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第233話 渓流での川下り


 ふふーん、倒木に乗って川下り開始ー! もう今は他の事はどうでもいいのですよ! とりあえずライオンで倒木の上に立ったまま水を掻くのはやりにくいから、木にしがみつく感じで!

 この川下りで、マップ機能が解放されたらいいなー? そしたらどの辺にランダムリスポーンをしたかが分かるもんね!


「おぉ、流れに乗り始めました! それじゃ川下り開始です! いやっほー!」


 わーい! ちょっとずつ勢いが付き始めてきたし、このままどんどん勢いを増していけー!


金金金 : 無茶苦茶楽しそうな狐っ娘アバターの笑顔!

ミナト : あはは、サクラちゃんってこの手の絶叫系は好きなんだねー。

イガイガ : VRゲーム全般的に言えるけど、その手のものが好きな方がより楽しめるよなー。

ミツルギ : まぁ現実じゃ危険で出来ない事も出来るしな。

サツキ : そうだよねー! でも、絶叫系が駄目でも楽しめるよ! まったりのんびりとも過ごせるからね!


「そうですよねー! 色んな楽しみ方があって良いのですよ! いっけー!」


 リアルじゃ気軽に出来ない事も、ゲームの中だから簡単に安全に出来るもん! ふっふっふ、勢いがどんどん付いて速度が上がってきたよ! あ、この辺の場所はさっきまでこの倒木を探して歩いてきてた場所っぽい!


「わっ! わわっ! 更に一気に速度が上がりましたねー! いぇーい!」


 いやっほー! どんどん加速していっけー! あはは、速い、速い! なんか看破で川の中の魚とかもチラホラと見えてるけど、今はそんなものは無視なのさー!


富岳 : 岩にぶつかると少なからずダメージはあるから、一応身構えは使っとけー!

チャガ : 岩にぶつかっても死にはしないけど、身構えを使った方がキャラの動きが固定されて落ちにくくなるからな! 単純にダメージも減る!

水無月 : おー! そうなんだ!

咲夜 : そんな使い方あったのか!?

いなり寿司 : この手の遊び方は、やらない人は全然やらないからな。知らない人は知らない類の小技だぞ。


「わっかりましたー! 『身構え』!」


 別に岩にぶつかって盛大に投げ出されるのも楽しそうではあるけど、それはとりあえず1回目を流れ切ってからにしよう! 今はそのまま流れ切れるようにしておくのさー!


「わっ! あ、ちょっと滝みたいに……きゃー!」


 あはははは! 岩と岩の落差で滝みたいになってるとこに差し掛かって少しの浮遊感があった後に着水して、更に勢いが増していくよ! 身構えを使ってなかったら今ので投げ出されてたかも! 


「わっ!? わわっ!? きゃー!」


 あちこちにある岩に倒木が当たって、グルングルンと何度も向きが変わっていく! あはは、全然喋ってる余裕がないけど、これは楽しいよ!


「いぇーい! いやっほー!」


 どんどんいっけー! あはははは! また一気に速度が上がった!


いなり寿司 : 無茶苦茶テンション高いな!?

石突 : うおっ!? リアルタイムを見に来たら、ハイテンションで川を下ってる!? あ、リアルタイムは初見っす!

ずっと寝ていたい : こんばんは……って、なんか楽しそうなんだけど!? え、こんなことできるの、このゲーム!?


「石突さん……わわっ!? わっ!? わっぷっ!?」


 初見さんが来たから挨拶しようと思ったけど、ここまででで一番高さのある部分から落下して少し水の中に浸かった!? わっ! すぐに流されて向きは戻ったけど、喋り損ねたよ!?


ミナト : 今はサクラちゃんがまともに喋れる状態じゃないから、少し待ってあげてねー!

石突 : お、おう。確かに、これは喋れそうにないな。


 えっと、確か石突さんって昨日SNSでチラッと名前を見たような覚えがあるような? うーん、これはこれで楽しいんだけど、配信としては喋れてないのはちょっと駄目な気もする! 1回くらいは大目に見て……わわっ!?


「ぐふっ! あー、打ち上がっちゃいましたねー! 」


 大きな岩に乗り上げて動きが止まったから、川下りはここまでだね! 身構えも丁度効果が切れたしねー! 途中でちょいちょいダメージを受けてたし、最後ので盛大にダメージを受けたけど、楽しかったから問題なし!

 さてと、止まったからにはちゃんと挨拶をしていこー! 文字だけのコメント全てには反応出来ないけど、それでも音声ありでコメントしてくれてる人には出来るだけ反応しておきたいしね!


「石突さん、私のモンエボの配信プレイへようこそー! ずっと寝ていたいさんも……なんか呼びにくいので寝てたいさんでいいですか?」


石突 : おう、よろしく!

ずっと寝ていたい : それでいいぞー!

真実とは何か : 同じ略称持ちが増えたのが、真実なのだ!

こんにゃく : 名前なのかという疑問もあるけどなー!

G : 食べ物がいう事か!?

いなり寿司 : アルファベット1文字に言われるのは何か間違ってる気が……。

咲夜 : もうその辺は五十歩百歩だよ!


「それじゃ寝てたいさんで呼ばせてもらいますねー! 名前は別に好きなもので良いと思いますよー! 私だって単純な名前ですしねー!」


 サクラって名前、割とありふれてるもんね。普通に桜の木が由来だし、他の人を不快にさせるような名前でなければ食べ物でもアルファベットでも別にいいと思う!


