第159話 少し余裕が出来たから
「休憩をしてたのに、なんかヘビのせいで疲れました! もう一度休憩です!」
折角寛いで回復させたHPも今のヘビとの戦闘で半分以下まで減っちゃったし、運よく見つけた果物も全消費にしちゃったもんね。ここはもう一度寛いで回復だー! という事で、さっきの場所まで戻ろう! えーと、確かこっちの方!
イガイガ : さっきのヘビは強かったなー。
咲夜 : あのヘビ、知恵と俊敏が第6段階? あの連続での体当たりは堅牢じゃなくて、俊敏の方だったよな?
いなり寿司 : 連撃系は大体、俊敏だな。
チャガ : あれは『瞬連突』だっけか。堅牢の場合は締め上げるやつか、単発の体当たりかだな。
ミツルギ : 堅牢での単発の『重突撃』なら、サクラちゃんは死んでたかもな。あ、でも全快にはなってたから、なんとか耐えれたか?
富岳 : だが、回避されてた可能性は否定出来んな。
ミナト : あの辺のスキルは発動中に動きが制限されるという弱点があるからねー! 連撃で動きが読みやすくなってて、獅子咆哮でカウンターを入れるには良かったよ!
「え、そうだったんですか!?」
わー、咄嗟に撃ち合いにしたけど、実はあれは正解だったっぽい! 確かに最後のヘビの動きは早かったけど、動き自体は単調で獅子咆哮は狙いやすかったもんね! そっかー! 私の咄嗟の判断、グッジョブなのですよ!
さてと、そうしている間にさっきの寛いでいた段差の部分まで戻ってきた! ここで再び寛ぎ開始!
「とりあえずHPを回復させるとして……これは使っときますね。『看破』!」
いくらなんでも同じ場所であのヘビと同じような襲われ方はしないと思うけど念の為に看破で周囲の様子を確認しつつ回復だー! Lv19にも上がったし、さっきよりは危険性は下がったはず!
G : 流石に今の一戦は厳しかったから、HPの回復は必要だな。
ミツルギ : まぁ今回のは仕方ない。
富岳 : 近くに採集ポイントがあったが使ってしまったし、それだとこの近くにはない可能性の方が高いか。
神奈月 : 採集のボーナス地点じゃなきゃ固まって配置はされてないしなー。
「続けて回復になってすみません。でも、このままいくと死にそうですからねー」
なんだかんだで思った以上にLvが上がってるし、もう成長体は終盤って感じだもんね。さっき話題に出てたけど、敵の方にも第6段階のスキルを2つ持ってるパターンがあるみたいだし……。
「そういえば、さっきのヘビって俊敏も高かったんです?」
確かに攻撃力や防御力は特に秀でてた感じはしなかったけど、動きは間違いなくは早かったよね! それに……えーと、さっき言ってたのはなんだっけ?
さっきのヘビが使ってたっぽいスキルの名前! えーと、シュンレントツだっけ? 漢字が分からないから音声じゃなくてコメント欄を見ようっと! あ、『瞬連突』ってなるんだね!
ミツルギ : 溜めのスキルを使ってきて、それが『瞬連突』だったから俊敏が高いのは確定だな。
金金金 : 今までの傾向から判断すると、スキルツリーの第6段階には溜めがあるスキルが確定で入ってる感じか?
「あ、そこは私も気になります!」
今のLv帯で戦闘をした時の感じではほぼ確実にそうな気はするけど、確定できるなら確定しておきたい情報だよね! まだ成長体のスキルツリーって今のライオンしか見てないから、その辺は分かんない!
富岳 : まぁ種族によってはその手のスキルは無いスキルツリーもあるにはあるが、どこかのスキルツリーのは確実に1つはあると思って良いだろう。
ミナト : 今のサクラちゃんみたいに第6段階まで2つ解放してる状態の敵って事になるかなー。
「あ、そっか。まさしく私がその状態ですもんね!」
そっか、そっか! 私のは看破だからそれっぽく感じないけど、進化ポイント的には第6段階のスキルを2つ持つのは可能なんだ! 当然と言えば当然の事なのに、なんだか失念してたよ!
「うーん、そうなるとやっぱり私も何か強化が必要な気になってきますね……」
毒持ちのヘビだったから余計に厄介だったんだろうけど、それでもこの先は強力なスキルを使ってくる敵は増えてくるはず。……完全に全部を避けきれる自信はないから、少しくらいは堅牢を強化するのが無難かな?
「そういえば、今って進化ポイントはいくつになりましたかねー?」
前に確認した時にはもう44になってたし、さっきLvも上がったから既に進化に必要分は超えたはず! スキルを取れる程かは怪しいけど、それでも確認する価値はあるはずだから確認だー!
「おぉ! 進化ポイントは50になってますね!」
これなら第2段階か第3段階を1つの解放が……ううん、まだLv1は確実に上がるから、解放に3使う第2段階なら2ヶ所は解放しても大丈夫!
いなり寿司 : おー、これなら何かスキルツリーを解放してもいけるか。
ミツルギ : 余裕が出来たから可能ではあるな。
咲夜 : 問題は何を解放するかだけど、ここはステータス強化が無難?
ミナト : 単純にステータスを強化してもいいけど、その先のスキルの解放も視野に入れるのもいいかもね?
