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第147話 丘を駆けて


 さーて、イタチを倒したし、進化ポイント稼ぎに草原エリアに近い北側を目指して出発なのさー! あ、こういう使い方って出来るのかな?


「それじゃ進化ポイント稼ぎに出発です! 『看破』『放電』『疾走』! あ、疾走は発動しないですね……」


 むぅ、放電の溜めをしながら疾走出来ないかなーって思ったけど、やっぱり駄目? これが出来たら便利だと思ったんだけどなー。


ミツルギ : 攻撃用のスキルの発動中は、疾走は使えないぞー。

いなり寿司 : そういう仕様だからなー。

咲夜 : この段階で使えたら便利なんだけどな。


「やっぱり疾走と攻撃スキルは併用させてくれないんですね。でもまぁそういう仕様なら仕方ないですかー」


 便利過ぎる効果には制限はあるんだよねー。疾走と放電の組み合わせは、遠距離攻撃で強力なコンボになりそうなんだけど、だからこそ無理なんだろうね。


「とりあえず放電を溜めながら、普通に走って移動していきます! それで1撃で倒せそうじゃない格下の敵は無視していく方向で!」


チャガ : 完全に進化ポイントだけの狙いか。

神奈月 : まぁ良いんじゃね? ちょっと看破で進化ポイントを使い過ぎた感じはあるし。

サツキ : 確かにそうだよねー!

咲夜 : そこでサツキさんが同意する!?

ミナト : あはは、まぁ過ぎた事は流そう! とにかく今は進化ポイント狙いだね!


「はい! ちなみに質問なんですけど、今の私で経験値的に微妙なラインの敵ってどのくらいのLvの敵ですかねー?」


 多分だけどそこそこLvが離れた敵は間違いなく経験値が良くない! でもその辺がどのくらいの基準なのかが微妙に分からないんだよね。そこでここは皆さんの知恵をお借りするのです! このくらいの範囲なら聞いても大丈夫なはず!


サツキ : えっと、えっと!? 教えたいけど、分からないよ!?

ミツルギ : 経験値的に割に合わなくなるのはLv3以上離れたくらいか? Lv10も離れれば逆に進化ポイント狙いになるし、もの凄く倒しやすい。

チャガ : Lv3くらいの差だとそれなりに攻撃しないと終わらない上に経験値的には下がってくるから、割に合わないという基準ならその辺りだな。


「ほうほう、目安はLv3差ですか! だったら、Lv13以下の敵は基本的に無視でいいですねー!」


 うふふ、有力な情報ゲットです! これで看破で見えてるLv13以下の敵はスルーしていける! 逆にLv6くらいの敵は瞬殺出来そうだね! よし、狙いはそのくらいでやっていこー!


「それじゃ出発です!」


 2度も落ちた丘とはこれでおさらば! あ、記念にスクショでも……うん、転んで落ちた記念とか要らないから却下で! 今日のサムネイル用に良いスクショが撮れる機会があれば良いんだけどねー!

 ともかく、今は駆け出すのみさー! それにしても、この丘陵エリアは本当に広いねー。


「ふと思ったんですけど、実際に動いてみるとここって結構起伏が多いんですね?」


 昨日の実況外のプレイでも気にはなったんだよね。全体的な見通し自体は良いんだけど、そこの落ちたとこみたいに上り坂になったり、下り坂になったりが多い!


ミナト : そういう特徴のエリアだからねー! でも、そこまで極端に遠くから攻撃してくる敵も……あ、いなくはないね?

チャガ : 遠距離攻撃は……あぁ、いるにはいるか。

咲夜 : え、このエリアでそんなのいたっけ?

金金金 : 俺にはさっぱりな話だ。


「え、遠距離攻撃をしてくる敵がいるんです!? え、起伏を無視出来る攻撃とかあるんですか?」


 あ、さっきのイタチと戦った時の私みたいに、少し高い場所から狙ってくる敵がいるのかも? でも、そうだとしたら咲夜さんの反応がいまいちよく分からないよ。


ミナト : サクラちゃん、上!

G : 上だ、上!

咲夜 : 上? あぁ、確かにそれはいるわ!

G : 違う、そうじゃない!


「あ、空を飛んでる鳥とかですか! 確かそれなら納得……わっ!? え、なんですか!?」


 え、何かが当たって放電がキャンセルなったみたい!? 一体何が起こったの!? 違う、何が起こったのじゃない! 今放電で焼け焦げた羽が見えたから、これは明確な攻撃だよ!


「空に何かいますね!?」


 今の攻撃は羽を飛ばして攻撃してきたっぽいから、敵は上空にいる鳥のはず! いきなりこんな強襲を受けるとは思わなかったけど、襲ってきたなら迎撃しないと! とりあえず敵の姿の視認から……って、えぇ!?


「ちょ、ちょっと待ってくれません!?」


 ぎゃー!? 空に飛んでるタカがいたけど、看破の内容が器用なタカでLv20(上限)ってなってるー! しかもエリアボスって表示が出てるんだけど!?


「なんでもうエリアボスが出てくるんです!?」


 地味に成長体がLv20が上限って事が分かったけど、まだエリアボスの相手をするには早いよ!? しかも空中を飛んでるタカがエリアボスって、倒すのが大変そうなやつだー!?


咲夜 : 上ってそういう意味かー!?

