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Relay:Monsters Evolve ~ポンコツ初心者が始める初見プレイ配信録~  作者: 加部川ツトシ
第12章 気分、一新です!

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第436話 エリアボスのオオカミ


 全然動く気配のないオオカミの元へ、移動開始! なんだか溜めてるっぽいし、その攻撃のキャンセルを狙うのさー!


「それじゃ、オオカミが見える位置まで移動です!」


 溜めが終わるまでに近付かないと意味がないもんね! だから、疾走は使わなくても、駆けてはいくのです!


咲夜 : さーて、これでオオカミの進化系統が分かる!

G : まぁ大体は予想は出来てるけど、違う可能性もない訳じゃないしなー。

ミツルギ : だなー。育ち方次第では、さっきの攻撃は他の進化系統の可能性もあるにはある。


「あはは、まぁ多分、私のライオンと同じ気はしますけどねー! むしろ、他の系統の進化でない方がいいです!」


 そうじゃないと、近付いても十分過ぎるほど危険だもん! どうもライオンとオオカミのスキルツリーの構成は似たようなものみたいだし、そう考えたら……どう考えても近接の方が強いよねー!?


「あ、オオカミの姿を確認です! やっぱり『巧妙なオオカミ』で、私のライオンと同じ系統の遠距離での進化ですね! エリアボスなのでLv20なのは当然ですか。とりあえず、溜めてる放電をぶっ放します!」


 ふっふっふ、放電の溜めのタイミングはいつでもいいのがありがたいよね! 力を溜めている様子のオオカミに向けて、移動中に溜めた放電が直撃!

 うふふ、今ので1割くらい削れて、溜め時間は短かめだったけどエリアボス相手だと考えたら良い感じのダメージ!


サツキ : 放電、直撃! 良いダメージだね!

水無月 : おー! サクラちゃん、このオオカミは『堅牢』が弱点みたいだよ!

富岳 : 耐久性はあまり高くない感じだな。『知恵』も弱点になっているか。


「耐久性が低めなのはありがたいですね!」


 オオカミの弱点分析の内容を見た感じ、弱点になってるのは『堅牢』と『知恵』! そして『屈強』と『俊敏』は、スキル基準では弱点にはなってるけど、ステータス基準では弱点になってないから要注意!

 『生命』はステータス基準では弱点だけど、スキル基準では弱点じゃないから警戒が必要かも!?


「それじゃ『狼の雄叫び』とやらを封じていきましょう! 『咆哮』! ……え? 赤い表示が消えただけです?」


 待って、待って、待って!? 今の咆哮で効果が消えたの、『狼の雄叫び』じゃなくて『威嚇』なの!? あ、でも萎縮にはなってて、溜め自体は止まった?


「これ、キャンセルは出来たんですかねー!?」


 うがー! ここで溜め攻撃をキャンセルするのが目的だったのに、上手くいったのかが分かんないよ!? まさか、『威嚇』の方がキャンセルになるとは思わなかったもん!


ミツルギ : あー、そうか。複数のスキルが発動してたら、どれがキャンセルされるかはランダムだっけか。

ミナト : 狙った効果を、『咆哮』ではピンポイントで打ち消しは出来ないんだよねー。

咲夜 : 今のは運が悪かった!

真実とは何か : それが真実なのである!

富岳 : まぁ行動不能なタイプの状態異常になれば、溜め自体はキャンセル出来ないが、遅延させる事は可能だぞ。


「そういう仕様があったんです!?」


 ぎゃー!? これ、予定が狂っちゃった気がする!? でも、行動不能になる状態異常が有効なら、これがいけるはず! まだ、私の攻撃は終わらないよ!


「だったら、出し惜しみは一切無しでいきます! 『雷纏い』!」


 ふっふっふ、予定は少し狂ったけども、それでも私にはこれがあるのさー! 『知恵』が弱点なら麻痺は普通に入るし、2分間は一方的に攻撃出来るし、その間に仕留めればいいだけ……。

 

「って、ちょっと待ってください!? オオカミのHPがなんか全快してるんですけど、これってなんでです!? 『爪撃』『双爪撃』!」


 うがー! HPを減らしてもすぐに回復されていってるよ!? これ、なんで!? あ、でもこの回復の感じって、もしかして……?


