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『TLS第四話』  作者: 黒田純能介
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三日前


「また戻るのかぁ」


皇は前日に届いていた手紙の内容を思い出す。


『東京にて特別作戦展開予定。至急帰還されたし。内容は現隊員、布津 純能介の救出』


「アイツがそんなヘマするなんてなぁ…」


駅からの道行きでそう呟きながら歩いていた時だった。


「こんにちは」


聞き覚えのある声に、ハッとして振り向く。


「裏葉ちゃん!?久し振りだね!…俺を迎えに来てくれたんだ?」


「はい!本部から合流予定場所に連れてくるように、との命令で来ました」


そう言い、笑みを浮かべる。


「ありがとう!んじゃ、お願いするよ」


「えぇ。ではこちらへ…」


月野が先頭に立って歩き出すと、皇が後を追っていった。




スタスタスタ…。


人混みを抜け、裏通りに入る。しばらく歩くと、全く人通りが無くなった。


「随分歩くんだね…。大変だなぁ」


何とは無しに声を掛ける。


「えぇ。やっぱり目立つのは避けたいですからね」


淡々と月野が答える。


その後、数分歩いた時。不意に月野が立ち止まった。


「……?どうかした?」


合流地点は通常、詰所を用意しているはず。しかし周りには何も無い。皇が訝しげな声を上げるのは必定だった。


「皇さん。ちょっとお願いがあるんですけど」


月野が振り向き云う。


「え?何かな?」


疑問の表情を浮かべながら答える。





「…死んで下さい」


ドスッ。


腹部に冷たい痛み。


「……ぇ?うら、は、ちゃん……?」


あまりの速さに、刺された事すら気付くのが遅れる。


自分の腹に、深々と短剣が刺さっているのが見えた。


…膝が笑う。


「ど…して……」


ドサッ。


皇は仰向けに倒れると、そのまま動かなくなった。


「………」


倒れた皇を無表情に見下ろすと、月野はその場を去っていった。


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