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Relay:Monsters Evolve ~ポンコツ初心者が始める初見プレイ配信録~  作者: 加部川ツトシ
第10章 成熟体への進化です!

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第359話 乱戦開始!


 ふふーん! ただの偶然だけど、進化ポイントをピッタリ使い切った! 色々とスキルも増えたし、徐々に夜明けになってきてるし、今日の配信はもう20分くらい! なんか時間が経つのが早かったねー。


「さーて、そんなにもう配信時間も残ってないですし、色々と新しいスキルも増えたので、盛大に暴れたいと思います!」


サツキ : サクラちゃん、大暴れ開始!

ミツルギ : あー、そういや乱戦用にスキルを増やしたいって話だったもんな。

神奈月 : という事は、これから乱戦開始?

咲夜 : 今日は死んでないけど、これで死ぬか!?

G : 死ぬノルマ達成か。


「いつの間に死ぬのがノルマになってるんです!? いえ、確かに死にそうな気はしますけど!?」


 『縄張り』を使うつもり……って、あー!? まだ始めるつもりじゃないのに、発動しちゃった!? 私を中心にして風が吹いていって、縄張りの展開が完了したよ!

 マップを見たら、赤い印が沢山! わー!? 大量の敵が一気にこっちに近付いて来てるー!?


金金金 : 縄張りが発動! 何故か驚いている狐っ娘アバター。

いなり寿司 : ここで縄張りか!? でも、誤発動っぽい?

ヤツメウナギ : 発動する意思がなければ発動はしないから、そもそも使うつもりではあったっぽいけどな。

こんにゃく : なるほど、元々そういうつもりでの乱戦か。

G : これは、やっぱり死ぬノルマは達成だな。

サツキ : サクラちゃん、ファイト!

富岳 : まぁ少しはLvは上がっているし、全ての敵が襲ってくる訳でもないから、多少は大丈夫だろう。……襲ってくる方が多いだろうから、危険ではあるがな。


「まぁ発動したものは仕方ないので、これから乱戦開始です! 『見切り』『看破』!」


 いつの間にか効果が切れてたから、この2つは再発動! 『弱点分析』は個別に詳細を見てる暇はないから今回はなしで!


「って、わっ!? あ、そういえば近くに2体いたんでした!?」


 Lv3の雄健なカマキリが切りかかってきたよ!? 見える位置になってたみたいで、見切りの効果が出てきたから慌てて飛び退いて回避!

 近くにいたはずのもう1体は……私の後ろにいるみたいだけど、そっちは私から離れていってる? うーん、どうも私のライオンよりもLvは低かったみたい。まぁそれはいいや!


「ちょっと敵が集まってきて欲しいので、カマキリを相手にしながら待ちましょうか! 『放電』『放電』『放電』!」


 『雄健な』は屈強系統なんだから、堅牢を強化した状態でも出来るだけ攻撃は受けないように立ち回るのみなのですよ! 少し距離を取りつつ、放電を連発なのさー!


水無月 : おー! 放電の威力が凄い事になってるね!

ミツルギ : 『弱点分析』は……まぁ敵の数が多いと情報過多になりそうだし、無くてもいいか。てか、器用のステータスが凄い事になってるだろうな。

ミナト : 素で300越えだから、今の状態だと450は超えてるだろうしねー。放電だけでも結構な威力になってるはずだよー。


「どうもそうみたいですねー! 『放電』『放電』『放電』!」


<成熟体を撃破しました>

<進化ポイントを2獲得しました>


「なんというか、あっけないくらいにカマキリの撃破完了です! 堅牢が低かったんですかねー?」


 私の器用のステータスが縄張りで超絶強化されてるのもあるんだろうけど、それでもこんなにあっけなく倒せるとは思わなかった! 1体ずつだと、縄張りの効果があればこんなに楽勝なんだね!

 まぁその代わりに、縄張りの範囲内にいる敵と全て交戦状態になる訳だけど……思ってたよりも、集まってくるのが遅いねー?


「もっと勢いよく集まってくるかと思ったんですけど、意外とそうでもないです?」


ミツルギ : サクラちゃん、『畏怖の気迫』は移動速度の低下効果もあるからな? 逃げる速度を落とすだけでなく、近付いてくる速度も落とすからな?

富岳 : 早く集めたいなら、既に交戦状態にはなってるから、『畏怖の気迫』を一度オフにしてしまえば早いぞ?


「あ、そういうのもあるんですね! それじゃ手早く集めたいので、そうしましょう! 『畏怖の気迫』オフで!」


 うふふ、そういう使い方も出来るんだ! ある程度近付いてきてから、オンに戻せば――


「って、一気に早くなり過ぎじゃないですかねー!? 『畏怖の気迫』オンで!」


 露骨にマップで見えてた敵の動きが変化し過ぎて、焦ったよ!? 思った以上に『畏怖の気迫』での移動速度の低下効果が凄かったみたい! ……あんまりオンオフを繰り返し過ぎると効果が薄くなるはずだったし、その辺は気を付けないとね!


金金金 : 慌てる狐っ娘アバター。なるほど、格上の敵に使う場合はこんな感じなのか。

いなり寿司 : すぐにオンに戻したからいいけど、オフにしたままならあっという間に群がってくるからなー。富岳さん、分かってて言ったろ?

富岳 : まぁな。でもオフの仕方も分かってるんだから、どうにか対処出来ただろ?


「富岳さん、わざとだったんです!? いえ、まぁ確かにどうにかなりましたけども! わっ!? わわっ!?」


 比較的近くにいた敵はもうすぐ近くまで来てるし、投擲の小石はもう飛んできてるけど! えっと、1発目の攻撃には攻撃頻度低下の効果は出なかったはずだから、安全性を考えるなら最初の方はひたすら攻撃を避けた方が良いよね!


