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第108話 4回目の配信


 さぁ、今日も18時がやってきた! モンエボの起動をして、開始準備は完了なのさー!


「それじゃ今日も頑張ってやっていきましょう! モンエボ、プレイ開始です!」


 そしてモンエボの方へと切り替えて、種族選択でライオンを選択! 夜の森からスタートだー!

 昨日は実況外では全然ライオンの育成は出来てないけど、マップの解放までは終わらせたんだよね。マップは重要だから、解放は最優先!


金金金 : さて、今日はどうなるか。

ミツルギ : 実況外の動画じゃもう既に森で死んでたしなー。

咲夜 : 毒キノコ、恐るべし。

ミナト : あはは、まぁあれは初見じゃ仕方ないよ。


「そうですよー! あんな凶悪な毒キノコは予想出来ませんって!」


 あの森で初遭遇の敵があんな毒キノコとかね! 何か植え付けられて寄生されてHPが吸収されるとか、初めて見た麻痺毒とか、対処しきれないよ!


ミツルギ : でも毒消しの中でも効果の高いドクダミがあったんだから、アイテム欄から使えばなんとかなったんだけどな。

咲夜 : あ、そういやそうか。

金金金 : ん? 麻痺毒で動けなくても使えるのか?

ミツルギ : 毒消し系だけは、アイテム欄から使えばなー。生命……HPの回復系は食べなきゃ無理だが。

金金金 : あー、なるほど。


「え、そうだったんですか!?」


 まさかのあの麻痺毒への対処方法を私は持っていた!? あ、そっか。麻痺毒で動けない状態でも使う手段がなければアイテムとして存在する意味がないよね!

 オフラインなんだし他のプレイヤーなんていないんだから、使ってくれる訳じゃないもんね。うん、毒消しはアイテム欄から使用可能、これはしっかり覚えとこ!


 ふー、やっぱりこうして皆さんがいる時だと自分だけだと気付かない事にも気付けていいね! あ、そうだ! これも聞いておこう!


「ちょっと実況外でのプレイの質問なんですけど、この森って転ばしてくる敵が多いんですかー? なんだか盛大に転びまくってたんですけど、理由が分からなくて……」


 転んだ後は何度も敵がいないかを確認したんだけど、全然敵の姿が見つからなかったんだよね。

 でも後からマップを解放してから見てみたら、通った場所のあちこちに赤い印はあったから敵と交戦状態になってたのは間違いない! だから、皆さんなら何か見つけられてるはず!


ミツルギ : 盛大に転んでたとは思ってたけど、まさかの無自覚!?

ミナト : えっと、サクラちゃん、それは凄い単純でね? その……森の木の根に脚が引っ掛かってただけだよ。

真実とは何か : 足元不注意。それが真実。

咲夜 : 見ながら、何度気付けと思ったことか!

金金金 : 分かる。それは俺も思った!


「え!? ただシンプルに転んでただけって事ですか!?」


 ちょっと待って!? 私、何回も転びまくってたけど、あれってただの足元不注意で転んでただけなの!?

 あ、そういえば全然足元なんか見てなかったような気もする? えーと、そういう意識を持って周囲の状態を見てみようっと。


「……はい、思いっきり木の根が出てる場所がいくつもありますね。しかも雨で泥濘んでますね」


 うん、そりゃ転ぶよ! なんで今言われるまでそれに気付かなかったの、私!? うぅ、なんだか恥ずかしくなってきた……。


「あっ! それなら、こっちは赤い印はなんですか!? 私、毒キノコ以外は敵の姿を見た覚えがないんですけど!」


 そうとも! マップが解放されている今、ここに表示されている赤い印は敵と交戦状態になった証! マップを詳細表示に変えて、皆さんにこっちも確認してもらうのです!


ミナト : サクラちゃんに標的を定めてたけど、疾走で振り払っちゃっただけの敵だろうねー。背後にいたのとかもいるだろうから全部とは言えないけど、サクラちゃんの視界で見えてる範囲でも狙ってた敵は結構いたよ?