金金金 : この回復って、もしかしてサクラちゃんが少し前に解放した『胃袋拡大』系の効果か?

ミツルギ : そうなるな。勝手に消費するから、状態異常になっていても回復してくれるという。

神奈月 : スキル基準では『生命』は弱点になってないし、この回復量だと『胃袋拡大Ⅱ』は確定?

富岳 : おそらくな。まぁここまでの攻撃でほぼ使い切ったはずだろうし、萎縮と麻痺の間にはこれ以上回復される事はないだろう。


「あ、やっぱりあれの効果なんですね! ともかく、ひたすら攻撃あるのみです! 『連爪』『連爪撃』『爪刃乱舞』!」


 自分で使う前に、違った形で効果を見る事になっちゃった!? というか、むしろ今まで全然見かけなかったもんだねー? んー、ただ遭遇してないだけか、私が気付いてなかっただけなのか、どっちなんだろ?

 まぁそれはどっちでもいいや! ひたすら連続攻撃だー! もう回復分を使い切った状況なら、後は普通に削ればいいだけなのですよ! うりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃー!


サツキ : サクラちゃん、怒涛のひっかき攻撃!

水無月 : どんどんやっちゃえー!

いなり寿司 : このオオカミ、近接でも戦える構成になってるみたいだし、エリアボスな事も考えれば麻痺で完封を狙う方が安全か。

咲夜 : 思いっきり近接と遠距離の両方で戦える個体だったしな! それに『狼の雄叫び』の溜めもまだ続いているし!

ヤツメウナギ : 溜めが終わる前に、倒し切るのが最善だろうなー。

富岳 : 初手からの盛大な遠距離攻撃だったから、もっと器用に偏った構成かと思ったんだが……まぁこういう時もあるか。

チャガ : 遠距離からの奇襲のパターンだと、器用以外があまり育ってない事も多いが、まぁ必ずしもそうなる訳でもないという事だな。


「え、そういう傾向があったりするんです? 『強牙』『体当たり』!」


 引っ掻き終わったから、噛みついてから体当たりで吹っ飛ばす! ふふーん、今のでHPは半分まで削ったよ!


「エリアボスだけあってHPは普通より多めな気はしますけど、それでも耐久性は高くないのでどんどん削れますね!」


 ふっふっふ、昨日のエリアボスのカメとは倒しやすさが雲泥の差だよ! まぁ咆哮と雷纏いの効果が大きい気もするけど、それは私の力なので問題なーし!


ミツルギ : やっぱりぶっ壊れてるよな、オフライン版の雷纏い……。

イガイガ : 最強の一角を担うスキルなだけはある。オンライン版で多少の弱体化はされてるけど、まぁそれでも電気は強いしな。

ミナト : 麻痺に限らず、動きを封じる系統の状態異常はどれも強いしねー。どんなゲームでも、この辺は相当強い手段になるか、逆に全く使えない手段になるかの2択だよね。

G : あー、確かにそれはあるな。状態異常は、優秀か無能か、両極端に分かれるよな。


「ボス戦でも状態異常が効いて、完封ってゲームもありますもんね! まぁ、まさしく今の状態ですけど! 『振り回し』!」


 これまでも実感はしてたけど、モンエボは間違いなく状態異常が強いタイプのゲーム! まぁ敵が使ってくるのも痛いけど!

 とりあえず吹き飛ばした先まで移動して尻尾を叩きつけたとこで、色々と再使用時間も過ぎてきたね。ふふーん、1体相手なら再使用時間が回り切るのですよ!


