

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第619話 夏休みの生活


「わー!? 思った以上に時間がかかってる!?」


 ぎゃー! もう少しで12時になるのに、まだ屋根も出来上がってないよ!? 縁側の床も出来てないし……うぅ!? 午前中に終わると思ったのにー!?


「……むぅ、お昼はカップラーメンにでもしよっかな?」


 今、家には私だけだし、お昼ご飯の準備をしないとだけど……ぐぬぬ! 初日から思いっきり手抜き……ううん、流石にそれは駄目な気がする!


「……はぁ、やっぱりちゃんと作ろうっと」


 姉さんには作業で時間を忘れて、ご飯を蔑ろにしないようにとも言われたもんね。だから、出来るだけちゃんとお昼は用意して食べないと!


「でも、せめて瓦だけは作ってから!」


 屋根に敷き詰める為の瓦、意外と作るのが難しいんだよー! というか、どういう形状なのかを調べて、置き方とかも調べてたら、余計に時間がかかっちゃった!? そもそも、必要な瓦の種類が1つじゃなかったのは誤算だよ!?


「瓦を実際と同じように並べようとしたのは失敗だったかな……? ううん、でもここまでやったんだから、やり切らないと!」


 屋根の板と縁側の板を設置してから、一旦フルダイブを中断して、AR表示モードで参考資料を調べながら瓦の作成をやったからねー! 予想以上に時間がかかったけど、もうすぐ完成しそうなんだから、ここで中断だけはないよ!


「うん、瓦が完成したら、お昼ご飯の準備って事で!」


 それで決定! 何を作るかは、冷蔵庫の中に何があるか次第かな? 一応、お母さんからお昼用にお金は貰ってるけど、材料を買いに行ってる時間は惜しいのです! ……自転車は乗れないから歩きになるし、それだとスーパーはちょっと遠いもん!


「……自転車、乗る練習をしようかな?」


 お昼をしっかり自分で作ろうとも思ってなかったから、今まで気にしてもなかったけど……自転車は乗れるようになってた方が、色々と便利なのかも? んー、まぁそれは今考える事じゃないね!


「もうちょっと、頑張ってからだね!」


 とりあえず、今するべきは瓦を完成させる事だー! 色々と瓦を調べてて知ったけど、切妻屋根とか、寄棟屋根とか、入母屋屋根とか、屋根でも色々種類があるんだねー?

 私が作ろうとしてるのは、入母屋屋根ってやつだった! うん、複雑な構造なやつ! でも、やるからにはしっかりと作るのですよ! 



 ◇ ◇ ◇



「やった! 出来た!」


 ふふーん! 瓦を何種類も作る事になるとは思ってなかったけど、必要な種類は作り終えたはず! あ、もう12時半を過ぎちゃってる……。


「お腹空いたし、作るにしても簡単なもので……あ、ご飯を炊いてない!?」


 ぎゃー!? 待って、待って、待って!? ご飯がないと、一気に選択肢が狭まるよ!? 今から早炊きするにしても……それでも13時くらいになっちゃうよ!?

 文化祭の打ち合わせの集合、14時だし……そこまで余裕がある訳じゃない!? 片付けの時間も考えなきゃいけないし……。


「わー!? ともかく、材料の確認をしなきゃ!」


 余って冷凍してるご飯や電子レンジで温めたらいけるパックのご飯もあったはず! 炊き忘れは仕方ないから、あるものだけでなんとかしないと!



 ◇ ◇ ◇



 お昼ご飯の為に、冷蔵庫の中身を物色中! えーと、お母さんからは好きに使っていいって言われてるけど……。


「……むぅ……そもそもの食材が少ないよ!」


 ぐぬぬ、いつも週末にお母さんが買い出しに行ってるか、仕事帰りにその日に必要な分だけを買ってきてるもんね。金曜の今日ともなれば冷蔵庫の中は少ないのは仕方ないのかも……。


「あ、冷凍したご飯発見! 卵は少しだけどあるし……使いかけのミックスベジタブルもあるから……」


 えーと、これなら炒飯なら作れそう? 確かこっちの棚に……あ、あった、あった! 炒飯の元!


「お昼メニューは、簡単に炒飯で決定!」


 いきなり初日から手抜きなのは変わらないけど、それでもカップラーメンで済ませるよりは良いよね! いざ、調理開始! まずは冷凍してるご飯の解凍からだー!



 ◇ ◇ ◇



 ササっと炒め合わせて、炒飯は完成! うん、味付けは市販の炒飯の元に任せたし、冷蔵庫の中にあったものだけで手抜きに作った割には良い出来じゃないですかねー?


「それじゃ食べ……る前に、写真を撮ろうっと!」


 うふふ、今回こそ、自分で作った料理の写真を載せるのですよ! ……まぁ思いっきり手抜きだけど。今度は手抜きじゃないのにチャレンジしたいなー。



サクラ☆モンエボ実況配信中! #***

 本日のお昼!

 自作の炒飯です!