ミツルギ : まぁ夜の森の敵は見つけにくいからなぁ……。

咲夜 : だなー。


「私、狙われてたんですか!?」


 えぇ!? ちょっと待って!? 転ばされてはいないけど、普通に敵に狙われてはいたよ!?

 ぐぬぬ、なんだか思いっきりやらかした感がある! でもまぁいいのさー! ミツルギさんも咲夜さんも夜の敵は見つけにくいと言っているしね!


サツキ : あ、なるほど。これがドジっ子なんだね。


「いきなりドジっ子認定はやめてもらえませんかねー!? 私はドジっ子じゃなーい! そして、ようこそ、サツキさん!」


 サツキさんってあれだよね! 確か昨日、SNSで反応をくれてた人! そっか、早速見に来てくれたんだー!

 いきなりのドジっ子認定はちょっと面白くはないけども、こうして見に来てくれたのは純粋に嬉しいよね!


サツキ : おぉ! その反応もアーカイブで見た通り!

いなり寿司 : おーっす、サクラちゃん。お、サツキがいるじゃん。

サツキ : アーカイブ見てたら面白かったから来ちゃった! サクラちゃん、よろしくねー!


「はい、よろしくお願いしまーす! でも私はドジっ子じゃないですからね!」


 皆さん、ドジっ子、ドジっ子というけども、そこは断固として否定していくからね! さーて、いつまでも昨日のダイジェスト動画の話をしてても仕方ないし、今日の事をやっていこー!


いなり寿司 : 草原エリアの名前の決定って、もう終わった?

ミナト : ううん、まだだよー。

咲夜 : サクラちゃん、その辺は決めた?


「あ、はい! なんか名前としてはピンと来るのが無かったんですけど、方向性は何となく……そういえば、ミツルギさんの案は見てないですよ?」


 折角、凄い名前を期待してるってコメントしておいたのに無反応なんだもん、ミツルギさん。でも、多分この場で発表してくれる為に温存してるんだよね! これは期待するしかない!


金金金 : サクラちゃんの狐っ娘アバターの期待の眼差し。

真実とは何か : 純粋に期待しているようである。

咲夜 : さて、どんな案だろうなー?

サツキ : ここは期待ですねー!


「そうですよねー! ミツルギさん、良い案をお願いします!」


 私的には咲夜さんの原案の食べ物ネタで行こうかと考えてるけど、ミツルギさんが素晴らしい案を出してくれるならそれに決めるよ!


いなり寿司 : なんか別の意味で面白くなってきた!

イガイガ : サクラちゃん、こんばんはー! ゲーム自体は始まってるみたいだけど、今、どんな状態?

富岳 : おっす。俺も今の状況が知りたいな。

ミナト : これから草原エリアの名前を付けようってとこだねー。それでミツルギさんが良い案を出すのをみんなで期待して待ってるとこ!

富岳 : あぁ、なるほど。大体状況は理解した。

イガイガ : ほほう? 良いタイミングには間に合ったみたいだな?


 うふふ、続々といつもの皆さんがやってきたね! さぁ、ミツルギさん! 出し惜しみはもう十分ですよ! 良い案、発表しちゃって下さい!


富岳 : ミツルギ、折角サクラちゃんがこうして期待してくれているんだ。良いのを発表してくれるんだろう?

ミツルギ : 地味に根に持ってないか!? 偉そうなことを言っといてすまん! 何も思いついてない!

イガイガ : あ、やっぱり。

いなり寿司 : だろうと思った。


「……え? ……そうなんですか? ……なんだか無理言っちゃったみたいで……なんか、ごめんなさい」


 うぅ、思いっきり期待してたのに、何も思いついてないんだ……。出し惜しみで言わなかったんじゃなくて、思いついてなくて言えなかっただけなんだ。

 それだとなんか必要以上に期待するような状況にしたのは悪かった気がしてきた。うぅ、そうだよね。なんかごめんなさい!


