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第5話 いざ、攻略開始!


 もっとサクサクと進めていく予定だったけど、思ったより時間かかっちゃったなー。でも、初プレイの種族はライオン、君に決めた! うん、決めたのはサイコロだけど。


「さーて、それじゃライオンを選択して、本格的に開始していくよー!」


ミツルギ : 今度こそスムーズにゲーム開始になる事を祈る。

イガイガ : いやいや、ここはどういうやらかしをするかを期待するところだろ。

神奈月 : 分かってないな、ミツルギ。


「イガイガさん、神奈月さん、失礼じゃないですかねー!?」


 なんだろう、このセリフは配信を始めてからもう何度も言った気がする! 私がする配信の楽しみ方はそういう方向性は求めてませんからー!

 私がやりたいのは、こう、初見なのに華麗にプレイをして賞賛されるようなやつなのですよ! 


「ともかく始めまーす!」


 それを示す為にも、その光景を見せつけないとね! とりあえずアバターをカメラ視点に戻した上で、ゲーム画面へと切り替えていこう。

 うん、ゲーム画面に戻ってきたね! そういえば宇宙空間で私は光の球でふわふわと浮いてるんだよねー。これって根本的に何なんだろう?


「皆さん、少し質問良いですかー!?」


金金金 : ん? どした?

咲夜 : 今の段階では躓く要素なんかなかったと思うが……。

ミツルギ : その考えは甘い事は既に分かっているだろう!

イガイガ : 流石は体験者の言葉は重みが違う。


「そういうんじゃなくて純粋な疑問ですよー! 私が今なってるこの光の球ってなんです?」


神奈月 : ちょっとネタバレにはなるけど良い? あんまりゲーム内で説明がある訳じゃなくて、設定資料集とかそういうとこからの情報だけど。

イガイガ : 今ならオンライン版の背景ストーリーから、どういう存在か大体分かってるけどな。


「あ、ゲーム内だけでは判明し切らないなら、簡単にで良いので教えてください!」


 流石にゲームの本編以外での情報を追いかけるつもりは今のところはないし、そういう情報源ならネタバレありでも聞いておいても良いよね? 良いという事で決定ー!


神奈月 : 了解っと。その光の球はあれだな、元人間が肉体を無くして精神だけの存在になった、いわゆる精神生命体ってやつだ。その力は神に匹敵するって感じの設定。

イガイガ : オフライン版だと、その中でも好戦的な連中が自分が支配する惑星を求めて、争奪戦を繰り広げるって内容だな。

ミツルギ : オンライン版でしっかり入ったストーリーから推測すると、過激派の集団っぽいんだよな、オフライン版の精神生命体。

金金金 : ま、進化をして惑星内の最強の支配者を目指す感じだもんな。


 んっ!? タイトルから進化していくんだろうとは思っていたけど、思った以上に殺伐とした感じの設定みたい!? あ、でも動植物が進化していくなら、弱肉強食とも言えるのかな。

 そういえば、忘却の彼方に葬り去りたい記憶ではあるけど、初めにミスって配信した時に私の狐っ娘のアバターを見て、プレイ経験者と勘違いしてたよね? つまり、そこから導き出される答えは1つ!


「もしかしてこのゲーム、最終的には私の狐っ娘アバターみたいな姿になります?」


ミツルギ : ギクッ!

イガイガ : あーあ、何やらかしてんのさ、ミツルギ。

金金金 : いや、あれはイガイガも同罪だろ。

神奈月 : おーい、また脱線してるぞー。

咲夜 : そろそろガチでゲーム本編をやってこうぜ。

真実とは何か : サクラちゃんのドジっ子が、ゲームプレイにおいても同様なのか、そこも気になる。

ミツルギ : 確かに。

金金金 : そこは同意しかない。

イガイガ : よし、やろう。すぐやろう。


 ぐぬぬ、相変わらず私の事をドジっ子認定してくれちゃって! ふん、良いもんね! これからライオンを華麗に操作して、どんどん進化させていくんだから! どうもさっきの私の冴えた推測は正解だったみたいだしね。

 それじゃ種族はサイコロで決まったライオンを選択して、ゲーム開始! って、あれ? すぐに開始になる訳じゃなくて、なんか開始エリアの選択って項目になったよ?


「この開始エリアの選択ってなんですかー? 草原エリアしか選べないけど、意味あるの?」


ミツルギ : あー、それはそこそこ進めてたら選択出来るようになるけど、今の時点じゃ意味はないから無視で良いよ。


「あ、そうなんですね。ミツルギさん、ありがとうございます! それじゃ改めてライオンで草原にレッツゴー!」


 そうして種族の設定と開始エリアを確定して、次の段階へ進んでいくのさ。おぉ? 光の球になってる私が動き出した!

 あ、なんか綺麗な地球っぽい感じの惑星が見えてきたよ! どんどん地上に向かって進んで行ってるねー!


