死にたくなって捕まって
誤字脱字多めですが生暖かく見守っていただけると嬉しいです。
何時間経ったかはわからない。
湯船の浮力があったとしても、底と密着してる尻は大分痛い。世間では半身浴が流行っているらしいが、別に望んでこうしているわけではなかった。
体が震えてくる。静かに目下の水に沈む。なんだか眠くなってきた。そんなに苦しくない。
風呂で溺死。いいじゃないか。
誰も見つけてはくれない。1人暮らしで友人はいない。大学ももう半年間行ってない。
親に大学を辞めたいと言ったら勘当された。
どうすればいいんだ。なぜ俺は生きてるんだ。
もう考えることもやめた。いや、だんだん眠くなってきたと言ったほうが正しいか・・・。
俺は静かに目を閉じた。
意識を無くす前に聞いたのは水の滴る音だった。
目が覚めると周りは草原だった。
雲の流れが早く、風が気持ち良い。
風通しが良すぎると思い、起き上がって気づく。
「あ・・・れ・・・?」
彼は全裸だった。
自宅の風呂で死のうとしたままの格好だ。
ーーーあの世に来たのか?
と周りを見渡すが、三途の川らしきものはどこにもない。
代わりに発見したのは、ゆっくりと近づいてくる人らしき団体だ。
「貴様、ここで何をしている」
来たのは西洋風の銀色の兜と鎧をつけた人達だった。
いかにも重そうで、見てるだけで肩が凝りそうだ。
一人の男がブンッと差し向けた剣先が俺の首元から近い。どうやら俺は不審者に見られていたみたいだ。
「何って今起きたところなんですけど」
俺は真剣なんて見たことがなかった。目の前に鋭利な刃物を突きつけられて、多少ビビると思ったが、なぜか玩具のように見えた。
「全裸で寝ていたなどと、よく言えたものだな」
俺はそのまま捕らえられてしまった。