崩壊、その後
―――数分後。
ドカァァァァンンン!!
派手な爆音と炎がビルを包む。
ゴゴゴゴゴ……。
ビルが、崩壊していく。
一つの組織が、終焉を迎えたのだった。
―――そして、翌朝。
『CROW』が抱えている病院の一室。そのベッドの上に如月の姿があった。
『昨夜未明にあった中央区、セントラルビルの爆破倒壊ですが、深夜であった為死者、行方不明者は僅かとみられています。警視庁ではテロとみて調査を進めると共に…』
ブツッ。不機嫌そうにテレビのスイッチを消す。
如月はリモコンを放り出すと、窓の外を見やる。太陽は既に昇り、ビル群を陽光で照らしていた。
…私は首領を追い詰めた際、突如現われた男に気絶させられ、気が付いた時には既にここに寝かされていた。
何でも、ビルから離れた私達の組織の詰所に倒れていたらしい。
浅野も一緒だったらしいのだが、重体であった為先に搬送され、現在も集中治療室で治療中である。
…恐らくは私を気絶させた男が運んだのだろうが…。真意は分からない。そのまま放置すれば始末も出来た筈なのに…。
ヤツラとの闘いは終わったが、謎は山程残された。
…釈然としない。だが、一つの脅威は去った。それは喜ぶべきだろう。
一階で現われた二人、…確か、須藤と敷島と言ったか。
あの二人は無事脱出していた。私の病室にも顔を出していたが、
『やっぱウチ、見に行くわ!』
『止めとけって!今行ったら警察やらマスコミやらがわんさか居るっての!』
うがぁぁ、と吠える敷島をはがい締めし、本部へ顔出してくるわ、と須藤が出ていったのが少し前。
……あの人数相手に無傷だと言う事は、相当な手錬なのだろう。世の中には上が居るものだ。
浅野に関しては重体。発見された時には、全身血まみれの出血多量に加え、全身に裂傷が走り、更に右胸に抉った様な傷があったそうだ。途中経過で聞いた話では、その傷が一番酷いらしい。
奴には何としても生きて貰わねばならん。
梶浦がどうなったかを確認せねばな。
…梶浦と言えば、あの女の行方は掴めなかった。首領の部屋に踏み込んだ時も姿は無かった筈だ。
狡猾そうな奴の事だ。生き延びて、また襲ってくるに違いない。その時こそ、決着を着けてやる…!
……後は、あいつか。
第一陣の捜索隊からは、それらしき遺体は出ていないという事だ。引き続き捜索はする、との事だったが…。
…奴が死ぬとは思えない。その内姿を表すのではないかと私は踏んでいる。それがどういう形になるかは分からないが…。
同時に、首領の生死も確認されていない。これはこれで問題だが…。少なくとも生きていたとしても、本拠地が崩壊したのだ。しばらくは動く事も出来ない筈…。
もし。再び私達の前に立ちはだかるならば…。
容赦はしない。




