表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『TLS第四話』  作者: 黒田純能介
7/28

列車内にて


タタタン…タタタン…。


列車に揺られながら、一人の髪を逆立てた男が暗い窓の外を眺めていた。


傍らには、布を巻き付けた長い物体。中身は窺い知れなかった。


ガラッ。


個室のドアが開けられる。


「おい、まだ着かへんのかっ」


イライラした様子で、現れた女性が関西訛りの声を上げた。男が振り向く。


「しょーがねぇだろ。列車ってのは時間通りにしか出ないんだから」


苦笑いを浮かべながら男が嗜める様に言う。

対する女は、ムスッとした表情で男の対面に腰を下ろした。


「何で本部ももっと早よう時間に連絡を寄越さへんかったんや!」


「ん…。まぁ相手も東京さんだからな。まさか北海道から志願者が出るとは思って無かったんだろ」


落ち着けよ、と男が付け加える。


時刻は夜十時。到着まではまだ時間が掛かりそうだった。




―――純能介…。




逸る思いを乗せ、列車が走り抜けていった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