「ちょっとこれで回避に専念します! 『疾走』!」


 敵を集めて耐えるつもりではいるけど、耐えきれない攻撃量にしたら意味ないもんね! 近付いてきてる敵の1撃目は出来るだけ避けて、攻撃頻度が落ちる2撃目からでやるのですよ!


サツキ : サクラちゃん、逃げる、逃げる、逃げるー!

咲夜 : 乱戦するんじゃなかったのか!? なんで逃げ回ってる!?

ミツルギ : なんか今回はかなり戦略的に動いてるな?

ミナト : みたいだねー。この感じだと、集めた敵の頻度の落ちた2撃目で『堅守の構え』を使う気かな?

G : 1体辺りのダメージ量を抑えつつ、全体としてのダメージで強化効果を増すつもりか。なるほど、それはいいコンボだぞ。

富岳 : スキルの組み合わせで、相乗効果が発揮するパターンだな。

神楽 : ちょっと思ったんだけど、『縄張り』のステータス強化と、『堅守の構え』の強化効果って重複するの?

富岳 : あぁ、重複するぞ。結構なリスクもある戦法だが、上手く嵌れば凶悪な火力が出る。

神楽 : おー、そうなんだ! それはいいね!


「ふっふっふ、私の考えてた作戦は有効みたいですね! でも、これ、移動速度が上がり過ぎて結構厳しいですね!?」


 うがー! 実際に動いてみて分かったけど、マップで敵の位置を把握しつつ、全力で駆けながら、見切りの効果に合わせて回避とか無茶苦茶だー!?

 うぅ、少なからず避け切れずに攻撃も当たってるし、そんなに長時間は無理そうだよ! というか、避けたつもりが避け切れてない攻撃が多いんだけど!?


「避けたつもりの攻撃が避けれてないの、なんでですかねー!?」


ミツルギ : それはまぁ、ライオンが大きくなってて回避範囲が変わってるからだな。少し前にも言ったような気はするが……。

ミナト : 1対1だとあんまり意識せずに済んでたのが、乱戦になって悪影響が思いっきり出てきたみたいだねー。


「そういえばそうでした!? でも、こんなタイミングで実感するようにならなくてもいいんじゃないですかねー!?」


 進化してライオンが大きくなってるのは分かってたはずなのに、特に問題らしい問題が無かったから全然気にしてなかった!? うぅ、こういうタイミングで実感したくなかったよー!

 うがー! これ以上は回避し切れそうにないし、もう結構な数の敵が集まってきたし、作戦の実行開始なのですよ! 堅牢を強化した効果が出てるのか、ダメージは思ったほどじゃない! 数があればそれだけ危険だけど、死なない程度に耐えきってね!


「それじゃ作戦開始です! 『雷纏い』『堅守の構え』!」


 ふっふっふ、あとはどんどん攻撃してきて勝手に麻痺していってくれればいいのですよ! 遠距離攻撃もどんどん飛んできてるから、これでも『堅守の構え』での強化効果が得られるはず!


いなり寿司 : お、そうきたか!

咲夜 : 『雷纏い』も併用すんの!?

ミツルギ : おー、これはいいコンボだな!

富岳 : そういえばこの2つは同時発動が可能な組み合わせか。これなら近接攻撃は相当減らせられるな。

ミナト : 全く穴がない訳でもないけど、これはいい作戦だねー! サクラちゃん、頑張れー!

サツキ : サクラちゃん、いっけー!


「はい! さー、どこまでの強化効果を得られますかねー?」


 強化効果の『威力強化』は、耐えてる間に受けたダメージに応じてパワーアップだもんね! 最大強化になるのはHPが95%減る事って言ってた気がするけど……発動前に5%は減ってるから、もう絶対に無理!

 確かHP半減で強化段階がⅢで、強化効果50%だったはず! 現実的に狙うのはそこだよね! それ以上はHPが減り過ぎて、死んじゃうからー! ともかく、どんどん敵が攻撃してきて狙い通りに麻痺していってるから、このままいっちゃえー!


「私が死ぬのってノルマになってるんです?」

「ノルマにした覚えはないけど……結果的に、死んでない日はないような?」

「そう言われると、死んでない日に覚えがないですね?」

「もうこれからはノルマでも良いんじゃない? ほら、今日の分でも死にそうだし?」

「確かに死ぬとは思いますけど、それがノルマっておかしくないです!?」

「そう期待されているんだよ、サクラは」

「そういう期待は欲しくないんですけど!? 私に死なずに頑張れという方はブックマークや評価をお願いします!」

「今まさに死ぬのを前提にした動きを始めてから言っても説得力がなぁ……」

「無駄に死ぬ気はないですけど!?」

「それでも死は避けられない運命! さて、次回は『第360話 新スキルの活躍』です。お楽しみに!」

「……次回のタイトル的に、このまま耐えきれずに死ぬのだけは避けられそうです!」

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あっちのオンライン版は自力での電子書籍版もありますので、よろしければどうぞ。

最新巻はこちら!
電子書籍版『Monsters Evolve Online 〜生存の鍵は進化にあり〜』第20巻

これまでの第1巻〜第19巻はこちらから。
電子書籍版『Monsters Evolve Online 〜生存の鍵は進化にあり〜』シリーズ
― 新着の感想 ―
[一言] 今回のノルマは次の話かな?←マテ 体がおっきくなった事の実感をいまいち出来てないサクラ、大変(//▽//)
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