表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『TLS第四話』  作者: 黒田純能介
6/28

牙城


キキィッ。


タイヤを軋ませ、車が止まる。


ガチャッ。


如月が降り、浅野が後に続く。


運転手は二人が降りたのを見届けると、直ぐに発進し夜に消えて行った。


「………」


周囲を見回す。目測二百メートル先に、目的地のビルがあった。


「いないっすね…」


オフィス街とは言え、まだこの時間帯は人通りがある。スタッフの姿は見えなかった。


…と、その時。


「こんばんは」


スーツ姿の若いサラリーマンが声を掛けてきた。


「……誰だ」


見覚えの無い人物に、警戒心を露にする。


「…鴉の遣い、と言えば分かりますか?」


男がやや声を潜めて言う。…どうやらこの男がスタッフの様であった。


スッ、と写真の入った封筒を渡す。


「お預かりします。…それと、本部より伝言です」


「…聞こう」


いつの間にか人通りがまばらになってきていた。


「写真については直ちに調査する。現在予定の人員に付いては連絡が付かず。最悪、君達二人で初段の突入を命令とする。時刻、零時を回り次第指令を待たずに突入せよ。…助っ人については到着が遅れている模様。到着次第突入させる。以上。幸運を祈る」


「………」


「………」


伝言を聞き終わった後も、二人は押し黙ったままだった。構わず男が続けた。


「伝言は以上です。…私からも幸運を祈っておきます。…では」


男は背を向けると、灯が少なくなり始めたオフィス街へと消えていった。


「…やるしか無いっすね」


「…あぁ」


如月は前方にそびえ立つ、暗いビルを見上げた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