ミナト : チラッとしか視界に入ってなくて、すぐに見えなくなってたけど……エリアボスで見間違えじゃなかったみたいだね。

G : ……流石にエリアボスだとは思わなかった。


「それで気付いたミナトさんとGさん、凄いですね!? というか、これは戦っても死ぬだけな気がするので、戦略的撤退です! 『疾走』!」


 今のタカからの奇襲は放電が勝手に防御代わりになってくれたみたいだけど、それで放電は使えない状態になってるから攻撃が届かないよ! 空中戦は今の私じゃ無理!


サツキ : サクラちゃん、逃げ切ってー!

チャガ : ここは逃げの一択しかないか。

咲夜 : ここから無事、逃げ切れる?

ミツルギ : 正直、分からん。


「わっ!? ぎゃー!? わー!?」


 空から、鋭い尖った羽根が、どんどん飛んでくる!? うぅ、上からの攻撃を見上げながら逃げるなんて真似は出来ないし、タカの行動が分からない! 全力で移動中だから全部が当たってる訳じゃないけど、ちょいちょい背中に羽根が刺さってるー!


「急加速で一気に引き離します! わー!?」


 このタカ、遠慮なく羽根を飛ばし過ぎじゃない!? 安全圏から一方的に攻撃とか、それがエリアボスともあろうタカがやる事なの!? ともかく、効果時間は減るけど急加速で一気に離れるよ!


ミツルギ : これで逃げきれたらいいが……。

金金金 : あ、攻撃が止んだ?

咲夜 : 引き離せたか?


「おぉ!? 引き離せ……てないですねー!? なんかタカも早く移動してません!?」


 ちょっと待って! 今の私の最高速度での移動中なのに、なんであのタカは普通に追いかけてこれるの!? ……もしかして、私の疾走と同じようなスキルを使ってる?


G : 高速飛翔かー。こりゃ逃がしてくれなさそうだな。

ミツルギ : 急加速の疾走を追いかけられるって事は、ほぼ確実だな。


「その高速飛翔って、疾走と同じようなものですかねー!?」


 うぅ、そんなスキルをタカが使ってくるなんて聞いてないよ! 逃げても追いかけてくる攻撃が届かない空中のタカとか、どうすればいいの!? せめて放電が使えれば反撃も出来るけど、まだ再使用時間が過ぎてないよ!


「うぅ、疾走の効果が切れそうです!?」


 うがー! これは減速しないとまた急ブレーキみたいになって盛大に転ぶやつだー! むぅ、逃げきれてないのに疾走の効果がもう切れるとか無茶振りにも程があるけど……今は止まるしかないよね。


「あ、通り過ぎていきました?」


 あれ? 私は疾走の効果が切れたから止まったけど、タカは上を通り過ぎていったよ? あ、向こうも急には止まれないんだ!


「なんだか知らないですけど、これはチャンスですね!」


 チャンスとは言ったものの、何をどうすればいいんだろ? 別方向に逃げるにしても疾走は再使用時間になったから使えないし、放電は……もう少しだけかかるね。

 あの速度で動くタカに投擲を当てられる気もしないし……すぐに使えるとしたら、咆哮で萎縮させて落としてから、雷纏いを使って麻痺で封殺?


「わっ!? 戻ってきましたけど、これでどうです! 『咆哮』!」


G : お、これで凌げるか!

咲夜 : げっ、羽根を飛ばしてきやがった!?

ミナト : あらら、防がれちゃった……。


「羽根を飛ばして防ぐって卑怯じゃないですかねー!?」


 うがー! 飛ばしてくる羽根を無効化するだけで終わっちゃったよ!? これはどうすればいいの!? あ、放電の再使用時間が過ぎた!


「もう逃げ切れる気がしないので、徹底抗戦です!」


 Lv4差がなんだ! エリアボスがなんだ! 逃がしてくれないのがなんだ! それなら徹底的に反撃して、ここから倒してやるまでなのさー!


サツキ : サクラちゃん、ファイト!

いなり寿司 : こりゃ、相当キツイ戦闘だぞ……。

ミナト : 絶対に勝てない訳じゃないけど、どうなるかなー?


 このタカが知恵での進化じゃないなら、麻痺か咆哮での萎縮が入れば少しくらいは可能性はあるはず! とりあえず放電の再使用時間が過ぎるまで、回避あるのみ! 


「エリアボスが出てくるの、早過ぎませんか!?」

「まぁそういう事もあるよ」

「いやいや、そんなに簡単に流さないでくださいよ!?」

「だって、ランダムリスポーンされたらね……?」

「あっ! ……もしかして、ランダムリスポーンしてなければそんなに早く遭遇はしないんです?」

「うん、そうだよ」

「やっぱりですか!?」

「ランダムだから、変な位置に出る事はあるからね。嫌なら死なない事だよ」

「むぅ、そう言われるとどうしようもないですね。では、私に死ぬなと応援して下さる方はブックマークや評価をお願いします!」

「……むしろ、もっと盛大に死にまくる方が喜ばれそうな気も?」

「それは私が嫌なんですけど!?」

「既に死にまくってるけどね」

「それは確かにそうですね……」

「という事で、次回は『第148話 格上の敵に抗って』です。お楽しみに!」

「うがー! エリアボスを返り討ちにしてやるのです!」

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あっちのオンライン版は自力での電子書籍版もありますので、よろしければどうぞ。

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これまでの第1巻〜第19巻はこちらから。
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― 新着の感想 ―
[一言] これで、ランダムリスポーンしたら、境界線に出たりしないかな…………… 草原の(笑)←楽ちん
[気になる点] この段階で使えたら便利 ・・・これは咲夜さんのうっかりネタバレなのだろうか?
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