神奈月 : 逆に、ボスにはどんな状態異常も効かずに、状態異常の存在意義が問われるのもあるよな。そういうゲームに限って、妙に敵が使う状態異常が強過ぎるっていう。

イガイガ : あー、ガード不可な即死技を連発してくるボスとかなー。

咲夜 : あるある。専用の耐性装備を用意してこないと、無茶苦茶苦戦するやつ。


「あー、毒が強力なボスに毒殺されまくって、毒無効の装備を揃えるために金策とかした覚えがありますねー! 『爪撃』『双爪撃』!」


 ふっふっふ、『狼の雄叫び』とやらのキャンセルに失敗して焦ったけども、オオカミの残りHPは3割ほど! これなら、雷纏いの効果時間中で仕留め切れるかも!


サツキ : サクラちゃん、後3割だー! このまま一気に仕留めちゃえー!

水無月 : 仕留めちゃえー!


「はい、そのつもりですよ! 『連爪』『強牙』『体当たり』!」


 むぅ……『連爪撃』と『爪刃乱舞』で爪での連撃を繋げたかったけど、微妙に再使用時間が間に合わず! まぁ威力が高い分だけ、再使用時間も長めだから仕方ないのかな? それでも威力は足りてるから問題なーし!


「それじゃこれでトドメです! 『噛みつき』!」


 あ、微妙に削り切れなかった!? ……うん、まぁそういう事もあるよね! とりあえず咥えたまま……あ、良い感じに近くに岩があったね! オオカミの首に噛みついたから、その状態から、オオカミの頭を岩に向けて……えいや!


<成熟体を撃破しました>

<進化ポイントを2獲得しました>

<エリアボスを討伐しました>


<サクラ【巧妙なライオン【雷】】が成熟体:Lv20に上がりました>

<基礎ステータスが上昇します>

<進化ポイントを4獲得しました>


「ふぅ、エリアボスの『巧妙なオオカミ』の討伐完了です! なんか、弱かったですねー!」


 でも、結構な達成感! うふふ、そろそろ遭遇しない事もあるかもしれないって考えてたエリアボスを完封勝利なのですよ!


咲夜 : ぶっちゃけ、雷纏いのおかげだけどな!

こんにゃく : まぁある意味、完封出来て当然?

G : 麻痺が無ければ、もっと苦戦してただろうしなー。

真実とは何か : 間違いない真実なのである!

いなり寿司 : まぁ雷纏いで完封できるのは良いんだが……トドメと宣言したら、ちゃんとトドメは刺そうぜ?

神奈月 : トドメと言った攻撃では仕留め切れずに、追加の攻撃で仕留めてるもんなー。同じような事、ちょいちょいあるし。

サツキ : まぁそういう事もあるよ!


「……あはは、まぁそれでも勝ちは勝ちですから!」


 そこはスルーして欲しいけど、スルーしてくれなかったよ!? でも、その後ちゃんと仕留めてるから大丈夫! そこから逆転で負けてたら流石に恥ずかしすぎるけど!


「エリアボスのオオカミ、撃破完了です!」

「おー、お疲れ様」

「いやー、今回のは弱かったですね!」

「まぁ一応は完封だったしね」

「……その一応っていります?」

「いるねー。あくまで完封出来たのは結果論だし?」

「むぅ……そう言われるとそうなりますか」

「エリアボスは舐めてかからない方がいいからね。実際に何度も今まで死んでる訳だし」

「……確かに何度か殺されてますもんねー。でも、全部勝ってきてますよ?」

「それはそうだけど、ずっとそれが続くとは限らないからね」

「そんなのが今後出てくるんです!?」

「……サクラが変な育ち方をしてるから対処に手段が地味にあっただけで、既にライオンでは倒すのが困難なのもいるからね? ほら、空を飛ぶのとか、普通は対処は難しいし」

「あ、確かにそれもそうでした!? 雷への適応進化は偉大ですね!」

「まぁ結論としてはそうなるんだよね。さて、次回は『第437話 森林深部での目標達成』です。お楽しみに!」

「ふっふっふ、エリアボスは倒しましたもんね!」


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― 新着の感想 ―
[一言] 『これでとどめだ』と、言ってからの、プラス一回の攻撃は、サクラの固定パターン………………(笑)
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