第293話 9回目の配信
18時になったから、今日の配信を始めていくのさー! 昨日はほぼ木の育成は出来なかったけど、その分ライオンで進化ポイントは稼げたもんね!
「それでは今日もモンエボの配信プレイ、開始です!」
という事で、ライオンを選択してゲーム内に移動! 目的地の始まりの森林の東端には到着済みだから、すぐに新たなエリアへと進出が出来るのです!
水無月 : 今は夜だー!
ミツルギ : 夜になったばっかだし、今日の配信はずっと夜だな。
イガイガ : だなー。さて、新エリアへの進出からか。
咲夜 : 昨日の実況外のプレイを見てたら、辿り着くかどうかヒヤヒヤした!
「……そこは私もヒヤヒヤしましたね! なんとかなりましたけど!」
うん、本当に間に合ってよかった! 木の育成よりも先に、ライオンの方で目標達成を優先して正解だったよ! そうじゃなかったら、最後に威嚇と疾走でただ走るだけの光景をここでやる事になってたもん。
「まぁ何はともあれ、無事に目的地には辿り着いていますから問題なしですね! それじゃ新エリアに出発です!」
結果良ければ全て良しって事で、新エリアへ出発だー! 目指せ、今日中に未成体Lv30! 予想通りなら、そこで次への進化になるはず! 多分! おそらく! そうだと良いなーという希望を込めて、前へと進む!
<『始まりの森林』から『名も無き高原』へとエリアが切り替わりました>
<規定条件の達成により『始まりの森林』のエリア名が変更可能になりました>
「おぉ、次のエリアは高原ですか! わぁ、相当拓けてますね! ここは走りやすそうです!」
夜だからどうしても見通しは良いとは言えないけど、それでも一面に草原が広がってるのが見える! でも草原エリアと違って平坦ではなさそう?
「丘陵エリアの起伏を抑えた、少し傾斜のある草原エリアって感じですかねー?」
私としての印象はそんなところ! つまり、動きやすい場所って事なのさー! ふっふっふ、ここなら相当楽に進めそう!
水無月 : そんな雰囲気だねー!
富岳 : まぁエリアの地形的な特徴はそんなもんだな。遮蔽物は少ないが、その分だけ機動力は活かしやすい場所だ。
ミツルギ : 今は夜だからちょっと分かりにくいが、南側の高い方からエリア全体を見渡せば絶景だぞ。
「おぉ、それはいいですね! うーん、そうなると夜なのがちょっと残念です……」
何となくでも良さそうな景色な気がするから、それが見えない時間帯なのはガッカリ……。うーん、少し戻って時間を飛ばして昼にしちゃう?
あ、でもその場合って危険じゃない? 予想通りなら、下手すれば敵の進化が発生しちゃうんじゃ!? 進化階位が違うとほぼ詰みみたいだから、それはなーし! 却下、却下!
金金金 : 何かを悩んだ結果、振り払うように動く狐っ娘アバター。
咲夜 : 何を悩んだ……って、もしかしてあれかー!
ミナト : 咲夜さん、それ以上は言っちゃ駄目だよー。サクラちゃんも大体察してるような感じだけど、その先を言ったらネタバレの一線を超えるからねー。
咲夜 : ……ですよねー。
サツキ : そんなサクラちゃんへ、良い事を教えようじゃないですか! 上を見上げてごらん!
「……上ですか? わぁ! 凄い星空じゃないですか!」
この光景、凄いね! 周りに灯りが何も無いから、星空が良く見える! そっか、夜は視界が悪くて動きにくいと思ってたけど、夜ならではの景色もあるんだ!
水無月 : わぁ! これ凄いね!
ミナト : サクラちゃん、『夜目』をオフにしたいって思ってみるか、スキルの一覧から『夜目』を選択してみてごらん。それで夜目を切れば、もっと凄いよ。
「あ、そういえば夜目はオフに出来るって話でしたっけ!」
確か後からのアップデートで修正されたとか聞いた覚えがあるね。よーし、それじゃ夜目はオフになって下さい! ……あ、切れた。
「わっ! 更に星がよく見えますよ!」
わー! さっきまでよりも桁違いに迫力が出た! これは……うん、凄い光景! おじいちゃんの家で星空を見た事はあって、その時でも凄かった。それでも、ここまでじゃなかったよ。
なんというか……圧巻な光景! 開始早々だけど、これは今日の絶好のサムネイル候補だよ! スクショを撮るぞー! ……うん、撮れた!
「夜は夜で良いものですねー! でも月は無いみたい……いえ、違うみたいですね? 雲で隠れてる感じですか」
むぅ、折角の満天の星空かと思ったら、そうでもなかったよ。今さっき私が見てた北の方には雲はなかったけど、南の方を見てみれば地味に曇天模様……。
ミナト : あらら、これは荒れそうな感じの嫌な雲だねー。
サツキ : 良い星空なのに、折角の月を隠すなー!
富岳 : まぁ悪天候を引く時は、どうしても引くからな。
こんにゃく : おーっす! あぁ、天気が悪くなる兆候か。
ミツルギ : 絶対に悪くなる訳でもないけど、その辺は警戒しといた方がいいな。
「むぅ、天候が崩れるのは考えてなかったですね……。まぁある程度は仕方ない気がしますけど……」
根本的に私のライオンは雷に打たれまくって適応進化してるしねー。明確に恩恵を受けているから、悪天候への文句は言いにくい!
まぁ天候が崩れる前に良い星空のスクショが撮れてよかったかも! うん、ここは前向きに考えていこー!