石突 : それにしても、このゲームはやった事ないんだが……すげぇな。川下りが出来るとは思わなかったぞ。

ミツルギ : お、未プレイの人か。

神奈月 : 石突は果たして、食べ物の一部なのか……。

石突 : その話題続くのか!? いや、俺の場合はキノコの部分じゃねぇからな!? 

ミナト : キノコじゃないなら、建物の土台か、刀剣や槍の柄の端かな?

石突 : そう、刀剣や槍の柄の端の部分! って、建物の土台もあんのかよ!

神奈月 : なるほど、そこか!

イガイガ : なんだかモンエボ未プレイの人が見に来るのが増えてきたなー。

サツキ : なんだかんだで話題になってたもんねー!

富岳 : まぁ確かにな。


 元凶の姉さんだけはそれを言っちゃ駄目な気がするけど、逆に堂々と話題に出す方が変に疑われなくても済む? うーん、その辺は分からないけど、ここで私がツッコむと駄目な事は分かる!

 それにきっかけはなんであれ、私の配信に興味を持ってきてくれたのなら無下にはしないのですよ! 『立花サナ』の妹として色眼鏡で見られさえしなければそれでいいのさー!


「初見さん、大歓迎ですよー! 石突さん、楽しんでいって下さいねー! あ、音声無しのコメントの方々、流石に全てに目を通しながらプレイは出来ないのは申し訳ないです!」


 一応表示にはしてるんだけど、もうそれを見るのに専念しなきゃいけないくらいの表示範囲になってるし、プレイしながらじゃまともに見れないんだよね。昨日あたりから音声無しのコメント量は増えてるし、配信が終わったら軽くでいいから目を通しておいた方が良いのかな?


富岳 : まぁそこら辺は仕方ないだろ。

イガイガ : それこそ、ゲーム内の通知すら見落とすんだからな……。文字だけのコメントを追いながらだと……うん。

咲夜 : 大惨事になる予感しかしない!

いなり寿司 : 死にまくるだけで何も進まない配信になりそうだ。

ミツルギ : 死にまくるのは今更だけど、流石に何も進まないのはなぁ……。

サツキ : 反応が欲しければ、音声コメントにすればいいだけだから問題ないよ!

ミナト : 自分の声そのままが嫌なら、合成音声だって用意はされてるしねー。


「死にまくって何も進まないとかちょっと失礼じゃないですかねー!? まぁ、あんまり否定出来る気はしないですけども!」


 コメント欄ばっか見てたら冗談抜きでそうなりそうだもんね! うん、そこはもう私の対応力を超えてしまうから仕方ないのです!


「さてと、それじゃ川下りは堪能したので探索を始めていきましょう!」


 倒木は最後の衝撃で折れちゃったし、川下りで下流に来ちゃったからもう1回って訳にもいかないもんね! とりあえず上流へと戻るのが先決なのさー! 


サツキ : え、サクラちゃん!? 川下りは1回でいいの!?

咲夜 : てっきり何度かやろうとするものかと思ってた!?

チャガ : 1回で良いとは意外だな?


「いえ、場合によってはまたやりますよー! まぁ全然喋れなかったので自分からやるのは配信中はさっきのだけにしておきますけど、地味に逃げるには良さそうですしね! 楽しむのは実況外のプレイでします!」


 配信中だからまともに喋れない状況だけは避けておく方がいいけど、だからと言ってこの地形を利用しない手はなーい! そして実況外のプレイで全力で遊ぶためにも、このエリアの攻略は必須!


咲夜 : あ、実況外のプレイではやるのか。うん、それなら納得。

チャガ : なるほど、逃亡には使う訳か。

富岳 : 地形の使い方としてはありだな。川の中に敵が多いとはいえ、それ以外の敵もいない訳じゃない。

ミナト : 確かにそだねー! それじゃまずは、マップの解放かな?


「はい、そのつもりです! それじゃ上流に向かって出発ですよ!」


 川下りの最中にマップが解放されたら良かったんだけど、そうはならなかったからね。とにかくこれから最優先でマップ解放を目指すぞー! そしてどの程度下ってきたかの確認だー!


「あー、楽しかったです!」

「満足そうで何より」

「こういう楽しみ方もいいですよねー!」

「まぁ絶叫系が好きな人にはいいだろうね」

「……なんか作者さん、反応が薄くないです?」

「サクラの気のせいじゃない?」

「はっ!? さては、作者さんは絶叫系は苦手ですね!?」

「少し黙ろうか、サクラ」

「その反応、やっぱり――」

「……サクラ、自転車で坂道に顔面から突っ込んでみる? それで顔面すりむいてみる?」

「私、自転車乗れません……って、そういう問題じゃないですね……。怖いのでこれ以上は触れないでおきます。あれですね、安全だからこそ楽しめる事ですね! 怪我には注意しようと思ってくれた方はブックマークや評価をお願いします!」

「安全第一!」

「その通りです!」

「という事で、次回は『第234話 滑りやすい場所』です。お楽しみに!」

「なんというか、渓流エリアは危険ですね!?」

「ゲームだからで済む部分は多いけど、普通に注意しなきゃ危ない場所だしね」

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あっちのオンライン版は自力での電子書籍版もありますので、よろしければどうぞ。

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これまでの第1巻〜第19巻はこちらから。
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― 新着の感想 ―
[一言] 顔面はすらなかったけど、右側の足、脇、腕をすったなぁ....... 坂道でスピードに乗った自転車での急ブレーキはやめましょう......お前がな あぁ、だから、サンダーマウンテン以…
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