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3.大型犬介護の費用

 介護には、金と時間と労力が要る。人でも犬でもそれは変わらない、本当にお金と手間がかかるのだ。

 今回は、そのお金の話。

 

 まず薬代。バロンが服用しているのは、気管支拡張剤とステロイド剤と抗生物質。三種類を二週間に一度処方されるが、一万円を超える。決して安くはない。


 次に紙おむつ代。大型犬用のLLサイズは田舎には売っておらず、ネットで購入することになる。五枚で千円弱、一日に二枚使うので一月で一万円を超える出費となる。


 更に補助食代。飲み込む力が弱くなり、ドライフードそのままだとむせるので、あんかけタイプのトッピングを混ぜて飲み込みやすくしてやる必要がある。それが一日分約八十円。バロンは同じ味でも飽きたとか言わないので、これもカートン買いして使っている。


 おまけににデオシート代。ワイドサイズ三百枚で五千円弱、カートン買いだ。これだけあると四ヶ月近くもつ。


消耗品以外では、段差に取り付けるスロープと介護用ハーネスが高かった。どちらも一万円くらいの値段だったと思う。スロープはともかく、大型犬の介護にはハーネスが必須である。高価でも買っておかないと、いざという時に犬を運べない。

 ちなみにバロンの体重は30kg。小柄な私はハーネスをつけても持ち上げるのは辛い、地味に腰にくる。ちなみに、ハーネスの上限は40kgだった。それ以上の大きさの犬は一人で運ぶことを想定していないようだ。二人以上で担架などで運ぶとか、大変そうだな。


 通常のフードやおやつ、シャンプーやウェットティッシュなどの消費は今まで通りにあるので、単純に上乗せでかかる費用である。バロンの場合は月四万円弱。病気などにかかればもっとかかるだろう。

 高いよ、介護費用。四万円で焼き肉に何回行けるかとか絶対考えてはいけない、むなしくなるから。


 介護にかかるお金はネガティブな出費である。

 同じ四万円でも、旅行に行ったり美味しいものを食べるのに使ったのなら、それほど高いとも思わないだろう。幸せな気分や楽しい思い出の対価だ。

 ところが介護費用はそうはいかない。死に向かう生命のケアにしかならない。もちろん、少しでも苦痛なく快適に逝くことが出来るのは大事なことだ。そのために介護用品を揃え、面倒をみるのだから。

 それでも、決して楽しい出費ではない。こんなにかかるのかと、ため息が出るのが人情である。覚悟の上でも、ちょっと何か減らせないかな、なんて思うのだ。


 慎ましいお給料から馬鹿にならない出費。他の何を切り詰めておむつ代を捻出しようか、頭をひねって考えれば、少しは脳トレになるだろうか。

 もう開き直って、世間にお金を回してるんだ! と、気持ちを切り替えるべきか。


 飼い主の苦悩をよそに、バロンは気持ちよさそうに寝ている。今日は幾分体調がいいみたいだ。

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