 炒飯.jpg

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 市販の元を使ってる事は……わざわざ書かなくても大丈夫だよね! うん、別に焦がした訳でもないし、見た目は普通に出来てるもん!


「そういえば、お店であるような丸い形ってどうやってやるんだろ?」


 今回は普通に盛り付けちゃったけど、あれって本当にどうやってるんだろうね? 後でちょっと結月ちゃんにでも聞いてみようかな?


「あ、結月ちゃんからメッセージだ!」


 このタイミングで送られてくるって事は、今のSNSに載せた炒飯へのコメントかなー? ふっふっふ、私だってこのくらいは出来るのですよ!


「えーと、どんな内容のメッセージなんだろ? ……え、14時には間に合いそうにない……?」


 待って!? 結月ちゃん、今、お店の手伝い中!? わー!? それ、どう考えてもお昼時は忙しいよね!? 夏休みに入ったからって、平日ではあるし、お客さんは学生だけじゃないもんね!?


「……あ、グループメッセージの方で、他の人が案内してくれる形になるんだ?」


 今、忙しい時間の真っ最中だと思うのに……このタイミングでメッセージを送ってきたのは、私の作業を邪魔しないようになのかな? まぁただ単に、少し手が空いただけって可能性もあるけど……。


「……結月ちゃんが大丈夫な時間に集合だったら良かったのになー。あ、そもそも急に手伝う事になったんだ?」


 むぅ……元々は今日は手伝う予定じゃなかったみたい。いつもの店員さんが急病で休んで、いきなり駆り出されたって書いてる! そういう事情じゃ、予定が狂っちゃうのは仕方ないのかな……。

 グループメッセージには入れてもらってるから、結月ちゃんが不在でも打ち合わせには参加出来ると思うけど……なんか心許ないよ!? うぅ、いざって時は副部長の立花さんに頼らせてもらおう!


「わっ!? グループメッセージの方も新着がきた!?」


 昨日の夜に見た時は、軽く挨拶があった程度だけど……あ、結月ちゃんが遅れる件を書き込んでるんだ。うーん、書き込みを見てる感じじゃ結月ちゃんは不在になるけど、予定通りにやるっぽいね。


「あ、私の案内を誰がやるかの話になってる?」


 そっか、そもそも私との接点があったのが結月ちゃんだけだから、誰がどうしたらいいのかってのは戸惑っちゃうんだ? これ、私から何か言った方がいい? うーん、でも何を言えばいいんだろ?


「え……わっ!? このメッセージ、誰!?」


 待って、いきなり未承認のメッセージ通知が届いたよ!? あ、これ、副部長の立花さんだ! えーと、これは承認しちゃって大丈夫だよね?


「あ、結月ちゃんから頼まれたんだ? 立花さんが代わりに仮想空間へのフルダイブの許可を出してくれる形になるんだね」


 プライベートで作るフルダイブの仮想空間って、勝手には入れないもんねー。えーと、仮想空間を作ってくれるのは……あ、コンピュータ部の……佐渡くんなんだ!?


「そっか。よく考えたら、そうだよね」


 料理部の人より、コンピュータ部の人の方がこういうのは絶対に詳しいはずだもんね。……なんか、ちょっと緊張してきたよ!? うぅ……結月ちゃんがいないの、やっぱり心許ないよー!


「……でも、そうは言ってられないもんね!」


 色々と変えていくって決めたんだし、結月ちゃんに頼りっぱなしも駄目だよね! まぁ多少は話をしてる立花さんもいるんだし、緊張し過ぎなくても大丈夫なはず! ……多分。


「あ、そういえば服……どうしよう?」


 誰かに見せるものでもなかったから、適当だよ!? 『サクラ』用の和服はしっかり作ってるけど、そうでないリアル姿のアバターは……うん、ただのラフな部屋着だよ!

 わー!? 流石にちょっとこれで集まりにいくのは雑過ぎる気がする!? リアルでの服は姉さんが買ってくれたのが色々あるけど、アバター用の服って何があったっけ!?


 着替える事がないから、どういうのがあったのかさっぱり覚えてなーい! 少なくとも今の部屋着のままって訳にはいかないから、何か人目に触れても大丈夫なやつに変えないと!?


「……サクラ、もう少し計画的に動こうか?」

「いきなりダメ出しですか!?」

「いや、だって行き当たりばったり過ぎるしさ。自分で料理をするつもりなら、せめて材料くらいは確認しておこう?」

「うっ!? ……それはそうですね。次からは気を付けます!」

「それに服も――」

「わー! なんかダメ出しが多くないです!?」

「そりゃまぁツッコミどころが多いしね」

「私生活にダメ出しされるの、すごく恥ずかしいですし、嫌なんですけど!?」

「……まぁその気持ちは分からなくもないし、この辺にしとこうか」

「そうしてください!」

「まぁ内容自体は続くしね。さて、次回は『第620話 着ていく服』です。お楽しみに!」

「使ってないだけで、服自体はあるので、問題ないですね!」

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