金金金 : あ、ガチ凹みしてるぞ、サクラちゃん。

ミツルギ : サクラちゃんが謝る必要はないって!? 今回悪いのは俺だし!?

富岳 : だよなぁ!?

イガイガ : 間違いない。

真実とは何か : ミツルギが悪い。これが真実。

ミナト : えっと、ほら! サクラちゃん、他に案があるみたいな事を言ってたよね! 私、それがどんな案かを聞きたいなー?

咲夜 : そうだぞ! サクラちゃん、どんなのだ?


「あ、はい! 咲夜さんが言っていた『ラーメン草原』を参考にして、食べ物ネタでいこうかなーと思ってます!」


 ミナトさんと咲夜さんが流れを変えてくれようとしてるから、それに乗っちゃえ! ミツルギさんに無茶振りをしたようになった流れは、どっかへ流して終わりにしたいしね。


咲夜 : ちょ!? まさかのあれが採用!?

ミナト : 良かったじゃない、咲夜さん! 全面的にではないにしても採用だよ!

サツキ : それでどういう食べ物にするの?


「それはもう決めています! さっき食べて美味しかったので、プリンでいきます! プリン草原ですね!」


 食べ物ネタだと決めた時点で、ここはもう迷う余地なし! 本当に美味しかったもんねー!


咲夜 : あのプリンが由来かー!?

富岳 : あぁ、サクラちゃんがSNSで写真を上げてたな。

ミツルギ : あれ、売り切れ続出のやつだよな。

ミナト : うんうん。そういう決め方もありだよね!


「はい! という事で草原エリアの名前を変えていきますねー!」


 えーと、エリア名の変更は確かマップの進出エリアがどうこうって言ってた気がする! あ、『進出エリア一覧』ってあるから、多分これ!

 うん、今まで行ったエリア名の一覧が表示さえたし、エリア名の変更って項目も出たから、ここで合ってるね! それじゃ変更です!


<『始まりの草原』から『プリン草原』へと変更しました>


「これでエリア名の変更は完了です! あ、どうせなら河川域も名前を変えちゃいましょう!」


 ふふーん! 命名法則を決めたし、河川域のエリア名はこれでいくのさー!


<『名も無き河川域』から『カラメル河川域』へと変更しました>


 よし、これでエリア名の変更は完了! 草原のプリンに合わせて、河川域はカラメルにしたよ! イチゴとちょっと悩んだけど、河川域には毒のイチゴが居たし、なんか嫌なので却下で!


イガイガ : あー、そうなったか。

富岳 : まぁ良いんじゃねぇか?

サツキ : 美味しそうなエリア名になったねー!

咲夜 : なぜこうなった!?

金金金 : きっかけを作った人が何か言ってる。

咲夜 : そうだけど!? そうなんだけども!?

ミナト : さて、それじゃサクラちゃん、続きをやっていこー!


「はーい! それじゃライオンの適応進化からですね!」


 とりあえず昨日から言っていたエリア名の変更は終わったから、次の事をやっていこー! 雷に適応したライオンへの進化、どんな風になるのかなー?




「4日目の配信、開始です!」

「ようやく転んでた理由が判明したね」

「そうですねー! いやー、やはり敵でした!」

「……え?」

「なんでそんなに不思議そうなんです? 地形も捉えようによっては敵ですよね?」

「あー、そういう解釈か! それなら確かに敵ではあるね」

「そうなのです! だから、私は敵に転ばされた。その事実は変わりません!」

「いや、それはおかしくない!?」

「いーえ、おかしくはないです! 私の意見に同意という方はブックマークや評価をお願いしまーす!」

「……まぁ、前向きで良いとしとくか」

「よし、勝ちました! ゴリ押し成功です!」

「……ゴリ押しって言っちゃってるよ。さて、次回は『第109話 雷への適応進化』です。お楽しみに!」

「遂に適応進化ですね! 楽しみです!」

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― 新着の感想 ―
[一言] 無理矢理、地形を敵認定したサクラ……………ww
[一言] 一番の敵は己(の不注意)ということですね、さすがドジっ子
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