「あ、そういえば私のライオンって、今の状態で雷に打たれたらどうなるんです?」
サツキ : それは知りません!
咲夜 : 知らないのに、なんで一番にコメントした!?
いなり寿司 : まぁ、そこはサツキさんだからだろ。
こんにゃく : それは確かに。
ミナト : えーと、真面目に答えるなら、サクラちゃんのライオンには雷は効かないよー。そういう風になるように進化してる状態だからね。まぁそんな機会、殆ど無いけど。
富岳 : まぁあの雲が雷雲とは限らんしな。
G : 普通の雨の方が多いし、こっちに来ない可能性もあるからなー。
「あ、そうなんですね? まぁ雷が落ちても意味がないなら、雷雲である必要もないですよねー!」
雷の適応進化をしたいのならここで雷雲が出てくるのはラッキーな気もするけど、私のライオンには関係なーし! 根本的にあの雲がこっちに来るかさえ不明なら、これ以上は実際に天気が崩れてきてから考えよう!
「さーて、それじゃ高原エリアを進んでいく前に『始まりの森林』のエリア名を変えちゃいましょう!」
ふふーん、これはやっておかなきゃいけないやつ! 多分、木とライオンでの始まりの森林は別な場所の気はしてるけど、これでそれが確定するもんね!
いなり寿司 : さて、今回はどういう名前になるか!
水無月 : ワクワク!
イガイガ : 昨日の配信的には……ハチミツか?
咲夜 : お菓子ルールへと戻ってくるのか!?
G : ハチミツ単独ってお菓子か……?
ヤツメウナギ : それは違う気がする?
「ふっふっふ、今回は既に考えてあるのです! ハチミツじゃないですよー!」
今日は色々と大変だったから考える余裕は無かったんだけど、昨日の実況外のプレイの最中に考えてたもんね! ……威嚇と疾走で、移動のみになって暇だったから頑張って考えてただけだけど!
サツキ : 既に決まってるんだ!
ミツルギ : お、どんなのだ?
「それじゃサクッと変えちゃいますねー!」
という事で、エリア名の変更画面を開いて、手早く決めた名前を入力。そして決定だー!
<『始まりの森林』から『光湖の森』へと変更しました>
「イメージとしてはあれですね! 昨日のアーカイブのサムネイルの光景です!」
『再誕の道標』を湖に設置した時に光ったのをモチーフにしてみたのですよ! 単純に『再誕の森林』にしようかとも思ったけど、折角自分で考えて付けるんだから少し捻ってみた!
ミナト : 光る湖のある森林かー。うん、良い感じだね!
G : 今までの手抜きな名付けとは桁違いだな。
富岳 : 確かにな。
いなり寿司 : 正直、もっと変なのが出てくるかと思った。
ヤツメウナギ : そこは同感。
イガイガ : 気持ちは分かる!
「変なのが出てくるって失礼じゃないですかねー!?」
これでも結構考えたんだもん! 今までのは手抜きなのは間違いないけど、今回は手抜きじゃないもん!
サツキ : 失礼な事を言う人たちは放っておこー! これで癒しスポットの『光湖の森』が誕生だー!
ミツルギ : だなー。天気が崩れるかは運次第だけど、それがどうなるか分からないし、早めに動いておいた方がいい。
チャガ : 今のうちの方が動きやすいのは間違いないしな。
「それもそうですねー! それでは高原エリアの探索開始です!」
ふふーん、天気が崩れる可能性があるんだったら、その前に動いておいた方が良いのは間違いないよね。さーて、探索しながらLv上げと進化ポイント稼ぎを頑張っていこー!
「ふっふっふ、今回は真面目に考えたエリア名にしましたよ!」
「はいはい、えらい、えらい」
「扱いが思いっきり雑じゃないですかねー!?」
「……さーて、今日はお知らせがあるからそっちにいこうかー!」
「思いっきり話題を逸らさないでくれませんかね!? というか、お知らせって何です!? はっ!? もしかして私の方の電子――」
「あ、ごめん。サクラ自身は割と本気で関係ないお知らせ」
「それをここでするのは酷くないですかねー!?」
「サクラ自身には関係なくても、作品としては関係あるからね」
「……それってあっちのお知らせって事じゃないですか!?」
「まぁそうなる。という事で、kindleでの電子書籍版『Monsters Evolve Online 〜生存の鍵は進化にあり〜』の第1巻、今から1月4日17時まで無料キャンペーン実施中! ……多分この日程で合ってるはず」
「……それ、無料で良いんです? というか、多分ってなんでです?」
「初めてやるのと時差があるのとで、ちょっと自信がなくてね……? 永続で無料にする訳じゃないし、新規読者さんは大事なんだよ? 既存読者さんも大事だけどさ」
「まぁ確かに新規さんは大事ですよねー!」
「という事なので、よろしければどうぞ! 詳細は活動報告に載せていますので!」
「……思いっきり宣伝に乗っ取られましたよ! 今度あっちにこっちの宣伝に乗り込んでもいいですかねー!?」
「……それはどうだろ?」
「うがー! 私のあとがき欄の乗っ取りに賛同という方はブックマークや評価をお願いします!」
「何を言い出してんの!?」
「これくらいさせてもらってもバチは当たらないと思います!」
「……えぇー。……さて次回は『第294話 高原エリアの探索開始!』です。今年最後の更新をお楽しみに!」
「あ、次でそうなるんですねー。まぁ私はいつも通り頑張りますよー!」