「あ、確かにそれはそうですね!」
単純に耐えられるようにステータスの強化ばっか考えてたけど、まだ解放してないスキルは色々あるもん! 補助スキルの解放を目指すのもありかもしれないし、その辺をチェックしてみよー!
チャガ : それなら、今こうやって回復していく状況の強化を目指すというのもありだな。
G : 防御用のスキルって手もあるぞ。
「それだと生命のスキルツリーと堅牢のスキルツリーですかねー? とりあえずちょっと見てみますね!」
やっぱり強化するなら不安があるとこの強化をしていくのが良いよね! スキルの具体的な内容をすべてチェックしてる訳じゃないから、ここでしていくのですよ! という事で、まずは生命のスキルツリーから!
「えーと、第3段階はどっちも『生命+30』ですけど、その先の第4段階が『再生強化Ⅰ』か、『捕食回復Ⅰ』ってなってますねー! まずは『再生強化Ⅰ』から詳細を見ていきます!」
どっちもなんだか重要そうだから、しっかりと確認していこー! どういう効果があるかによって、解放するかどうかを検討するのです!
『再生強化Ⅰ』:パッシブスキル
時間経過での生命の回復速度を少し上昇させる。
「ちょっと待ってください! 後からというより、これは今すぐ欲しいんですけど!?」
休憩中の今こそ、これは欲しいスキルじゃないですかねー!? こんなスキルがあったの!? 絶対便利だよね、これ!
サツキ : サクラちゃん、今すぐは進化ポイントの使い過ぎだよー?
咲夜 : サツキさんが言う事ではないと思うけど、まぁ内容としては同意。
イガイガ : 劇的な効果があるほどじゃないけど、便利と言えば便利だから、余裕がある時に取るといいやつ。
いなり寿司 : 今の候補としてはありだけど、まだ確定するにも早いぞ?
「うぅ、それもそうですね……! よーし、それじゃ今度は『捕食回復Ⅰ』を見ていきましょう!」
『捕食回復Ⅰ』:パッシブスキル
敵に捕食攻撃をした際に僅かに生命を回復させる。
えぇ!? 僅かにだけど、捕食攻撃をしたら回復するの!? あれ? 捕食攻撃って確かスキルの噛みつきだけじゃなくて、普通の噛みつきも判定があるって話じゃなかったっけ?
「少し質問です! これって、普通のスキルを使わない噛みつきでも効果がありますか!」
ミツルギ : 一応、効果はあるにはあるぞ。
G : 回復量は最低限も最低限だけどなー。
富岳 : 気休め程度で、無いよりはマシって感じか。
いなり寿司 : まぁスキルの『噛みつき』での回復量も、大して多い訳じゃないからな。
「あ、そんな感じになるんですね」
うーん、まぁ説明欄も僅かってなってるもんね。でも、噛みつき攻撃でHPが回復出来るだけでもありがたいよねー! うん、これも候補に入れておこう!
第5段階以降も気になる回復系のスキルもあるっぽいのが気にはなるけど、今そこまで見てたら無駄遣いしちゃいそうだから最低でも進化するまでは我慢しよ。
「それじゃ次は堅牢のスキルツリーの方を見ていきますねー!」
という事で、表示を生命のスキルツリーから堅牢のスキルツリーに切り替えてっと! さーて、こっちはどんなのがあったっけなー? あ、第2段階に解放してないスキルがあるね。
「えっと、こっちは『身構え』ですかねー?」
うーん、スキル名から身構えるのは分かったけど、具体的な効果が分からない? これは詳細を見ないとダメなやつだね!
『身構えLv1』:アクティブスキル
敵の攻撃を身構える事で、移動が出来なくなる代わりに大幅にダメージ量を軽減する。
Lv上昇により、ダメージ軽減量の増加。
「おぉ!? これは敵の攻撃を耐える為の防御スキルなんですね! これはこれで使えそうです!」
これって、さっきのヘビの連続体当たりとかも耐えられそうだよね。しかもこれなら今すぐ取れるよ! うー、これは悩むやつだー!
金金金 : あ、狐っ娘アバターが悩みだした。
サツキ : こういうのって目移りしちゃうもんねー! 気持ちは分かる!
ミナト : まだ回復に時間がかかるし、じっくり考えて決めたらいいよ!
「はい! そうさせてもらいますねー!」
次の敵を探して戦うにしても、HPは全快させておいた方が良いもんね。それまではまだもう少しかかるから、今のうちにどれを解放するか決めちゃわないと!
「あれ? 普通に平穏ですよ?」
「ただ単にサクラが警戒し過ぎてただけだねー」
「それならそうと早く言ってくださいよ!?」
「無茶を言うな、無茶を!?」
「まぁそれは良いとして、スキルって色々ありますねー!」
「その辺は醍醐味ではあるからね。サクラ的にはどういうスキルが好み?」
「私は爽快に倒せれば特にどれでもいいですよー!」
「今回のは好みではないと……」
「そうなりますねー! というか、好きなスキルの代表に出てくるタイプじゃなくないです?」
「まぁ補助スキルだし、そうなるね。オフラインなら尚更かー」
「そういう事です! 攻撃スキルで無双が大好きという方はブックマークや評価をお願いします!」
「それ、アンケートでもないからね!?」
「まぁいいじゃないですか!」
「……はぁ、自由な主人公だなぁ。さて、次回は『第160話 悩むスキルツリーの解放』です。お楽しみに!」
「あ、これは私が悩みまくる回です!?」