「あれがゲームの舞台! なんかテンション上がってきたー!」


ミツルギ : あー、初プレイの時の心境を思い出した。テンション上がるよな、この場面。

イガイガ : 俺もテンション上がったわ。色々と設定が異質で、新鮮味が凄かったしな。

金金金 : へぇ、オフライン版の開始ってこんなんなんだ。

神奈月 : そういや金金金さんって、オフライン版はやった事ないのか?

金金金 : まぁそうなるな。オンライン版はやってるけど、ちょっとやり過ぎてVR機器のログイン制限に引っかかって、携帯端末からこれを見てる。

咲夜 : あー、そういう人もいるか。


 ほほう、金金金さんはこのオフライン版のモンエボは未プレイなんだね。他の人はプレイした事があるみたいだし、そういう意味では親近感があるよ! まぁ私はオンライン版はやってないから同じとは言えないけどねー!


 そうしている間に、舞台の惑星の大気圏に突入してどんどん地上が近付いてくる。ほほう、開始エリアが草原だから、落ちていってるのは草原なんだ!

 あ、ライオン発見! って、そのライオンに突っ込んでいったー!? え、どういう事ー!? あ、普段より目線が低くて、不思議な感じ!


<種族『ライオン』で開始します。チュートリアルを行いますか?>


「んー、習うより慣れろだし、チュートリアルはパスでいいや!」


 いつもゲームはチュートリアルは受けずに、実際にやりながら慣れていくのさー! まぁチュートリアルを見てもよく分からないだけなんだけどね。


イガイガ : このゲームでここのチュートリアルを飛ばした……だと……!?

神奈月 : 流石は期待を裏切らない、ドジっ子サクラちゃんだな。

ミツルギ : 想定の遥か斜め下を突き進んで行くなー。

咲夜 : さて、チュートリアルなし、事前情報なしでちゃんと操作出来るかが見ものだね。

真実とは何か : 過ちを経て、経験になるならばそれもまた良し。

金金金 : ん? そんなに操作って面倒だっけ? 感覚的にいけね?

ミツルギ : その辺は人によるんだけどな。ほら、今回はサクラちゃんだから……。

イガイガ : ちょっと癖のあるモンエボの操作性を、ドジっ子サクラちゃんがチュートリアルなしでどうにか操作出来るのか……。

神奈月 : ライオンは比較的操作しやすい方だけど、どうだかなー。

金金金 : よし、どんな珍妙な操作になるかを期待しても良さそうだな。


「何度目か分からないけど、皆さん、失礼じゃないですかー!?」


 チュートリアルを飛ばしただけで、ここまでものすごくボロクソに言われるとは思ってなかったよ! ふふん、ならば今のタイミングこそ、そのドジっ子認定を覆すチャンス!


「ふっふっふ、皆さん、見てろよー! この私の華麗な疾走を!」


 今の私はライオンだ! そして目の前に広がるのは壮大な草原! この草原の中を自由に駆け回り、私は私の可愛さの中にある華麗さを見せつける!

 それではいざ、ライオンで駆け出していくのみ! 操作方法は分かってないけど、フィーリングでなんとかする!


「って、あれー!?」


 思いっきり駆け出すのに成功したと思ったら、脚が絡れて盛大に転んで、勢い余って仰向けになったー!? これ、操作感が全然分かんない!

 皆さん、これが分かってたからさっきの発言だったんだー!? 軽い気持ちでチュートリアルをすっ飛ばしたのは失敗したー!

「さて、サクラ――」

「あーあー、聞こえないー!」

「何を聞かれるか分かってるからって耳を塞ぐな」

「いーやーだー! 今回は何を聞かれても絶対に答えません!」

「で、なんでチュートリアルを飛ばしたの?」

「だから、答えないって言ってるじゃないですか!」

「それじゃ代わりにこれね」

「……いつものやつですね。とりあえず中身を……って、これは読み上げたくないんですけどー!?」

「ワガママだなぁ……」

「この内容を読み上げるのを嫌がるのは私が悪いんですか!? うぅ……キャラ虐めだぁ……」

「いや、だって勝手に動いていくし……強引に抑え込んで、型に嵌めた無個性がいい?」

「それもいーやーだー! 分かりましたよ! 読みますよ、読めば良いんでしょう! 『チュートリアルをすっ飛ばすドジっ子サクラが面白いと思ったら、ブックマークや評価をお願いします!』 読み上げましたよ、これで満足ですか!?」

「という事で、次回は『第6話 戸惑う独特な操作』です。お楽しみに!」

「スルーしないで下さいよー!?」

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あっちのオンライン版は自力での電子書籍版もありますので、よろしければどうぞ。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] コメントの「おい、ネタバレするな!」「す、すまん…。」ってコメントっぽくなくない?「主は初見プレイ中だからネタバレやめよ」「」とかだと思うけど、この時代背景ではコメントが音声認識の設定…
[一言] >思いっきり駆け出すのに成功したと思ったら、脚が絡れて盛大に転んで、勢い余って仰向けになったー!? これ、操作感が全然分かんない! きっとコメント欄は 知 っ て た い つ も の って…
[一言] (満面の笑みを浮かべている)
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